複雑・ファジー小説

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不条理を塗りつぶす理不尽
日時: 2011/04/09 17:51
名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: MlJjY9/z)
参照: 誤字、誤変換が酷い……

タイトルそんなモンです。 相変わらずネーミングセンスが無い……
相変わらず、駄作で、途中から駄作が更に悪くなって堕作になるかもしれませんがそれでもいい方はどうぞ
天使ではなく、大体は悪魔が出てきます。 基本的にソロモン72柱の悪魔の中から出てきますが、それ以外からも結構出てくるので探すと面白いかもしれません

現在Chapter Ⅱまで予定が組上がっていますが、途中での変更もあります



自分の人格が壊れてきた今日この頃
既に、半壊していた所に大きな一撃が落ちてきたようです
脳みそショート中


>>1プロローグ
>>16プロフィール


Chapter Ⅰ  “未来の書”
>>2-7§>>14

Chapter Ⅱ  “溶け残った角砂糖は拳銃を溶かす”
>>15§>>19

Re: 不条理を塗りつぶす理不尽 ( No.6 )
日時: 2011/04/06 14:38
名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: MlJjY9/z)

 「ガトーショコラにミルクティー? 本当にお前、不死鳥か? いや、そもそも不死鳥って悪魔か?」

 「悪魔だよ。 列記としたソロモン72柱の序列第37番目。 20の悪霊軍を指揮する大いなる伯爵だよ。 まあ確かに、聖なる鳥とかって崇められることもあるけど、それは私の不老不死に関連した所から来てるんじゃないかな? で、ミルクティーまだ?」

 「ハイハイ、インスタントでいいか?」

 「どんなのでも」

 何故だろう。 今何故俺は、ターゲットを殺し終えて仕事が終わったと言うのに、そのターゲットの隠れ家でミルクティーなる自分も今まで飲んだことの無いような飲み物を造っているのだろう? あれ、そういえばさっきまで居たボディーガードの男が居ないな、逃げたのか?
 逃げられたのだとすれば非常に厄介だが、まあ、こっちには悪魔の書物がある。 利害はプラスマイナスゼロと言った所だろう。

 「キミ、名前は?」

 「ジン・パラドックス。 で、フェネクス……」

 「何? 私の名前は……そうだな」

 彼女は小屋の中を見回すと、壁に掛けてあった12月で止まったカレンダーの日付を眺め、

 「そうだね、カトレア……とでも名乗っておこう。 キミとは長い付き合いになりそうだからね」

 今しがた思いついたかのように名乗った。 明らかに、本名ではない。 まあ確かに、俺も本名を出したわけではないが……。

 「で、その不死鳥様が何故ガトーショコラと……」

 戸棚を探って出てきたガトーショコラをカトレアに投げ渡し、

 「ミルクティーが飲みたいと言ってくるんだ? 普通は——」

 「生き血とでも言うと思ったの? そんな気持ち悪い。 私は確かに悪魔の中の一人だけど、悪魔というにはまた変わり者でね。 悪魔の癖に、人間の繁栄を願った時期もあったし、人間の努力に応じて科学や魔術を与えた。 だから私を聖なる存在だと崇めたてる奴等も居れば、ほら、今みたいに私を殺そうとして必死になるやつらも——居るんだよ」

 カトレアの言葉が終わるとほぼ同時に、小屋の扉が勢いよく開け放たれ、その向こうには大型のマシンガンを両手に強面の大柄な黒スーツを着た
グラサン二人と、さっきまでここに居た能力者がそのマシンガンの銃口をカトレアへと向けていた。

 「へえ、今度は科学の力で俺を排除しようってか? 無駄だぞ、俺の能力は無機物にも効果が——」

 「今回の狙いは貴様ではない。 その女だ、これを見るが良い」

 二人の男を従える瞬間移動能力者が片手に持って突きつけてきたのは、今日の夕刊。 その見出しには大きな写真と、数週間前の国家の暗殺事件のことが報道されていた。 そして、その写真に写っているのは……カトレア?

 「へえ、やっとあの頭の固い国の連中が写真を出したんだ。 もう2週間くらい前だよ? で、私には懸賞金が掛けられている……ってところかな? いくら懸かってるの?」

 「賞金90億$だ」

 「やったね、これで歴代トップ更新だよ。 海賊やっててそれと合わせた賞金総額は1200億$か、悪くない。 でもな〜……海賊の方の賞金まだ残ってるかな? 賞金額が上乗せされて行ってたのは20年位前の話し出し、ここ数十年は姿現しても居ないし、記録消されちゃったかも……」

 相手を無視して、カトレアは勝手に一人で盛り上がっている。 だが、その内容は相当極端な話だ。

 「賞金総額1200億って……マジか? こんなちっさい女が……。 俺ですらまだ2億にもなる前だぞ?」

 「小さくて悪かったね、私の賞金は百年以上にわたって積み上げられてきたものだから多いのだ! 良いだろ!」

 いや、別に言いも悪いも、悪いだろ——。 それだけ多くの賞金稼ぎに狙われるってことだし。

 「で、何だっけ? そこの——ヴィクター君。 私を捕まえようたって、総簡単には捕まってあげないよ? 死ぬ覚悟が……無いとねえ」

 そんな物騒な言葉と、殺気が篭った言葉の割に、その行動は椅子に座ってミルクティーを飲み干すと言う何一つ警戒の無い動きを敵の目の前でして見せた。 明らかな、挑発……。

