複雑・ファジー小説

Re: 朧月ー首魁者の乱ー ( No.17 )
日時: 2019/10/20 13:37
名前: エイ (ID: Xr//JkA7)



【第4章 朝廷の陰謀】

チファクがバンダルの目の前に現れる。チファクはバンダルに向かって手招きする__バンダルはチファクに連れられ''お頭''の屋敷にやって来た。「久方ぶりだ。バンダル。」お頭の様子に驚きを隠せないバンダル。「何故お前がいる…」バンダルは驚きつつも''お頭''にそう尋ねた。「私は影紗堂にお前を入れる。お前を裏切った光沙堂に復讐はしたくないか?影紗堂にお前が入れば必ず復讐を遂げられる。」「私が影紗堂の手を借りてまで光沙堂に復讐する気はない。」「我ら影紗堂と手を組んだら禮賀図をやろう。どうだ?好条件ではないか?復讐を遂げると共に無敵を手に入れる。やってみぬか?」バンダルは苦悩の末''お頭''にこう言った。「分かった。1年だ。1年だけ私が契約しよう。」「いいだろう。1年のうちに光沙堂を潰してやる。」そう言い''お頭''は禮賀図をバンダルの手に握らせる__太陽が宮を照らす朝。「陛下。私自らが選抜したチチャンという臣下を朝廷に出仕させる事をお許し下さいませ。」そこに覆面を取った''お頭''ことチチャンが入ってくる。チチャンの様子に驚くクゥヌやタガラ王。「陛下。初にお目にかかります。チチャンと申します。」__朝会が終わり バンダルの元へクゥヌがやって来る。「バンダル。何のつもりだ?何故影沙堂を宮に出仕させた?何故…再び国は混乱に陥るぞ。」「何のことですか?私は有能な人材を陛下に出仕させる事を願っただけです。元々クゥヌ様らのせいで国が混乱に陥っているのに…私はその混乱に陥ったタルバルンを救おうとしているだけです。」「何だと?祖父を殺した影沙堂を…恐れぬのか?ジャン叔父上と祖父上を。祖父上と叔父上は影沙堂に殺されたというのに。。。」