複雑・ファジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- one’personality【オリキャラ募集中】
- 日時: 2015/12/06 19:00
- 名前: ルナ (ID: MQ1NqBYl)
- 参照: http://www.kakiko.info/bbs2a/index.cgi?mode=view&no=256
はじめまして、もしくはどうもです。またはお久しぶりです。または(ry
新しい小説です。前回書いていた小説は見事に行こうとしていないところに行き当たってしまったばかりに現在絶賛はまりました。はまってしまいました。構想は練ってあるのですが…(´・ω・`)
もともとこっちを先に書こうと思っていたのですが、向こうが先に書ける状態になったもので…
しばらくはこっちメインです。向こうが纏まったら向こうメインで進めます。(たぶん)
この作品はオリジナルですが、かなりアニメ・ゲーム・ドラマに影響された部分が多いです。ご了承ください。
そして感想くださいお願いします(切実)
以下、簡単なプロローグ・目次です。プロローグは簡単すぎてわからないと言われればホップステップ土下座します。
9月17日追記:オリキャラ募集開始です!!(上のURLからお願いします)集まりが悪かったらこっちでも募集かける予定です。
11月13日追記:参照500突破です!これからもちまちまとやっていきますですよー。
11月24日追記:こっちでもオリキャラ募集です!ご協力お願いしますー。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
人には才能を持つ者がいる。
でも、もしも、もしも——
才能と言うものが、特殊能力だったとしたら。
もし、生まれつき能力が開花していたら。
才能を持っていることが普通のことなら。
この能力を人助けに使う者もいる。しかし、能力を悪用する者だっている。
これは、才能を悪用する者を捕まえるために奔走する(?)ある刑事の話である。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
オリキャラ募集のお知らせ >>25
目次
第一話 めんどくさがりの刑事、森山 >>1-4
第二話 再会は突然として起こる >>5 、>>8-14
番外編・1 まだ繋がりさえ無かった話(話に取っつきにくい方はこちらから読んでくださればと思います。) >>16-19
番外編・2 刑事とグルメと少年少女。 >>20-24
番外編・3 悪ガキコンビは追いかけっこがお好き >>26-34
- 第2話 再会は突然として起こる ( No.5 )
- 日時: 2015/09/21 21:28
- 名前: ルナ (ID: MQ1NqBYl)
「ほーら起きろ斎藤〜」
日が落ちてきた夕方の喫茶店。うつらうつらしていた斎藤に美音が氷を一つ、額の上に落とした。
「うぉっ!!?」
「あ、起きた」
あまりの冷たさに思わず声をあげた斎藤は、犯人はお前かと美音を見る。
「あーびっくりした・・・・・・美音、その氷片付けとけよ?」
「は〜い、ごめんなさぁい・・・・・・」
「斎藤、ちょっとこっち手伝ってくれる?」
キッチンにいた長田が斎藤を呼び、美音はすっかり溶けて水となった氷を片付ける為に雑巾を取りに行こうとしたが、めんどくさいので楽することにした。
「雑巾持ってくるよっか早いよね・・・・・・」
美音は手に力を込める。すると水が突然空中に浮かび出し、球体状になった水は美音の手に収まった。
「よーし、片付け完了!」
美音が呟いた。その直後、扉が開き刑事の二人が顔を覗かせた。
「お〜見事に人がいないね・・・・・・」
「今日は人どれぐらい入った?」
「うーん・・・・・・私の思い出す限りでは・・・・・・」
「「いないんだな」」
森山と江ノ島が入ってきたことに気づいたのか、キッチンから長田と斎藤が出てきた。
「あ、昨日ぶりだね。森山くん、江ノ島」
「しっかしまた閑古鳥が鳴いてるんじゃないか?」
森山の言葉に確かにと頷いた長田は斎藤の方をちらりと見て、少し考える仕草を見せながら話しかけた。
「接客は斎藤に合ってなかったりするのかな?」
「確かに接客と言うと苦手な部分もあるな」
「あと、もう少し味がよかったら・・・・・・」
「お前にそう言われると自信が無くなるよ」
長田は自他共に認めるグルメ好きである。美音曰く、「グルメに関して色々すごいバカ」らしい。定休日には斎藤と美音を連れて有名店に行くことも多々あり、運が悪い(江ノ島談)ときには森山と江ノ島も巻き込まれることもある。
何年か昔、突然長田が2日間いなくなったことがあり、斎藤と美音、江ノ島と森山があちこちを探し回ったこともあった。ところが3日目に長田は何食わぬ顔で帰って来ており、斎藤が理由を聞こうとしたがすぐにやめた。聞かずともすぐわかってしまったのだ。つい先日やっていたTV番組。それを真似して2日間、海外に行っていた。これが判明したときは4人共ただあきれる他なかったそうで。
「あの時はめちゃくちゃ心配したんだよな」
「でもさー、長田くんが『おみやげー』ってニコニコしながら帰ってきたもんだから斎藤くん、怒る気力なくしたんだよね」
「いや、本当にあれは悪かったと思ってるよ」
「今度からはちゃんと言えよ? 行くなとは言わないから」
楽しく話し、笑い合って日が沈む。暗闇は誰にだって訪れる。
江ノ島は窓を見てため息をついた。
——お前は今、どこで何をしてる?