 「そうだな、キミの実力の程に応じて、私は捕まってあげよう。 だけど、生半可な能力じゃ私に殺されちゃうよ? “無価値”な挑戦はやめておくことをお勧めする」

 片手に持っていた剣を慣れた手つきでクルクルと回転させ、飲み干したミルクティーの入っていたカップの底に残っていた溶け残りの角砂糖をマシンガン目掛けてカップごと投げつける!
 そして、その砂糖の当たったマシンガンは、何か強い酸に溶かされたかのように変形し、銃口が塞がった。

 「……愚問ですね。 私は賞金稼ぎで、ボディーガード。 主が死んで、金が入らなくなった今、目の前の犯罪者は魅力的な宝石にも引けを取らぬ宝に見えますよ?」

 「へえ、言うね」

 言葉が終わるとほぼ同時。 カトレアは剣を片手にヴィクターへと飛び掛り、目にも止まらぬ速さで既に負傷していた右腕を切り落とした。 それと同時に、ヴィクターはその場から姿をくらまし、逃げる!
 
 「うん、予想通り。 小屋の裏へ回るよ、あいつの能力じゃそんな遠くまでは逃げられない」

 カトレアはなれた様子でウサギを狩るかのごとく小屋の裏へ回ると、そこには予想通り。 大きな滑走路から一機のセスナが飛び立とうとしていた。 楽しそうな表情を浮かべながら、その進路を阻むように、カトレアは滑走路の真ん中を堂々と塞ぎ、その剣を構える。 セスナ機が迫り来る。 100、80、50、20メートル——……一閃。 剣の一振りが、セスナ機を無数の金属片へと変える! だが、良く見るとその飛行機には誰も乗っていない……!

 「不規則なナイトブレイクに当たる前に魔力媒体を使っての高飛びか、……やるね。 全然斬ったっていう手ごたえ無かったし、反応が早いな」

 逃げられたのに、楽しそうな表情のままカトレアはさっき投げ渡したガトーショコラをほおばった。 悔しく……無いのか?


Re: 不条理を塗りつぶす理不尽 ( No.7 )
日時: 2011/03/31 11:51
名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: MlJjY9/z)

 「船長急に消えちゃったし、退屈ぅ〜」

とある船の上で、詰まらなさそうに一人の少年がつぶやいた。 それとほぼ同時。

 「ハックシュ!」

 カトレアは大きなクシャミと共に、今乗っているバイクの後ろから落ちそうになった。
 今、ジンは自分の事務所へと向かっている。 理由は簡単、あそこに居てはまた瞬間移動ヤローが来るからだ。 こちらも事務所は一箇所じゃない、数箇所。 それこそ、奴のような自分しか知らない所だってある。 まずはそこで息を潜め、カトレアから情報を聞き出すことが先決だろう。 

 「まだ着かないの?」
  
 「仕方ねえだろ、バイクのスピードはこれが限度だ。 100km以上出せばそれの所為で警察に目を付けられる」

 「へー、人間って硬ッ苦しい変な決まりがあるんだね。 私には到底理解できそうに無いよ」

 それとほぼ同時刻。 逃げ延びたヴィクターは主への報告に向かっていた。 飛行機内での媒体の使用による高飛びの所為で魔力も、体力も相当消費され、いまや立っていることがやっとの状態……。
 これだから、レベルⅢのスペックは低くて困る。 魔力の内容量も、何よりエネルギー変換効率が悪すぎる。 何だか、情けないな。 腕を切り落とされ、このざまだ。 何年ぶりだ? 仕事でこんな馬鹿やったのは。
 最早、自分のことを冷笑するしかないこの状態で、やっと……迎えが来た。 黒いバンに乗った大柄の黒スーツを着た男達……。 

 「ヴィクター様、お迎えに上がりました。 立てますか?」

 「ああ、問題ない。 急いでボスの元へ行け、重要な報告がある」

 ヴィクターの乗ったバンは、文句を言うカトレアとそれに呆れながら返すジンの横を優々と通り過ぎ、本社へと向かう。

 「何だか、人間界は楽しそうなことになってるね……」

 カトレアはポツリとつぶやき、

 「ねえ、ジン。 キミは一体何者かな? 私としては、自己紹介をお願いしたいんだけど」

 ぶっちゃけた話、殺し屋は自らの素性を明かすことを嫌う。 家族や、恋人、友人がいてそこに飛び火すると言うのもあるが、ジンにはそんな家庭など無く、友人も無く、孤児院での育ち。 そして、国家に拾われた身だ。 だが、今やっている行動は国家への反逆……。

 「俺が何者かって? 通称、悪魔だよ。 お前等とは違う……人間の言う悪魔だ。 俺は、通称ジン。 酒が好きなわけじゃねえケド、師匠が俺につけた名前だし、俺も俺で気に入ってる。 多分、師匠が酒好きだったからそういう名前だったんだろ。 だけど、酒飲んで酔ってても強かった」

 「師匠?」

 「ああ、ジャックって言う俗に言う奇人変人に入る無類の酒好きで、いつも酒ばっかし、飲んでたな」

 「じゃあ、一番強いのはアルコール度数90超えてたでしょ? 多分、98%」

 「……」

 何で……知ってる? 何で……言い当てられる? 何で……そこまで正確に……?

