複雑・ファジー小説

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ロイヤルガーデン 〜偽皇子と恋する乙女〜
日時: 2015/12/17 18:52
名前: メイドLOVE& (ID: yLoR1.nb)


              序章
 
 僕は、今、日本国の一角、大分県の別府市にある別府湾に車で連れて行かれている。 車の中には、サングラスに、真っ黒のスーツを着たまるで、逃●中に出てくるハンターよろしくの格好をした男三人と、まるでこれから舞踏会に行くヨーロッパ女性のような格好をしている女性が一人と、僕と運転手の合計、6人が、ベンツに乗せられていた。
 と、潮の香りがした時、僕は車から降ろされた。
「それじゃあ、お仕事頑張ってくださいね」
 なぜこんな所に居るかと言うと、時間を少し巻き戻した方がいいな。

             第一章 全ての始まり

 僕は、大井川・智(おおいがわ・さとる)、現在高校2年(17歳)で、役者になるために役者高校に通っている。 趣味は、まあ色々、学校内でも、特に目立つことも、孤立することもないフツーの男子生徒だが、役者としての熱は、だれにも負けなかった。
そんな僕が、学園寮内のお風呂に入り終わり、ジャージ姿で、今日の劇のDVDを見ていた。 すると、
 ピンポーン。
チャイムが鳴った。
僕は、見回りの先生だと思って、扉を開けると、
 カチャ
目の前に、黒光りするモノが、向けられた。
「部屋の中に入れろ、さもないと撃つぞ!」
そう、僕はいきなりグラサンに真っ黒のスーツ・黒の、ネクタイをした、男に、銃を向けられていた。

Re: ロイヤルガーデン 〜偽皇子と恋する乙女〜 ( No.1 )
日時: 2015/12/18 18:45
名前: メイドLOVE& (ID: yLoR1.nb)

僕は、男を部屋の中に入れた。すると、男は部屋の中にポツンとあるちゃぶ台にドカッと座り口を開いた、
「あ、どうぞ、狭い所ですが、お気になさらずに」
(いや、僕の家なんだが・・・)
とは、言えなかった。 僕も座り、男はまたしても口を開いた、今度は、何を言うのか、乞うご期待、
「手荒な事をしてすまない。俺は、とあるところのエージェントFだ。
Fと呼んでくれ」
・・・意外と軽かった。
「そんな事は、どうでもいい。君は、とある学校に王子様として一年間通ってください。報酬は一億円です。やるかやらないかは、今決めてください」
「は!? え!? 突然そんな事言われても、それに王子様って、どういうことですか?」
 僕は、反抗してみた。 だが、男は笑いながら、
「あ、すまない。よく言われることだ、まあ、詳しく言うと・・・」
この後のことを簡単に言うと、
その一、大分県別府市にある人口半島に、偽皇子として、一般人を一人一年間だけ入れることにして、偶然僕に白羽の矢が立っていること。
その二、この依頼を受けると、今後の人生がバラ色だということ。
その三、人口出島にある学校には、一般生徒もいるが、その生徒たちも立入禁止の別棟があって、そこに全世界の子女たちが集まっていること。
その四、報酬が、一億円だということ。
その五、最後に、僕が偽物だという事だった。
 そして、その事を聞いた僕は、悩んでいた。
       ・・・・・三分後・・・
(こんな怪しい事ある訳無い、よし、断ろう)
「早くしろや」
Fは、ドスの利いた声で言ってきた。
「は、はい!! もちろん受けます」
あ、僕はFの声に驚き、つい受けてしまった。
「そうかそうか、君なら受けてくれると思ったよ」
「え、あ、いや、その、あの」
「よしそうと決まれば上に連絡しとかないとな」
Fは、そういうが早いか、スマホを取り出して、タップしていた。

Re: ロイヤルガーデン 〜偽皇子と恋する乙女〜 ( No.2 )
日時: 2015/12/21 01:43
名前: メイドLOVE& (ID: HTIJ/iaZ)

「ええ、決まりました。明日6時ですね? はい、はい、わっかりましたー」
電話が終わったようだ。
「あ、あの、僕、やっぱり」
「明日の朝6時にこっち来るからな。学校には、1年間世界旅行してきます。って言っとくから」
Fは、そう言いながら部屋を出ってってしまった。僕は、Fの居なくなった部屋で、自分の勇気の無さと、ため息を吐きながらも、明日の準備している最中に、ふと思った、
「そういやぁ、あの銃って本物かなぁ・・・」
そんな事は、無いよな。本物じゃないことを祈りながら、明日に備え寝ることにした。

