複雑・ファジー小説

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黒魔女と契約者【コメpleas!】
日時: 2012/11/17 11:24
名前: 灰色 ◆/6D66bp.xk (ID: FtPJcOXY)
参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode=view&no=6355

▼挨拶
初めましての方が多いと思います、灰色です(^ ^*)/
ころころ名前を変えているので、もしかしたら知り合っているかもしれません。
心当たりがあったら聞いてみて下さい。案外当たりかもしれませんww


▼世界観と設定
学パロ×ファンタジーです。簡単に言えばこんなん。
もっと詳しく知りたい方、読んでもわからない方はこちらへ→>>89

▼登場人物
メインキャラクター >>12
 …クラウディアは所謂『執事口調』ですが、男性ではありません。
  もし誤解なさった方がいても性別はあまり重要ではないのでご安心を。

サブ(?)キャラクター >>17 >>30 >>32

第二章のキャラ達 >>43 

用語集 >>88
この物語にもっとのめりこみたい方(いると思えませんが;)、あまりわからない種族や魔法がある方必見!スレ主のメモ的な用語集です。

▽イラスト
〜駄作〜
上條玲華…>>75
〜宝物〜
クラウディア・トゥルーリ…>>76 狼鳶様より
キャサリン・ロイヤー…>>80 緋賀アリス様より


▼目次
プロローグ >>1

第一章「学院の日常」 >>6 >>9-11 >>22 >>31 >>35

第二章「路地裏は殺人鬼の住家」 >>39 >>42 >>48 >>52 >>59 >>67 >>82-83 >>90


≪記念作品第一弾!!≫
(少し遅れましたが…)参照300突破&設立一ヶ月記念!!〜キャラ達の座談会〜 >>60

≪記念作品第二弾!!≫
参照500突破記念!!〜上條玲華の過去〜(ボイス) >>87 るみゃ太様より

▼..。.:*・゜お客様゜・*:.。..
No1 霜月様
No2 琉奈様
No3 世詩瑠様((元:茉莉夢様
No4 Kuja様
No5 クリスタル様
No6 九龍様
No7 愛河 姫奈様
No8 緋賀アリス様
No9 舞音様((元:梨花様
No10 春嵐様
No11 ミルクチョコレート様
No12 あずき様
No13 秘密箱様
No14 飯塚 縁様


▽お祝い事w
参照100突破!!(2012.04.29) 一週間でここまで行くとは思いませんでした;怖いw
参照200突破!!(2012.05.09) バンザーイ!!
スレ立ててから一ヶ月!!(2012.05.22)
参照300突破!!(2012.05.24) 目指せ400!!
参照400突破!!(2012.06.02) ヤヤヤバい!!どうしようっ!///
参照500突破!!(2012.06.10) え…?パソ壊れた??((
スレ立ててから二ヶ月!!(2012.06.22)


2012.04.22

Re: 黒魔女と契約者〜私と契約しませんか?〜 ( No.6 )
日時: 2012/09/09 14:14
名前: 灰色 ◆/6D66bp.xk (ID: FtPJcOXY)
参照: 第一章「学院の日常」

