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　第六話　試合で忙しい


　9月。暦の上では秋だけど、十分暑い。帝先輩は、サッカーの試合で忙しい。


最近、ずっとデートできてない……





　あっ！青年に貸してもらった日傘を返すの忘れてた……

どうしよ。


連絡先をもらってたんだった。ええっと、よし！入れられた。







［ニイ］　　おはようございます。本当にすいません！日傘返すのすっかり忘れてました……
　　　　　どこかで待ち合わせして、日傘返します　ﾍﾟｺﾘ💦
　　　　　よかったら、そのままお食事どうですか？


　

　お食事どうですか？って打っちゃった。私の心が帝先輩から離れていってる。
それが、思いっきり文面に出てしまった。
あっ！返信がきた。



［巡理］　日傘のことは気にしなくてイイヨ。
　　　　待ち合わせ場所は、ス○バでどうかな？
　　　　俺も暇だったんだ！


　ほんと！OKなの？エッ！　　　嬉しい。


［ニイ］　　本当ですか！
　　　　　嬉しいです。




　私の手は勝手に動いて、どんどん予定を決めていく。

ことがひとつ進むたびに、私はひとつ嬉しくて、ひとつ悲しくなる。


新しい予定が組み込める喜びと、帝先輩を裏切っているという罪悪感の味。



　ス○バのフラペチーノはそんな味がした。




　次回予告　第七話　　知ってる