             第2章 次の日

 Fに出会って二日後、僕は朝五時に起き、渋々6時に間に合うように準備をしていた、そんなとき、
ピンポーン
ついにこの時が来たと思いながら、扉を開けると、
「宅配便で〜す」
・・・まさかの展開だった。そう思いながらも、サイン用紙にハンコを押し、荷物を受け取り中に入れた。
ダンボールを開けると中には、制服っぽい衣装と、たぶんシルクのハンカチなどに紛れて、
「Fより 本日、この制服を着て六時になったら、中に入っているものを旅行バックの中に入れて、部屋で待っててくれ。六時になっても来なかったら、○○○ー××××ー7103に電話してね。
P・S トイレにいっトイレなんつって。じゃあ、六時に会おう」
・・・なんか、受け取るんじゃなかったと思う、宅配業者さんもこんなバカみたいなもの運ばなくてもいいのに。とは、口が裂けても言えない。そんな事を考えながら、僕は制服に着替えていた。
         ・・・三分後
着替え終わった僕は、姿見に姿を現した。
見た目は、ブレザーっぽいモノで、ネクタイの代わりに、細い紐みたいなヤツを蝶々結びにして留めていた。
・・余談だが、中になぜか銃が入っていた。もちろん、バックの中には入れなかったが・・・
そんなこんなをして、時間をいたずらに何分捨てたかと思い、時計を見ると、六時五分・・・五分遅れている。僕は、仕方なくFに連絡する。
ピッピッピ・・・プ、プル、ガチャ・・・ワンコールで出やがった。
「おっはー、ごめんね〜五分遅れてるね。あと・・3分ぐらいで着くから〜待ってってねー」
・・Fって一日目(例の依頼事件)より軽い気がする・・・てか、Fの声ってけっこー低いのにこんなこと言われると・・・まあ、考えないようにしよう。
       そんなこんなで三分後
ピンポーン
あぁ、やっと来たか、と思いドアを開ける、
「おはようございます。本日は宜しくお願いします、智様。さぁ行きましょうか」
そこに立っていたのは、女性だった。しかも、すごくカワイイ!! さらに赤のドレスを着ているから更に魅力的に思えた。
「・・・? 行きますよ?」
「あ、ああ、お、お願いします」
「フフフフフ、そんなに緊張なさらずに」
「は、はい、い、行きましょう」
「近くに車があります。そこまで歩きましょう」
僕と女性が、少し歩くとそこには、ロール・スロイスが停まっていた。
(誰だろう、こんな高そうな車持っているの?)
すると、女性がさも同然のように車の中に吸い込まれっていった。僕は、乗るべきか乗らぬべきか考えていると(いや、フツー早く乗れよってなると思うけど、実際目の前に数千万する車があると、考えるもんなのよ)女性が
「なに、馬鹿なことして時間潰してんですか?」
僕は、勇気を振り絞って車に乗った。



Re: ロイヤルガーデン 〜偽皇子と恋する乙女〜 ( No.3 )
日時: 2015/12/27 17:03
名前: メイドLOVE& (ID: HTIJ/iaZ)

中には、今さっきの女性一人とFと運転手を含めた男五人が座っていた。順番に右から、男性、男性、女性、F、そして運転席に男性が座っていた。僕は、Fの隣に着席した。
その瞬間に、車が出た。
「おはよう、偽皇子様(笑)」
屈託のない笑顔でそんな事を言われた。
「何が『偽皇子様(笑)』ですか。人がこれから一年間大変な間に合うと思ってやっているんですか?」
「そうだけど(笑)」
「そこ、無駄話しない!!」
 と、女性からすごい剣幕で怒られた。
「「はい!」」
僕とFは、返事しかできなかった。
「それでは、自己紹介を致しましょうか。私は、まぁAと呼んでください。そして右から、B、S、運転手が、M、そしてまぁ、知ってると思いますが、Fです。以後お見知り置きを」
「はぁ」
僕は、これまた返事しか出来なかった。
「もうすぐで、高速に入ります。お嬢様、ベンツはいつもの場所に停めてあります」
「あらそう、タイヤは新しいモノですか?」
「もちろんです」
僕の近くでなんか話し合ってる」
     