   第一章「学院の日常」

 朝日が完璧に磨かれたガラスの窓から真っ直ぐと差し込んでくる。その光は私の契約者である少女のストレートな栗毛に反射し、その状景は絵から出てきたものと錯覚してしまう程美しかった。
 少女はティーカップを静かに置き、未だ紅茶を飲んでいる私を横目で見た。
「ねぇクラウ」
「はい、何でしょう」
 その少女——玲華様は寂しげに目を細め、息を吐いた。その目は憂いを宿している。
 赤いカーテンをなびかせる風のせいか否か、その瞳が不安定に揺れた気がした。
「あたし……いつになったら白いリボンを手に入れられるのかしらね」
「クスクス……あなたはまだお若いじゃありませんか。そう急ぐことはないのでは?」
 彼女はまだ十四歳。
 幼いながらその才能はどんな者も認める程著しく、その証拠に上階級の赤いリボンをつけている。白いリボンとは赤より上級のリボンであり、そしてそのリボンを手に入れると理事長の手によって願いを叶えてもらえる。その卒業生たちは皆成人を過ぎた者ばかりだ。
 だが私の契約者はこちらにしてみればとても若く……赤子と言っても過言ではない年。そんな才能を持った彼女が何を焦っているのだろう。
 ——そんなにも、『彼女』に会いたいのだろうか。
「わかってる癖に……。あたし、あなたのそういう所嫌いよ」
「ふふ……ですが、それに助けられたこともあるでしょう?」
「、……」
 玲華様は舌打ちをし、顔を背けた。
 仮にもお嬢様だというのに、そのような行為は……。口に出そうとしたが、もっと機嫌を損ねてしまうと後々困るので止めておいた。
 ——不意に時計を見れば、もうそろそろあの方々が来る時間だ。
「玲華様、もうすぐ——」
「れーいーかっ!」
「「!」」
 ノックもせずに玲華様へ飛びつくのはただお一人。
「キャシー!」
「また来ちゃったぁー」
 テヘッと舌を小さく出し、ツインテールの髪を揺らした。そんな仕草が似合うキャサリン様はとても可愛らしいのだが、毎回ともなればげんなりしてしまう。
 それは玲華様も同意らしく、乱暴に開かれたドアを呆れた目で見つめた。
 すると、ある者がいないことに気がついた。
「……ラファエルはいないの?」
「…………あ、」
「キャサリン様ぁ、待って下さい〜」
 キャサリン様を追い、ようやく辿り着いたらしい。銀髪の寝癖のついた(といっても天然パーマなのであまり目立たない)ラフィーさんは息を荒くしながら白い壁に寄り掛かった。
 ……全く、位の低くはない中天使が情けないですね。
「ラフィーさん、どうぞお掛けになって下さい」
 恒例のことながら、あまりにも辛そうなので背もたれのついている椅子を進めると、ラフィーさんは輝いた目で私を見つめた。
 そして両手で私の右手を握った。
 ……またですか…………懲りない人ですねぇ。
「クラウさん……やはりあなたに黒魔女なんて似合いません! 今ならまだ間に合います、天使になりましょう!」
「遠慮しておきます。私のような者が神の前に現れては神が気分を害されるでしょうから」
 さりげなくあしらったつもりなのだが、ラフィーさんには伝わっていないようだ。
 ……はっきり言って鬱陶しい。
 心中悪態をついて彼が退くのを待っているが、まだ引こうとする気配はない。
「なんて謙虚さ……!! やはりあなたは——」
「さて、もう登校時刻です」
「あら、本当ね。行きましょ、キャシー」
 さすがのラフィーさんも口を閉ざし、私達は学院を目指した。



next→>>9-11

  *   *   *

やっちゃったね第一話!
話で区切ると目次作らなきゃいけないかもしれないので、章にしました。
第一章では学院のメンバーを紹介出来ればと思っています。
2012.04.23

Re: 黒魔女と契約者〜私と契約しませんか?〜【コメ募集中!】 ( No.7 )
日時: 2012/04/23 19:53
名前: 茉莉夢 ◆7ptx0Rzgh2 (ID: P8Iktffr)

灰色s、来ました!!
茉莉夢です!!
小説読みました!
すごく面白くて、一気読みをしてしまいました!!
これからも頑張ってくださいね♪
応援しています☆

Re: 黒魔女と契約者〜私と契約しませんか?〜【コメ募集中!】 ( No.8 )
日時: 2012/04/24 17:24
名前: 灰色 ◆/6D66bp.xk (ID: FtPJcOXY)

>>7

茉莉夢さん、コメありがとうございます!
ついでに名前をこちらの掲示板用に合わせてくれたことも…;

こんな自己満な小説で楽しめていただけたのなら幸いです。
またいつでも来て下さいね!!

