複雑・ファジー小説
- Re: セイテンノカゲボウシEX ( No.7 )
- 日時: 2020/01/06 20:48
- 名前: マッシュりゅーむ (ID: FCLyGM6a)
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(ここから唯の新年の挨拶なので読みたくない方は飛ばして頂いて構わないです)
明けましておめでとうございます。マッシュりゅーむです。
本編の『セイテンノカゲボウシ』や、今作をいつも見ていただきありがとうございます。今年もおまさんやマルくんさんと一緒に『セイカゲ』を盛り上げていきたいと思います。
さて、挨拶はここら辺までにして、続きを書いていこうと思います。「こういう挨拶はおまさんみたいに本編でやればいいじゃないか!」と、お思いの方、違うんです。僕は仕方がなくこちらに書いたんです。……皆様も見たことでしょう、あのおまさんの素晴らしい文章。語彙を多彩に使って、すごいなーと半分思いつつ、もう半分は、つ、続きどうしよ(汗)と感じてしまいました。一度よく考えたいので先にこちらを書きたいと思います。
では物語の続きです(長くてすみません)
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「………う、ここ、は?」
「あ、大丈夫ですか?」
頭を片手で抑え、呻きながら少年はゆっくりと目を開けた。頭痛かな、と思いつつ、反射的に声をかける。
ボー、とした目で、上を見つめ——正確には膝枕をしながら自分の額に触れているヘイズの顔を見つめ——瞬間目を見開き勢いよくガバッ!と起き上がる。
その時私は、あー、これ真上にいるヘイズの頭に頭突きするやつだ、と呑気にヘイズの後ろでスローモーションで映るその光景を傍観していた。
———迂闊にも目の前の幼女が〈カゲノミコ〉ということ事を忘れて。
少年が華麗な頭突きを放つ瞬間、目を見開き驚きをあらわにしながらも冷静に、かつすさまじい反射神経で体を仰け反らせて回避することに成功。そして仰け反らされた反動で頭をすごい勢いで椅子の背もたれを挟んで真後ろ——つまるところ私のお腹に直撃させた。
「おうふゥッ——!!」
全く予想のしていないところからの一撃。一気に肺から息が吐き出され、よたよたと情けなく後ろに後ずさる。そして陳列されているヘイズの座っている後ろの長椅子の背もたれに背中を打ち付けながらもそのまま椅子に座り、横に倒れる。
静寂。
「…う、うわぁ」
「不憫じゃな」
「……あんたが、言う、カハッ!」
腹を抑えながらも恨みのこもった目でヘイズを見、苦しげに息を吐く。心なしか少年も引いている気がする。いや絶対引いてる顔だ、あれ。
「……さて、なんであんなことになっていたかを聞いても良いかの?」
「え、え〜と……」
「おい、さも何もなかったかのように話を続けるなや。その子も引いてるし。……あと、まずは名前を聞こう」
「それもそうじゃな」
私を無視して話し出そうとするヘイズに待ったをかける。そして一応助言をする。こんなわけワカメな状況で急に何か聞かれても彼も何も口を開かないだろう。
人と仲良くするためにはまず自分から信頼を。
「儂は、ヘイズ。そこで一人で腹を抱えて寝ているのはレナという」
「別に好きでこんな体勢とってるわけじゃないよ」
変な紹介の仕方をしたヘイズにツッコミを入れながら少年の言葉を待つ。それに気づいたのか、彼は小さく口を開く。
「ぼ、ぼくは———」