複雑・ファジー小説

Re: もちもちつよつよ旅日記 ( No.20 )
日時: 2023/03/06 17:51
名前: sumo (ID: 8kWkLzD1)

episode 20

少女が騎士団に行かなくなって
一週間ほどたったある日の朝、おばあさんは言った。

「そこのあんた、買い物に行ってくれないかい。」

「わかりました!」おばあさんからメモとお金を渡されて少女は元気よく返事をした。
「一緒に行こっ」少女はスライムを頭に乗っけた。
もう、スライムを置いていくことはしなかった。


騎士団からかえって来たあの日の夜、少女は約束したのだ。
「これからも、ずーっと一緒だよ..。」

早速、少女はスライムと共に近くの商店街まで、足を運んだ。
「えぇと、まず小麦粉..」米や小麦を売っている店を探して、お金を渡した。

「小麦粉を、3ふくろください。」
小さな身長を精一杯ぐんと背伸びして伸ばして、お会計のカウンターで注文した。

「おや、おじょーちゃんおつかいかい?小麦粉、重いけど大丈夫?」店員に心配されたが、
「だいじょーぶです!」と右腕をぱんぱんと軽く叩いてみせた。

小麦粉を無事購入したあと、少女はじゃがいもとにんじんを売っている"八百屋"に向かった。



その頃、おばあさんは心配しながらカレーパンを揚げていた。
「大丈夫かねぇ..。あの子。」
おばあさんは騎士団にいかなくなってから、笑っているけれど、なんだか少し、元気が無さそうな雰囲気の
少女を心配して買い物をお願いしたものの、危ない目にあってないか、やっぱり不安になったのだ。

「マキコ。あんた見てきて頂戴ちょうだい。」
おばあさんは心配でしょうがないので、マキコに様子を見てこいと頼んだ。
マキコはえぇ..と少しうんざりしつつ、「もとはと言えばあたしが悪いんだし、行ってくるよ」と
少女とスライムの尾行を開始したのだった。