Re: 黒魔女と契約者〜私と契約しませんか?〜【コメ募集中!】 ( No.9 )
日時: 2012/11/17 10:17
名前: 灰色 ◆/6D66bp.xk (ID: FtPJcOXY)
参照: 第一章「学院の日常」

 キャサリン様と別れた後、私たちはいつも通り騒がしい教室に来た。中はクラスメイトが五十人程入っている。その割には馬鹿広い教室だが、いつもの授業風景を見れば納得せざるを得ない。
 ——そして、玲華様の席には見覚えのある男性の姿が。ワックスで無理矢理オールバックにした焦げ茶色の髪には、一束の毛が重力に逆らって空を向いている。そんなアホ毛が特徴的な彼は、たびたび玲華様の機嫌を損ねる原因でもある。
 案の定、玲華様を見れば眉間にシワをつくっていた。
 嗚呼……まただ。
「……クラウ」
「えぇ、悠斗様ですね」
 あの方もラフィーさんと同様、懲りませんねぇ。
 私は小さく溜め息を吐いた。
「退かしてきて」
「ですが——」
「早く」
「……かしこまりました」
 玲華様の命令とあれば致し方ない。
 私は悠斗様の所までゆっくりと歩いて行った。
「悠斗様」
「ん? あ、クラウディアじゃん」
「お久しぶりです。……失礼ながら、そこは玲華様の座るべき所。あなたの座席ではありません。お引き取り願えますか?」
 悠斗様は先程の玲華様のように眉間にしわをつくった。
 そして、不機嫌丸出しの低い声で私に疑問をぶつけた。
「玲華の命令か?」
「はい。直ちにと仰せつかったので」
「…………」
 彼はそのまま黙る。
 私も作り笑顔のまま黙った。
 ………………。
 数秒間見つめ合っていたが、悠斗様が俯いたことによりそれは終わってしまった。
 すると、彼は私にあっかんべを——……違う。舌に書いてある印を見せた。
「——来い、ランス」
 そう呼ぶと同時に、悠斗様の隣にもう一つの影ができた。
 ふわりと風が後から来る。真っ白いスーツとそれと同じ髪の色が目についた。
「「!」」
 玲華様も見ていたらしい。後ろで息を呑む音が聞こえた。
 そしてその元凶である男は、いつ見ても気味の悪い微笑みを自身の契約者に向けた。
「何でしょうか、悠斗様」
「しばらくコイツの相手をしていろ」
 コイツ、というのは私。
 命令を受けた彼は私を見て、ますます笑みを深くした。
 ぞわりと全身の毛を逆撫でされるような錯覚に陥る。
「かしこまりました」
 彼は悠斗様に頭を下げると、次は私に身体を向けた。
「クラウ……久しぶりだね」
「……そうですね」
 出来る限り目を合わさず、始終無表情を貫く。それが私に出来る唯一の抵抗だった。
 だが相手は全く気にしていないらしく、依然笑顔のままだ。
「ハハ、相変わらず僕には無愛想なんだね。魔女同士仲良くしようじゃないか」
「魔女と言っても黒魔女と白魔女は相反する存在ですが?」
「そんなの関係ないさ。僕と君は魔女である前に一つの純粋な魂なのだから」
 彼の口から自然と出てくるキザな台詞に、身体中の鳥肌が治まらない。半径三メートル以内に近づくだけでも寒気立つのに、今の状態は本気で不味い。
 表に出さないよう心掛けているが、さすがにもう出てもおかしくない状態だった。
「……それでも私はあなたとは仲良くなれる気がしません」
「やってみなくては分からないだろう? ほら、ここは一つワルツでも踊ってみよう。ミス・クラウディア、お手を——」
 そして彼が腰に手を回した瞬間、私の何かがキレた。
 ——もう我慢の限界だ。


  *   *   *

私が最も苦手なタイプを具現化したランスww
クラウに嫌われてるけどランスはクラウが大好きです。
2012.04.24

Re: 黒魔女と契約者〜私と契約しませんか?〜【コメ募集中!】 ( No.10 )
日時: 2012/11/17 10:20
名前: 灰色 ◆/6D66bp.xk (ID: FtPJcOXY)
参照: 第一章「学院の日常」