         三分後・・・
「お嬢様、着きました」
「智様、車を乗り換えますわよ」
「は、はぁ」
車を出ると、そこは高速の入り口前だった。
「こっちです」
女性__Aの声がした方を見ると、GTーRが停まっていた。
(どんだけ金持ってんだよ)
と、Aがさも当然のように運転席に乗り込み、B、C、Fが後部座席に乗り込んだ、僕は自動的に助手席になった。
「あのぉ、失礼ですが、運転できるんですか?」
「もちろんよ」
このとき、女性だから安全運転をすると思っていた・・・が、高速道路に入ったとたん、
「いやっほおおぉぉぉぉぉ」
「うわああぁぁぁぁぁぁぁ」
この車に乗ったこと自体間違いだった。簡単にいえばドリフト、ドリフト、ドリフト。ドリフトのオンパレードだった。
途中、サービスエリアにある入ったところで(救われた)と思ったとき、次にインプレッサーに乗り込む皆・・・そこからまた地獄だった。
そこから、三回の衣替えならぬ車替えが行われた。

Re: ロイヤルガーデン 〜偽皇子と恋する乙女〜 ( No.4 )
日時: 2016/01/12 22:07
名前: メイドLOVE& (ID: HTIJ/iaZ)

 僕が、ヘトヘトになったとき、そこは、大分県は官兵衛ゆかりの地、中津市の中津駅に車が停まっていた。
さらに、駅ロータリーの中に真っ赤なメルセデス・ベンツが停まっていた。
僕は、思った。
(もしかして、今度はこの車なんじゃぁ・・・)
そんな事を思っていると・・・皆が乗り始めたでないか!! 僕の背中に冷たいものがたらぁりとゆっくり流れ落ちた。が、僕は不審に思った、Aが助手席に乗って、Mが運転席に乗ったからだ。
こんなこと言ったら殺されると思うが、救われた気分だった。
僕が、車に乗った瞬間、
「さぁて、飛ばすかぁ」
前言撤回、今乗ってるのは、爆弾を数10t積んだ貨物列車と同じ動く危険物だ。
「なぁに、危険な運転はしませんよ」
ニヤニヤしながら、エンジンをブオンブオン言わせていやがった。
と、いきなり足もとがキュルキュルキュルと言ったかと思うと、トラックにぶつかったような衝撃があると同時に、車が急発進した。
Aが運転した時の時速が、160キロであったのに対しこれは、200キロのメーターを振り切り、何もない所でユラユラと揺れていた。
と、後ろで赤い光が光ったと思うと、ウウウゥゥゥゥーなんて白黒の車が、追いかけていた、
「前の車、止まりなさい。路肩に寄せて止まりなさい」
なんて、警告が聞こえた、
「とまれと言われて止まる馬鹿がどこにいる」
これは、僕の聞き間違いだと思いたい・・・君の声も届かないよナンチャッて。
「前の車、止まりなさい」
第二の警告に対し、
「ねえ、撃っていい?」
「なりませんお嬢様」
なんて、物騒な争論が聞こえた。しかも、Aの手のうちには、黒い金属製のナニカが握られていた。そして、それを窓の外に出して・・・パンパンパンと、軽快な音が窓の外から聞こえた。
・・・そう、認めたくないが、Aが持っているのはそう、射出武器の拳銃(ワルサーP38)だった。
そして、後ろから、バーンなんて音が、後はもう考えたくなかった。
車は、最高時速を保って別府市はうみたまごの近くで停まった

Re: ロイヤルガーデン 〜偽皇子と恋する乙女〜 ( No.5 )
日時: 2016/01/14 18:46
名前: メイドLOVE& (ID: HTIJ/iaZ)

うみたまごとは、大分県にある大分県民なら皆知っている水族館のことである。
そこから少し歩いたところに、駅の自動改札の様な機械があるところに来た。すると、A,M,B,Fが、順に謎のカードを押し当てて入って行った。僕が、どうするか考えていると、
「ほれ、偽皇子様(笑)」
Fが、黒くて薄い何かを投げてきた。僕が、その何かを受け取ると、硬式カードだった。そこには、≪名前 エドワード・スミス、年齢 16 出身国 ロシア≫ と書かれていた。
僕は、カードを機械に押し当てFの隣に並んだ。ここは、一本道の様なジャングルみたいな場所だ
「何が、『ほれ、偽皇子様(笑)』ですか!」と、僕。
「いいじゃないの、これからは殿下って呼ばなきゃなんないんだから」と、F。
「そこ、無駄話しない」と、A。
「まあまあいいじゃないの」と、B。
「・・・」と、M。
そんなたわいもない会話をしていると、靴紐がほどけているッぽかったので足元を見ると僕は、ぎょっとした。


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