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複雑・ファジー小説
- Re: もちもちつよつよ旅日記 ( No.14 )
- 日時: 2023/02/25 17:04
- 名前: sumo (ID: 2cE7k4GX)
episode 14
「!!」
「ここって..。」
親友と顔を見合わせていると、女の人は不思議そうにわたしたちに聞いた。「この店がどーした」
「わたしたちこのお店を探してたんです。」口を揃えて答えると、
「そりゃあ、嬉しいわ。偶然だね、偶然。」と、ケラケラ笑った。
すると、パン屋の奥から誰かが出てきた。
どうやら怒っているようだ。
足音を大きくして、こちらに近づいてくる。
「アンタ、なんでまたこんな小さな子を家に連れてくるかねぇ..。」
はぁ、とため息をつきながら、店の中から出てきたのは、女の人のおばあさんらしき人物だった。
「私は正義感が強いんでね、ばあちゃん。コイツらは私が世話すっから、あんたに迷惑かける気はないよ」
と女の人は気にしてなさそうにして、またケラケラ笑って言った。
女の人は、わたしたちを寒いから早く入んな、とお店の方に入れてくれた。
「あたしはマキコ。この店で働いてんの。こっちは、ばあちゃん。」と自己紹介をしてくれて、
暖かいココアを出してくれた。
わたしたちが、ごくごくとココアを飲んでいると、
「しばらくあんたらをここに置いてあげるから、ここで、働いてちょーだい。」と頼んできた。
「この、パン屋で?」わたしが確認すると、マキコさんは「嫌なら帰ってくれて構わない」と脅してきた。
「..あと、人気メニューのもちもちパン毎朝食べ放題だぞ。」と教えてくれたので、
「やります!!」とわたしたちは揃って返事をした。
マキコさんのおばあさんは、「はぁ..。また勝手なことをして。」
とあきれていたが、最終的「あんたたちがそれでいいなら、構わんよ」と笑って認めてくれた。
今日はもう閉店してるし、寝ていいぞ、といわれたので、
わたしたちは二階に上がって、ふかふかのベッドで眠らせてもらった。
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