「————せ」
「え?」
「その汚らわしい手を離せと言っているんだ、愚か者。
頭だけではなく遂には耳までおかしくなったのか? ……フッ、それとも人間のように老化か?
その中途半端に伸びている髪は銀髪ではなく白髪にも見える」
「ク、クラウ……」
 玲華様が後ろで私の名を呼ぶが、私は構わず恐る恐る身体ごと離れる白魔女を睨み続けた。
 恐らく、後ろの少女はあの端正な顔を引きつらせていることだろう。普段は私の棘のある言葉が全く効かない目の前の彼までもが不安げな目で私を見つめているのだから。
 ……自分で思っているより酷い顔のようだ。口調が変わっていることにも気がつき、私は深呼吸をして普段通り話し始めた。
「はぁ……何度言えば分かるのですか?
はっきり言ってあなたの言動、行動、少々言い過ぎですが存在が私には不快なものなんですよ」
 長く綺麗なまつげに縁取られた瞳をめいいっぱい開いた彼は、少なからずショックを受けたようだった。今までとは違い、きちんと伝わっているようだ。
「ですから必要以上に馴れ馴れしくしないでいただけますか?
これ以降あなたを消さない自信がありません」
「ク、クラウ……」
「……呼び方は自由ですが本当に…………
 本 当 に、
必要以上に私に近づかないで下さい」
 本当に、を強調して私は言い切った。
 今まで溜めていたものがスッと無くなり、とてもスッキリした。
「は…………はぃ……」
 ……簡潔に言うと、かなり怯えていた。色白の顔は青みを増し、足元を見ればガクガクと震えている。眉毛は八の字を描いていて、思わず笑ってしまいそうになった。
 ——そして、本来の目的を思い出す。私は彼の背後にいる少年の顔を覗き、もう一度言った。
「——という事ですので悠斗様、お引き取りいただけますか?」
「!」
 悠斗様は正気を取り戻したように、俯き気味だった顔を上げた。
「……仕方ねぇな」
 素直に返事をしないのは彼のプライドがそうさせたのだろう。悠斗様は珍しくすっぱりと諦め、白魔女を連れて自分の席へ移動した。
 私は少し離れた距離から傍観している玲華様に、微笑みながら目配せをした。


「全く……久しぶりに見たわよ、あんなあんた」
 堂々と脚を組んだ玲華様はそう言った。
 確かに、口調が変わるまでに感情が高ぶったのは玲華様と契約を結んでから久しいかもしれない。
 先程は呆れてた物言いだった口は、今では反して緩められていた。
「ふふ、あの悠斗まで青ざめてたわ」
「……私、そこまで酷い顔だったのでしょうか」
「今にも喰らいそうな勢いだったもの。……にしても、そこまであのランスとかいうのが嫌いなの? それとも、白魔女が?」
 玲華様は不思議そうに見てくるが、私は反対に何故嫌いにならないのかお聞きしたい。
 だが質問を質問で返すのは失礼にあたるので、きちんと答えさせていただいた。
「白魔女であることは関係ありません。彼自体が生理的に受け付けないのです」
「ふ〜ん……。一応女には人気あって、ファンクラブとか作られてるんだけど」
 確かこの学院の女の三分の一くらいは……、と呟く玲華様に、私は少なからず驚いた。まさか自分の大嫌いな男が学院でファンクラブをつくられるほど人気だなんて思わないだろう。
 ……もしかしたら、長く生きすぎてそういう感覚が狂ってしまったのかもしれない。
 だがこれだけは言える。
「ふふ、人間の女性はあのような方が好みなのですか。私には到底理解できませんね」
「顔はいいし物腰柔らかいし力も高い方だし……そこらの男よりは断然いいでしょ。まるでおとぎ話の王子が出てきたようなものだもの。
……ただし性格はちょっとアレだけど」
 その台詞は、義務教育の終えていない年で言うには違和感がある。というか、最近の子供はいやに現実的過ぎる。そうしているのは現代社会だが、黒魔女である私には関係のない事。
 ……ですが、もう少し素直に育っていただきたかったですね。
「でも、今更変えたところで——」
「気持ち悪いのは変わらないのよね」
「気持ち悪いのは変わらないんですよねぇ」
 台詞が重なると、私達は互いに目を合わせ口角を少しだけ上げた。


  *   *   *

クラウが遂にキレたww
ちょっと男嫌い、なのかな…?
2012.04.25


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