複雑・ファジー小説
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- 黒電話がつげた
- 日時: 2011/07/09 21:06
- 名前: 蛾 ◆sSA6ZLKK6w (ID: OnlANcr4)
適当に題名つけた(^q^)
まぁそういうもんの方がうまくいったりするんだ多分。
文才0
みゅの・・・無能 みゅのうだってみゅのう
ですがまぁ見てっても後悔は多分しないと思います多分。
★まぁ荒らしでも何でもいいから来てください
そして参照あげてってくださry(殴
★馴れ合いコメントは控えてください
何卒よろしゅうお願いしまする
。*+゜⌒Y⌒本編⌒Y⌒゜+*。
>>1 プロローグ
>>2 第一章 着信音
>>4
>>6 第二章 きおくとかけら
>>9
。*+゜⌒Y⌒キャラクター⌒Y⌒゜+*。
小林 瑛太 / こばやし えいた
そこらを探せば多分出てくる。ごく一般の中学生だが学力はとてつもなく悪い。ある日から瑛太の日常が変わり始める。無神経。
池上 粋 / いけがみ すい
めったにいない美少女。瑛太がどのようにして彼女にしたのかは今は謎。
幾多 衣路 / いくた いろ
瑛太が入院した病院の看護師。気さく、でも強引。
幾多 真 / いくた しん
衣路の兄の子。衣路いわく五月蝿いらしい。
*+゜。・.。
- Re: 黒電話がつげた ( No.2 )
- 日時: 2011/06/25 23:51
- 名前: 蛾 ◆sSA6ZLKK6w (ID: uWyu1tga)
第一章 着信音
まったく、あの世でも死神界でも、ここ、人間界でもやっぱり「いざというとき」は女が強い。ちょっと前の時代は「女<男」の公式で成立されていたのが、今現在では「女>男」の公式で世界は、いや日本は成立されている。
この間の理科の鳥の解剖の時だって男子は「めんどくせー」を言い訳とし女子にすべて任せっきりだった。「男子は意外と繊細なんだぞ!」と半泣きで訴える道以外残っていない。よく考えれば俺らの日常はほぼ崩れているんじゃないか?は、所詮俺らなんてただの屑だ。
観覧車の中でやっとできた「初・彼女」と一緒に座っていたとき。
設定した着メロと同時に携帯が震えた。
ギターの音がやけにでかい音楽だが、そこが好き。・・・まぁ誰にも理解してもらえないんだけど。
誰からだろ。
ケータイを開く。黒に近い青の携帯は親に無理を言って中1のときに買ってもらった。それから約1年半愛用している。その約1年はとても充実していた気がする・・・。が、残りの半年は最悪だった。人生で一番最悪な時期のような気がする。「悪魔の半年」。中間テストの順位、これが後ろの方から数えた方が早い順位にまで下がったし、好きな子に告白した所「実は彼氏がいる」という理由でふられてしまいましたし・・・。思い返すだけで溜息が出てくる。彼女の粋ちゃんはなんだろう、不思議そうな顔で俺の顔をの覗き込んだ。やべぇ、こっち見んな、可愛い。
「瑛太くん、どうしたの?メールは?」
粋ちゃんはやべぇくらいに可愛い顔で俺を覗き込んだ。やめろっつーの。俺の心臓破裂するぞ。
「ん・・・、いやなこと思い出した」
俺は苦笑する。携帯の画面に目をやる。
あれ?と思った。
待ち受け画像がいつもとは違っていた。
ん?なんだろこれ。
よく見るとそれは
黒電話だった。
それは、あの学校の黒電話。
途端に腹の底からいろんなものが上げてきた。
吐き気が瑛太を襲う。
「ウッ・・・・あ、は オエッ・・・・ゴポッ」
水がこぼれる音がした。瑛太は口を押さえる。しかしそれも空しく指の間からもいろいろなものが洩れてくる。瑛太は床にうずくまる。
「ハァッ、ハァ・・・ゴポッ・・・ゲホッ・・・・・」
血だった。
どろどろととろとろの中間の感触。赤黒いけど、どこか透明感を持っている。
「きゃぁぁああぁぁぁ!!!」
粋ちゃんは恐怖で悲鳴をあげた。はは、やっぱ可愛いや。こんな状況でも粋ちゃんは可愛かった。
頭の中で警報がなった。
ギ———————・・・ ン
耳鳴りがする。
粋ちゃんは俺を怖がっている。観覧車の隅の方にもたれて短い悲鳴を何回もあげた。また血が口から洩れる。そのたびに腹がキリリと痛んだ。そして、そのたびに粋ちゃんが叫んだ。
「瑛太くんっ!?だ、いじょうぶ!??」
これで大丈夫だったら俺凄いよ。神だよ。
「だ・・・じょぶ、じゃ、 ない、か・・・・も」
死にそう、半死状態で俺が答える。
かっこわりぃ。
よく見ると粋ちゃんは泣いていた。目を真っ赤にして、俺の背中をさすってくれていた。
「大丈夫・・・?瑛・・・太ぁ・・・・」
あ、「くん」なしで呼んでくれた。どうでもいいことばっかりに気付いてしまう。
「ゴポッ・・・・」
また血が出る。一体何所から血なんて出て来るんだよ。
肺でもやられたか?もしかして心臓破裂しちゃった?
