複雑・ファジー小説

第二章:イリーン・コーラスの観察眼 三ノ巻 ( No.4 )
日時: 2020/06/21 12:32
名前: Angel/God (ID: HBvApUx3)


 コンコンコン

「イリーンさんいますかー?」

 ガチャ

「はい。イリーンの母ですけど。
 もしかして、イリーンのお友達?」

「はいそうです。今日家に呼ばれていたので来ました。
 (やべぇ、ウソついちゃった……)」

「そうなの? じゃああがっていいわよ。
 イリーンは二階にいるから。確かセラリアって子もいたわね」

「ありがとうございます!」

 そして俺はイリーンの部屋のドアを開けた

「はっきり言って! ……って、カリロス!?
 なんでここに! まさか不法侵入!?」

「ちげーよ! お前の母さんにいれてもらったんだ」

「私になんの要があるの」

「本当に誤解なんだ。セラリアは俺のメイドでひどいなこともしていない!」

「そうだよイリーン!」

「絶対ウソ! もう帰ってカリロス!」

 こうして俺はイリーンに家の外へ連れ出された

「もう家には来ないで!」

 バタン!

「くっそぉー……なんとかしないと」

「手を貸してやろうか?」

「マーティス? 本当か?」

「ああ。だがやるのはお前だ」

「やるってなにを?」

「記憶操作魔術をお前が覚えるんだ」

「記憶操作魔術って、高三の授業で習うやつじゃん!」

「そうだ。だがこの魔術を習得すると様々な記憶について操れる」

「例えば?」

「相手に自分の記憶を見せるとかだな」

「それで俺の記憶をイリーンに見せて信じてもらうってことか!」

「そうだ。とりあえずお前に魔術を教えてやる」

「よっしゃ!」

「とりあえず俺の家にこい」

 そしてカリロスの魔術習得が始まった