複雑・ファジー小説
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- 初恋の相手が吸血鬼で、私が聖騎士な件について。
- 日時: 2016/05/06 17:59
- 名前: ポーカーフェイス (ID: y9FxUFsG)
転校先で出会ったのは、様々でユニークな仲間たち。
普通の人間とは違う者が通うこの学校には、退魔師、祈祷師、魔術師、召喚士などの者が集う。
今までの学校では、余裕で学年1位の成績を誇っていた主人公だけど、この学校では、何故だかいつもギリギリで…??
憎いあいつは澄ました顔でこっちを見てくるし、あーもう一体なんなんだよ!
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はい、どうも初めましてポーカーフェイスです。
とても久しぶりに作品を書こうと思います。前々から書きたいなぁと思っていた設定なので、頑張ります。
なぜ「ポーカーフェイス」かって?
なんとなくです(๑•̀ㅂ•́)و✧
では、これからよろしくお願いします!
- Re: 初恋の相手が吸血鬼で、私が聖騎士な件について。 ( No.1 )
- 日時: 2016/05/06 18:20
- 名前: ポーカーフェイス (ID: y9FxUFsG)
一見普通の高等学校に見える、この明星学園。
今日から私もこの学校の生徒だ。
「えーっと、『シャーロット・キャメル・琉唯』です。よろしくお願いします」
ふわりと微笑めば、教室から湧く声。
教師に支持された机に向かい、腰を下ろす。
隣の席の子は、真っ黒な髪に、紫の目を持っている。
…見たことのない種族だ。
琉唯は、白髪に青い目。髪の毛は短いのでまとめる必要はない。
彼女は、聖騎士という家系に生まれている。頻繁に転校を繰り返すのもその所為で、ある一定の土地にとどまることなく、問題を追い続けている。
今回は、この付近に「気」が押し寄せているとのことで、ここにとどまる事になったのだ。
勿論、そんな彼女が通う学校であるから、通常の学校ではない。
「SMPP」という国家の裏組織にからの援助を受けた学校だ。
家系ゆえの特殊な例を持った者のみが受け入れられる学校。
勿論、「白」の部族しか入れない。
基本的には天族とそれに使える術師のみだ。
魔族関連は入ることができない。
周りの子を見渡して考える。
以前いた学校よりも、格式は全体的に高そうだ。
天族の子と術師の割合は4:6。
以前の学校の2:8に比べれば上々だ。
…この隣の子は何だろう。
改めて浮かぶ疑問。
聖騎士として、幾つかの部族には関わりを持っているが、彼のような者は初めてだ。
「よろしくね。名前は?」
尋ねてみると、想像以上に普通に返ってくる返事。
「俺は、鞍咲颯っていうんだ。こちらこそ、よろしく」
微かに微笑まれる。
もっと素っ気ない人だと思っていたので驚き。
にしても、珍しい名前だ。
霊媒師だろうか。
- Re: 初恋の相手が吸血鬼で、私が聖騎士な件について。 ( No.2 )
- 日時: 2016/05/06 22:28
- 名前: ポーカーフェイス (ID: VysvHxvS)
1時間目から実技とかまじかよ…
なんてことを考えながら、体育館へ向かう。
「今日の実技は幻影!
私が出した課題をより忠実に再現できれば合格とします」
幻影かぁ。余裕か。
基本、聖騎士はすべての分野において高いスペックが必要となるため、欠ける能力は殆どないと言える。
「あ…じゃあ、幻影神自体召喚しちゃえば早い話じゃん」
隣にいた紫髪の女の子が呟く。
「…きみ、召喚士?」
「うん!私は何でも召喚できるよ!
…基本的にだけど」
どうやら「ミノリ」という名前らしい。
「ちなみに…間接的な幻影は失格とします。それぞれが、自分自身の能力で、出してくださいね?」
先生が明らかにミノリを意識して言う。
あー、この子、前科があるんだろうなぁ。
ミノリは頬をむくれさせる。
「ドンマイ、まぁ、いつもの事じゃん」
そう、ミノリの肩をたたく女の子。
「ハルちゃんは良いよね!魔術師にとって幻影なんていともたやすく出るもんね!」
「おいおい、イヤミか?
