複雑・ファジー小説
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- 【 期待崩壊 】
- 日時: 2011/05/11 17:24
- 名前: 零央 ◆lbvHSDGmRg (ID: iPZN8Dy0)
クリックありがとうございます。
初めまして、零央です。
ここでは私が【期待崩壊】という小説を書かせてもらっています。
初心者なので悪い点が多いです。下の注意事項をよく読んでください。
◆注意事項
Ⅰ駄文なんて読めません【ごめんなさい。駄文です】
Ⅱ亀更新とかありえないです
ちゃんと更新してください【亀より遅い更新スピードです】
Ⅲ暗い話大好きっ!【おそらく明るい要素の方が多いと……】
Ⅳ荒らしに来たよ★迷惑かけに来たよ★【回れ右でお願いします】
Ⅴタイトルは変えないよね【変えるかもしれないです】
注意事項を読んでまだここに残って下さった「なんでもこいやぁあああ!!」の方、ありがとうございます。
楽しんでもらえるように頑張ります。
- Re: 【 期待崩壊 】 ( No.1 )
- 日時: 2011/05/13 18:26
- 名前: 零央 ◆lbvHSDGmRg (ID: iPZN8Dy0)
皆が楽しみな昼休みが始まった。
俺はいつものように男友達たちと馬鹿みたいに騒ぐつもりでみんなの輪に入った。
すると、男ばかりのむさ苦しい輪の中に2輪の花が咲いた。
それは学年で確実に5本の指に入るであろう、美人2人。
俺も、いっしょに騒いでいた奴らも、一気に目線を2人に移す。
誰かに用事があるのだろうか?
疑問符を頭の上に浮かべながら俺は2人を見つめる。
すると、手前にいたショートカットの格好良い系の子と目が合う。
……なんだか彼女が笑った気がする。
ドキッとしたのは俺だけではないだろう。
そのまま彼女はゆっくりとこちらへやってきた。
動きを見ていると、だんだん彼女は大きく俺の目に映ってくる。
———って、はぁ!?え、なんでこいつ俺の目の前にいるんだっ!?
周りの奴らも、えぇ!?という顔をしていた。
- Re: 【 期待崩壊 】 ( No.2 )
- 日時: 2011/05/13 18:29
- 名前: 零央 ◆lbvHSDGmRg (ID: iPZN8Dy0)
この場にいる全員の視線を浴びながら、彼女は口を開いた。
「ちょっと、来てくれる?話があるんだ」
と、彼女の後ろにいる女子をちらっと見る。
ふわふわの長い髪が印象的な清楚な感じのその子は、上目づかいで俺を見ていた。
やっべぇ、可愛い。
と、そんなことを思っているうちに格好良い方の女子にほぼ強制的に連行された。
3人で何も話さずに階段を下りる。
4階から降り、到着したのは1階の金工室の前。
昼休みだが、この階にいる人間はあまりいない。
その上、今いるのは廊下の一番端だ。周りには誰もいない。
———ん?この状況、まさか……
「じゃ、ゆっくり話してね」
そう言いながら、俺を連行した張本人は姿を消した。
取り残される、俺と俺好みの彼女。
これはやっぱり———あれか!?
- Re: 【 期待崩壊 】 ( No.3 )
- 日時: 2011/05/21 17:54
- 名前: 零央 ◆lbvHSDGmRg (ID: iPZN8Dy0)
「あの……」
しばらく沈黙が続いた後、彼女は口を開いた。
恥ずかしそうに下を向きながら話す彼女はとても可愛らしい。
「ごめんね……?強引に連れてきちゃって」
「いいよ、別に……」
よかった、と呟いた彼女は、やはり下を向いたまま、でも少しだけ俺を見てはにかみながら言った。
俺は彼女を直視したくなくて、金工室の扉を見る。
そして、淡い期待を悟られないようになるべくぶっきらぼうに聞く。
「で、話って何?」
えっとぉ、と顔を赤らめて再び彼女は床を見る。
———これは、期待していいのか……?
内心ドキドキしながら続きを待つ。
ふぅ——、と息を吐いて決心したかのように口を開く。
彼女は俺をまっすぐと見つめ、言葉を発した。
「私、あなたのこと……」
「ずっと、ずっと……」
ここでたっぷりと間を開ける。
この間により、俺は更に期待を高める。
結果を知った後、こんなに期待した自分を殺したくなったが……。
- Re: 【 期待崩壊 】 ( No.4 )
- 日時: 2011/05/24 16:59
- 名前: 零央 ◆lbvHSDGmRg (ID: iPZN8Dy0)
「サガミーノって呼びたかったのっ!!!」
「———————え?」
サガミーノ?サガミーノ、て何?
「……呼んじゃ、駄目?やっぱりサガミストの方がいい?みんなそう呼んでるし……」
—————あぁ、そうゆうことか。
あまりの期待はずれな彼女の言葉故、停止していた脳が再び動いたおかげで彼女の言いたいことが分かった。
つまり、彼女は……俺、佐上秋人のことをあだ名で呼ぶ許可を欲しかったわけだ。
————紛らわし過ぎるだろっっ!!
わざわざ人気のないところで2人きりになる必要あるかっ!?
わざわざたっぷりとためる必要あるかっ!?
わざわざ告白っぽい空気作る必要あるかっ!?
と、負け惜しみにしか聞こえない言葉が頭の中を渦巻く。
「話は終わった?」
!?
突然聞こえた第三者の声に驚き、後ろを振り向く。
そこにはどこかへ行ったはずの格好良い方の女子の姿。
「期待外れだったな、サガミーノ♪」
俺の負け惜しみを聞いていたかのようなコメント。
へこまないようにしていたのに、目の前で言われてものすごくへこんだ。
「えっと、サガミーノって呼んで良い、のかな……?」
……そんなに許可を取ることにこだわるか。
もう、いいや。なんでも。
「いいよ。サガミーノでもなんて呼んでもいいよ」
それだけ言ってその場を離れる。
完璧に心が折れた俺の耳には何も聞こえない。
ただ、去り際に見た可愛い方の女子の本当に嬉しそうな顔が脳裏に焼き付いていた。
教室に戻ると男共に囲まれ、質問攻めにされた。
あらかじめ予測できたことなので、適当にごまかして切り抜けた。
面倒くさいことは質問攻めだけだと思っていたが……
その日から、皆は俺のことを「サガミーノ」と呼んだ。
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