「ゴポッ・・・。ゲホッ・・・・・」
まただ。溢れるほどの血。
観覧車の床は赤で染まっていた。まさにグロ映画のワンシーン。
ヒュ——・・・・ヒュ————・・・・・・・
「瑛太くんっ・・・!?瑛太く———・・・・」
粋ちゃんの声と、俺の意識が遠のいていく。
そこから先はもう覚えてない。
「いざというとき」男は「凄いミス」をしがちである。
瑛太の意識が途切れたとき、放り投げられた瑛太の携帯が観覧車の中に鳴り響いた。
- Re: 黒電話がつげた ( No.3 )
- 日時: 2011/06/25 23:23
- 名前: れぃ。 (ID: nEqByxTs)
なにこれ面白いww
ホラーとか最近読んでなかったけどこれは面白いw
更新がむばれww
- Re: 黒電話がつげた ( No.4 )
- 日時: 2011/07/01 23:52
- 名前: 蛾 ◆sSA6ZLKK6w (ID: OnlANcr4)
俺が「あの出来事」の起きた日の次に目を覚ましたのは病院の一室の中でだった。あの日以来、粋ちゃんの顔を見ていない。
粋ちゃん、どうしてるかな。
そういや、俺が血吐いたとき、粋ちゃんの花柄のワンピ汚しちゃってたよな。今度一緒に買いに行きたいな。
思うと溜息だけが出てくる。
ゴワン・・・・———
一瞬目の前が歪んだ。
そこへ、聞き覚えのある声が廊下から響いてきた。あれ・・・、この声、誰だっけ。聞いたことは何十回も、何百回もあるんだけど、声の主が誰だか分からない。
「あっ、瑛太くん!?起きたの!!?」
瑛太くーん、とその女の子は病室のドアを開けるなり走ってきた。
瑛太って、誰??
なんか頭ん中がざわざわしてきた。
その女の子は俺の膝の上で半泣きしていた。
え????
「あの、だれですか・・・・・?」誰だかわからず俺が尋ねる。
「え????」
女の子は可愛い顔で返してきた。わけがわからない、という顔をしている。こっちもわけがわからない。
「だれって、・・・・え?私、粋だよ?」
女の子、粋という女の子はきょとんとした顔でいる。え・・・・・・?
俺は辺りを見回す。
ここは病院だろ?そして、俺は——・・・・・えーっと・・・・・・。
俺の何故か寝ているベットには白いプレートに「小林 瑛太」と油性マジックで書かれている物が貼られてあった。俺が「小林 瑛太」??
で、この目の前の子が粋ちゃん、と。
よく見ると俺のベットの周りにはよく分からん機械と何だ?瓶に入った薬とかカプセルとかが10種類程おいてあった。
それと、点滴だろ?
あと・・・・着替えと、携帯。
俺はどうしてここに?