魔術だって幻影だけじゃないんだよ」
目の前で繰り広げられるやり取り。
「あ、転校生。君の専門は何?」
「転校生って呼ばれると困るかなぁ。琉唯って呼んでよー。気軽にさ
ちなみに私は聖騎士。専門とか、特にないから」
その言葉に目を見開く2人。
「聞いた?ハルちゃん!るーちゃん聖騎士だって!」
「あぁ、なんかオーラが違うとは思ってたが…聖騎士は初めて見たな」
あの…すみません。一応先生まだお話ししてますけど…
「じゃあ、颯にも対抗できるかもな」
「あー、確かに!」
「颯くん、そんなにすごい子なの?」
これとばかりに聞いてみる。
「何を取っても、あいつに叶うやつはいないよなぁ。
一言で言うと、キモい」
「やだー、完璧すぎてウザい、の方が正しいよ〜」
…なんだかんだ酷いこと言ってます。
「じゃあ、楽しみにしてるね!るーちゃん!」
そして、1つ目の課題が出された。
「自分自身の分身を幻影で編み出しなさい」
楽勝♪こんなもの、呪詛唱えなくてもできるもんね。
パッと編み出した自分の分身。
「んー、今の自分はこんなんかぁ」
何だか、自分自身の姿にパッとしない。
気がつけば、周りがとても人数が増えている。
しかし、人によっては、所々途切れていたり、薄くなっていたりと欠陥が生じている。
「欠陥が生じている人、何が足りていないか分かりますか?
…それは、気、です。
気を張りなさい、整えなさい」
見ると、ミノリとハルは問題なさそうだ。
「では、今幻影を完璧に編み出せた人で、呪詛を唱えなかったもの、手を挙げなさい」
4本の手が上がる。
1人は私。そしてもう1人は颯くん。
そして、更に、髪が真っ黒、目が朱の男の子と、水色の髪に青みがかった目の女の子だった。
水色の子は、魔術師のようだ。
それも、一等級の。
謎の男子が1人増えた。
何だ、あの種族は。
- Re: 初恋の相手が吸血鬼で、私が聖騎士な件について。 ( No.3 )
- 日時: 2016/07/05 22:42
- 名前: ポーカーフェイス (ID: VysvHxvS)
「ね、ねぇ。あの子はなんていう子…?」
ハルに訊ねてみる。
「あぁ…あいつは御影ゆう。あいつも成績優秀なんだよ。颯と大分仲良いみたいだしな」
類は友を呼ぶ。優秀な集いにいるからこそ、成績は保てるのだろう。
「2人とも、種族はなんなの?」
「それ、私も最初気になったの〜〜。本人に直接聞いてみたんだ〜。見てもわからないしね!」
へへへ、と笑うミノリ。
「で、なんなの?」
「祈祷師、だってさ」
「祈祷師??」
祈祷師なら、知り合いにいる。
だが、基本黒髪に碧眼だったんじゃ…
「私たちも初めて聞いたんだ。祈祷師なんて。実在していたことにも驚いたし」
あぁ。そうか。
『祈祷師』という存在は、とても珍しいものだ。表立って姿をあらわすことは殆どない。
聞く話によると、120年前にとある種族に滅ぼされかけ、一部が地方に逃げたのだとか。
そのため、数も大変少なくなっており、他の種族との関わりも隔てようとしているらしい。
「確かに、珍しいね。
私は知り合いにいるけど、また雰囲気が違う」
「ちょっとちょっと〜。気にしすぎじゃない?惚れたの?どっちに?颯?ゆう?」
「うるさいミノリ。また先生に注意…」
「はいそこ、うるさい。
転校生とお話が楽しいのもわかるけど、授業とのケジメはつけなさい」
やっぱり怒られてしまった
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