複雑・ファジー小説

Re: Drops of tears Dripping ( No.7 )
日時: 2020/12/05 21:32
名前: リリ (ID: OYJCn7rx)

頭が痛い……うっ……



青葉は中3の6月にフラッシュバックしていた。

「ねえ、さくら。私、志望校どこにしたらいいと思う。」
「選択肢を教えて。そしたら私が選んであげる。」
そういう桜の目は真剣だった。
青葉は志望校に悩んでいた。その悩みをポツリと親友に言っただけだった。
だけど、桜は真剣に考えてくれた。
一週間後、桜は答えを出してくれた。
聡静学校高等部そうせいがっこうこうとうぶがいいんじゃない?
偏差値も65あるし、物静かな感じが青葉に合うよ。」
他にもたくさん聡静学校高等部の魅力を教えてくれた。
だから私は、志望校を聡静学校高等部に決め、勉強に明け暮れた。
そして2月。私は“合格”の二文字を手にした。
桜は祝ってくれた。その時に青葉は気づいた。
桜は自分の志望校を一度も口に出さなかったことに。


私が“合格”を手にした翌日、桜は音信不通になった。