◆
暗くなった途端、皆は騒ぎだした。
見てて反応が面白い。俺には暗闇なんて関係ないけど。
遠くからサインが出た。やってもいいんだ。
ポケットから拳銃と弾を数個——いや、1つで十分かな。
「ばいばい」
それだけ言って、俺は引き金を引いた。
「あいつに逆らったのが悪いんだよ」
- Re: one’personality【オリキャラ募集予定】 ( No.6 )
- 日時: 2015/09/13 10:27
- 名前: バラバラ ◆wD3p6RHHU6 (ID: Od3Uhdie)
こんにちは!バラバラです!
少し前から読んでいましたがこの世界観好きです。面白いですね。
これからも頑張って下さい!!
- 長田「コメ返しだよ?」 ( No.7 )
- 日時: 2015/09/13 21:51
- 名前: ルナ (ID: MQ1NqBYl)
>バラバラさん
コメントありがとうございます!!
この世界観好きですか!?面白いですか!?うわーー!!(歓喜の声)
失礼しました。嬉しくて取り乱しました、ハイ;
文章力皆無の私の作品ですが、今後ともよろしくお願い致します!!
- 第2話 再会は突然として起こる ( No.8 )
- 日時: 2015/09/19 14:36
- 名前: ルナ (ID: MQ1NqBYl)
◆
森山と江ノ島が喫茶店を訪れた翌日。二人は殺人事件の起きた現場にいた。森山は資料をパラパラとめくり、少し驚きが混じった声で呟いた。
「これ、1発で全員仕留めたって・・・・・・」
江ノ島は森山の呟きに反応したのか、死体のあった場所で簡単に手を合わせた後立ち上がり、今更気づいたのとばかりに森山を見た。
「それさ、さっき東塚さん話してたよね。聞いてなかった? 銃弾1発で10人の急所撃ち抜いたんだから、覚えててもいいと思うんだけど」
東塚さん、という人は江ノ島と森山の上司で、周囲からの信頼も厚い『異能力課』の刑事である。ちなみに、森山が仕事中にため口で話すのは江ノ島に対してか同僚にだけで、他の人物には普通に敬語で話す。
「あーはい聞いてませんでしたごめんなさい」
それで良し、と江ノ島は森山の頭をくしゃくしゃと撫でる。いつまでも子供扱いされる森山は恥ずかしくなって手を払いのけ、そっぽを向く。その顔を背けた先で、森山は考え込んだ。能力の力には個人差がある。特に物体操作では尚更だ。銃弾1発で10人撃ち抜く、と言う普通に考えれば不可能なことは力の強い物体操作の人物が行えばなんとか説明がつく。森山の脳裏に嫌な予感が走った。
——いや、待て。あいつはもういないんだ。
思い返される、過去の記憶。
◆
ガシャン、と食器が割れた。少しふざけていた3人が勢い余って食器を持っていた美音にぶつかったのだ。その音に反応して、斎藤と長田、江ノ島が様子を見に来る。割れてしまった食器を見て、3人は恐る恐る長田を見た。
「これ、誰が割ったの?」
笑顔だった。いや笑顔ではあったが、目が笑っていなかった。これが長田の怒った時の表情であり、全員を震え上がらせる程の威圧感を放っている。しかも、その眼は食器を最初に持っていた美音ではなく、森山たち3人に向けられていた。
「「「いや、これは・・・・・・その・・・・・・」」」
声を揃えて弁解しようとするも、長田には全くもって効果はない。そして・・・・・・
ゴンッ!ゴンッ!ゴンッ!