 「何で……分かる?」

 「だってさ、私と面識があるし。 ジャックって名前は多いだろうケド、そんな馬鹿みたいなアルコール度数の酒飲むジャックなんてこの世に二人と居ないだろうし、それに……私が……間接的とはいえ彼を殺したんだから」

 殺し……た……? 嘘だ、何で、じゃあ、……この女は敵? 

 「どういう……事だ?

 ジンの人とは思えないプレッシャーがカトレアに襲い掛かる。 だが、カトレアは特に何も感じた様子も無く、

 「私の所のミゲルって龍が、彼を殺したんだよ」


 「ハックシ! う〜……風邪引いたかな?」

 船の上で、紅い髪の少年が大きなクシャミをした。 特に風邪を引いたわけではないし、何だろう? あ、そうか。 

 「誰か噂してるね……」
 
 「恐らく違いますよミゲル、あの煙の所為です」

 船内から未だに立ち上る緑色の煙を刺し、副船長が少年に最もな意見を述べた。
 それとは打って変わり、ジンは明らかなその眼に殺意を滲ませている。

 「龍が……殺した? 有り得ない、師匠の強さならよく知ってる。 たった一人で大陸の半分を消し飛ばした。 人類史上最も凶悪にして最も危険な犯罪者とされているのにか?」

 「いや、私の方が、私の部下の方が強い。 だって、彼は私の遊び道具のトランプの力を使っていただけだから。 彼の力は、スペードのジャックにエース、それからチェスのルークも取り込んでいたかな? 採取的には3種類の力を取り込み、それを摘出したから、死んじゃった。 あれは、一度体内に入ると心臓と同じくらい重要な生命の要となる」

 一体何の話をしている? まさか、あの力の源か?

 「トランプか、納得がいった。 だからコードネームがエースだったのか。 認めたくは無いが、お前と俺の師匠とは関係があったらしい。 それの所為で死んだとは」

 「いや、まだ私の知っていることは——」

 「いや、もういい。 事務所についた。 話はまた後でもできる、俺は……眠い」

 気がつけば、バイクで走っているうちにあたりはすっかり暗くなり、周囲の店のネオンが鬱陶しいくらい眩しく光を放っていた。 3階建ての小さなビルの鍵をジンはポケットを探り、3回ほど間違えて鍵を指し、中へと入っていった。 

 「お前も来いよ、外はあんましいい店が無い。 勝手に戸棚の中の菓子喰ってていいからよ」

 そして、カトレアを中へ入るように促し、自分はすぐにソファーに寝そべって10秒もしないうちに寝息を立て始めた。 相当、疲れが溜まっていたらしい。

Re: 不条理を塗りつぶす理不尽 ( No.9 )
日時: 2011/04/02 12:17
名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: MlJjY9/z)

ライア
スウィンドル
フェイクスピーチ
イミテーション

ジンの技を挙げてみた
全てにおいて相手を騙すことが前提……性格悪いな

Re: 不条理を塗りつぶす理不尽 ( No.10 )
日時: 2011/04/02 20:13
名前: 緑紫 (ID: rb3ZQ5pX)
参照: テストなんて誰が生み出したんだ。

ただ読んで、読み逃げしようと思ってたのに。
気付けばコメしてる次第。

多分お初に御目に掛かります、緑紫という物です。『物』です←強調

昔からNeonさんには憧れていまして。
所謂いわゆる隠れファンみたいなものですねはい。

何このハイクオリティって感じで文章力に一目惚れ←

何かもう自分が何言ってんのか解らなくなってきました。
自分理解不能。

そんなわけで(そんなわけってどんなわけだよ)、また来させて頂いても宜しいでしょうか。

Re: 不条理を塗りつぶす理不尽 ( No.11 )
日時: 2011/04/02 21:38
名前: Neon ◆kaIJiHXrg2 (ID: MlJjY9/z)

緑紫s
お初です、Neonという“ブツ”でs((ヤバイ言い方すな
ただ読まれて読み逃げなさえばよろしい物を。 コメントしてしまいましたね?
私のわけの解らんトークの餌食になってしまいまs((自重

隠れファン……ですとΣ(・ω・ノ)ノ
夢じゃないよね(つд⊂)ゴシゴシ

夢じゃなかった〜!((黙

は、取り乱しまくってスイマセン

また来てくださいな、大歓迎なのです^^
うわ、私の会話、起承転結無いなー……


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