「あの、俺が小林瑛太なんですか?」
俺が聞くと粋ちゃんという子は「なんでそうなるの・・・・・・?」と、真っ白の肌に涙を零した。
白い肌に一筋の涙が流れた。
「あ、あのっ・・・・?なんか、すいません・・・・・」
苦し紛れに答える。
「冗談はもうやめて・・・・」
女の子は泣きながら訴える。「もう」という言葉が非常に気がかりだった。
「あのっ・・「本当に分からないの?瑛太くんが誰だか、私のこととか、全部・・・っ」
女の子は俺の言葉を遮ってそれだけを言うと病室を出て行った。
ばたん、と言う音が病室に響いた。
- Re: 黒電話がつげた ( No.5 )
- 日時: 2011/06/29 19:17
- 名前: 蛾 ◆sSA6ZLKK6w (ID: OnlANcr4)
>>3
てんめっっ
マジでコメしやがっ(爆
いや、あの、
あ、ありがとうございますっっ
瑛太「ごめんね、すれ主のいう事なんて気にしなくていいから」
- Re: 黒電話がつげた ( No.6 )
- 日時: 2011/07/07 15:26
- 名前: 蛾 ◆sSA6ZLKK6w (ID: OnlANcr4)
第二章 きおくとかけら
粋という子がいなくなってあれから一時間。俺はとくにすることもなく何をしていいのかも分からないのでただ単にぼーっとしていた。丁度一時間くらいした時、病院の看護師が来た。看護師さんが来なければ多分ずっとぼーっとしてた気がする。
「さーて、そろそろなるんじゃないかしら」
脇の下に挟んだ体温計。看護師さんは腕につけた時計に目をやる。
ピピピピッピピピピッ・・・
瑛太は体温計を取り出した。
「おおうっっ!?」
41度5分。今までにも見たことのない数値だった。高すぎる。この体温計ぶっ壊れてるんじゃねーの?
「どーれ、見せて? 」
看護師は体温計を奪い取る。
「・・・・ちょ、体温計違うの持ってくるわ」
やはり看護師も俺と同じ反応をした。あーびっくりした。看護師は胸に名札をつけている。
幾多衣路?変わった名前もいるもんだ。「いくた」は分かったけど名前が微妙・・・。いろって読むのか?まぁいいや。この人に関わるのもほんの数日。
衣路は一つに束ねた髪を揺らして病室を出て行った。その後姿を見送ると、また暇になった。天井はすっきりするような白色で統一されていた。が、白色のために汚れが目立つ。ところどころに茶色のしみがついていた。数分後、廊下の方から声が聞こえてきた。
「あー、もう五月蝿いなあー!ちょっとだけ静かにしてて!!」
どこかの母親のようだ。その声が聞こえて一秒も立たない間に病室のドアが開いた。衣路はさっきのとは違う体温計を差し出す。俺は受け取るとそれを脇の下に挟んだ。
「今誰かと喋ってました?」
気になったので聞いてみた。まぁ聞いても意味ないんだけど。
「ん?・・・ああ、今のね。アレあたしの兄さんの息子。今日一日預かってるんだけどもう五月蝿くて五月蝿くて・・・。」
衣路は愚痴を零し始めた。
「いろちゃーん、クレープ食べたーい。いろちゃーん、こぼしちゃったぁ〜。いろちゃーん、一緒にあそんでぇ〜。・・・もうまじムカつく!!」
衣路はそこで話をするのをやめた。
瑛太は吹き出した。
「ははっ・・・、男の子なんて皆そうですよ・・・。誰かに構ってほしくてしょうがないっていう。・・・ね。」
病室のドアの前の男の子に向かって瑛太は笑いかける。
「ちょ、真!駄目だよ、廊下で待っててってば!」
衣路は真を無理矢理追い出そうとするが、真はなかなか出て行こうとしなかった。
「もー、言う事全っ然きかないんだから!」
衣路は呆れて笑った。
「この子が兄さんの息子。真って言って結構五月蝿いのよ」
真は瑛太に向かって微笑みかける。
どこかで見たことのあるような笑い方だった。
どこか・・・・。
真の無邪気な笑顔に鳥肌が立つ。
「ぼく、幾多真っていうの。おにーちゃんは?」
背筋に寒気が走る。
「こ、小林瑛太・・・」
動揺して、声が震えた。
真はまた笑う。
真の笑顔が瑛太の心の中をぐちゃぐちゃにする。乱してく。壊してく。
「スミマセン、今日はもう寝ていいですか?」
笑顔が作れない。瑛太はまともに衣路の顔を見れなかった。
「ん・・・?どした?・・・・・まぁそうね、安静にしてた方がいいわね」
衣路が言い終わる前に瑛太は布団をかぶって寝る体制に入っていた。
病室のドアが閉まったあとで廊下から「さ、真も帰ろ。」という衣路の声がした。しかしその時、瑛太は既に眠りについていた。