リズムの良いげんこつの音がキッチンから3つ流れた。
◆
ちょっと待て。何を思い出しているんだ、と自分で自分に突っ込みを入れた。確かに常に優しい長田が怒るのはかなり珍しいことで、江ノ島曰く「レア物」らしいが。と、江ノ島が森山の肩に手を置いた。
「ほーらほーら、捜査始めるよ。陽人」
そう言いつつメモを取りだし、現場から出ようとする江ノ島の姿を見て聞き込みか、と森山は判断した。その後すぐに、
「江ノ島、ちょっと来てくれるか?」
呼び出しがかかった。江ノ島は一旦メモをしまい、
「ちょっと待ってて、すぐ戻るから!」
と声の方にかけて行った。一人残った森山は端の方に移動し、現場の外を見た。毎度のことながら、野次馬が集まり現場の様子を探ろうとしている。そんな光景に毎度毎度よくやるな、そう思って苦笑を浮かべた。その時、野次馬勢の中に懐かしい影を見つけた気がした。しかし、その影はすぐに人混みに紛れてしまう。
誰だろうか、そんなことを考えている間もなく森山は走り出した。
『もう、陽人がふざけてるから、俺たち怒られたじゃん!』
『ちょっ、俺のせいかよ!?』
『二人とも落ち着いて! ねえ、もっちゃん?』
『うんうん、二人とも落ち着いてとりあえずうるさい』
——幼い頃の大事な記憶。いつまでも仲良しで、楽しくて、ずっと続くと思っていた日常。しかし、幼かった俺たち4人のうちの2人は、ここにはいない。でも、その1人がいた。今追いかけなければ、もう会えないかも知れない。だから、俺はあいつの名を呼ぶ。
「待て・・・・・・ちょっと待てよ、“圭”!!」
- 第2話 再会は突然として起こる ( No.9 )
- 日時: 2015/09/20 19:32
- 名前: ルナ (ID: MQ1NqBYl)
◆
「あっれ〜・・・・・・?」
会話を終えて戻って来た江ノ島が呟いた。さっきまでいたはずの森山がいないのだ。
「もしかしてとは思いたくないけどもしかして・・・・・・」
そう言いつつ、江ノ島は携帯を開いた。
◆
「え? 森山くんがここに?」
携帯で電話に出ていたのは長田であった。すぐ近くには美音もいる。そして、電話の主は江ノ島。
「さっきちょっと目を離した隙にいなくなったんだよね〜、そっちにいない?」
「こっちは見てないかな。ね、美音は見てない?」
「見てないよ〜」
「・・・・・・だってさ」
大声で返事をした美音の声は電話を通しても聞こえたのか、江ノ島は苦笑しながら話を続ける。
「そっちで見かけたら俺に教えてくれる? 迎えに行くからさ」
「了解、こっちも森山くんに逃げられると困るしね」
じゃあ、そう言って電話は切られた。携帯を閉じた長田は元々していた皿を片付ける作業に戻ろうとする。しかし、喫茶店の窓がガタガタと揺れたのが長田の目に入った。今日は風の強い日だったようで、看板は中に入れた方がいいと思ったのか、扉を開ける。
「うわ〜、強い風」
「あ、看板中入れるなら私も手伝う!」
2人で外に出る。そして看板を中に入れようとすると、ふと美音は喫茶店の反対側の歩道に見知った影を見つけた。
「ねえねえ、長田。あれってさ・・・・・・」
「あれ・・・・・・」
とんとんと長田の肩をつつき、影に指を向ける。すると、長田も気づいたのか声を上げた。
「美音、追いかけるよ!」
「え!? ちょっと待って長田〜!!」
いきなり走り出した長田を追いかけるか、看板を中に入れるか一瞬迷った美音だったが、つけていたヘアピンをもう一度つけ直し長田の後を追った。
◆
『ねえねえー』
『なんだよ』
『もしさ、』
『ん?』
『俺が死んじゃったら、陽人はどう思う?』
『はあ?』
『どう思うのかな? って今ちょこっと考えたから』
『いなくなったらってことか?』
『うん』
『まあ・・・・・・清々する』
『えー!』
『うっさいって』
『陽人のバーカ!!』
『いきなりか!?』
——その時は考えもしなかった。
『陽人!』
俺の前に立ち、両手を広げる。
そして最後に見たのは、お前の背中だった。
◆
ちょうど同じ頃、電話を終えた江ノ島がぶつぶつと言いながら聞き込みをしていた。
「陽人見つけたら、どんなお仕置きしてあげようか・・・・・・」
少し怒った表情で歩いていたが、聞き込みをするときには演技の仕事につく人々が真っ青になるんじゃないかと言うぐらい表情が変わる。次に声をかけたのは、小学生低学年ぐらいの男の子と母親だった。
「あの、すみません。この男に見覚えありませんか?」
そう言って被害者の写真を見せる。聞き込みの基本だ。母親の方は少し写真を見たあと、
「ごめんなさい、見覚えないです」
そう言った。やっぱりそうだよな、と小さくため息をついた江ノ島だったが、男の子の一言で逆に息を飲む。
「ぼく、しってるよ?」
その言葉を聞いた江ノ島はしゃがみ、男の子と同じ目線になって尋ねた。
「いつ、この人を見かけたか教えてくれるかな?」
「えっとね、しらないひととけんかしてた。それでね、しらないひとのほうのうでがちょっとみえて、くろと、きいろのブレスレットつけてたよ」
まさか、勘違いであってほしい、江ノ島の頭にそんな思考が駆け巡る。動きの止まった江ノ島を心配して男の子の母親が話しかけると、江ノ島は慌てて立ち上がりお礼を言った。男の子は小さく手を振り、母親と共に去って行った。それを見送った江ノ島は踵を返し、走り始める。見当違いならいい、でも。そう考えながら、思い当たる場所へ向かって行った。
◆
「やっぱり、集まるもんだね」
小さく呟いた。
本当のところなら、あの男の子が記憶するはずがなかった。でもわざと記憶させたのだ。自分のことを気づかせるために。右腕の裾を捲る。黒と黄色のブレスレットが見えた。
「ははっ、楽しみだなぁ・・・・・・」
自分の掌で動く彼らのことを思う。
「みんなで、遊ぼう。昔の時みたいに」