複雑・ファジー小説

Re: 朧月ー首魁者の乱ー ( No.16 )
日時: 2019/10/17 20:47
名前: エイ (ID: Xr//JkA7)



【第4章 朝廷の陰謀】

チファクに刃先を向けられるバンダル。バンダルはその先の鋭い刃を握ってチファクを突き飛ばした。バンダルは衣から短刀を取り出しチファクと刀を交える。チファクはバンダルに押され気味。力強くバンダルの短刀を振るうバンダルにチファクは刀を落としそうになる。そんなバンダルの様子を見かけたミオルが手に持っていた杖を槍のようにチファクに向かって投げた。その勢いよく飛んでくる杖をいち早く見つけ避けるチファク。危険を察したチファクは近くの馬小屋から馬を奪い跨いで走り去っていった__ミオルと酒を交わすバンダル。ミオルは不安そうな様子で言った。「バンダルよ。光沙堂含める朝廷はお前の事を一向に認めようとしない。どうするつもりだ?此度は陛下が庇ってくれたがクゥヌらは再び反逆罪の濡れ衣を被せてきたりするだろう。」そのミオルの言葉を聞き、頭を抱えて考える。「叔父上。クゥヌと和解する方法はないでしょうか。私もクゥヌとは決して戦いたくありません。」「多分 クゥヌとの和解は無理であろう。戦え。そして勝つのだ。」その会話を隣の席で聞く笠を被った影紗堂の頭__頭はボロボロの服を見に纏って屋敷に着く。そこに待っていたのは副頭とチファク。そしてヨチジソバク達。チファクは口を閉ざし頭に向かって膝を突き拳を握りながら口を開けた。「お義父様。申し訳ございません。ジャンの息子バンダルの始末に失敗しました。」その様子を見た''お頭''は覆面を取った。「影紗堂が朝廷に復活する方法が今日やっと思いついた。」「それは何ですか。お頭。」「ジャンの息子バンダルを影紗堂に入れる。」__