複雑・ファジー小説
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- 暴走した愛は何を見る?【名も無き世界】
- 日時: 2016/06/20 06:27
- 名前: バラバラ ◆wD3p6RHHU6 (ID: ySW5EIo2)
どうも。バラバラです。
本館では3作目です。両方完結してないですすいません。
さてそんな3作目なのですが、翌檜さんの『名も無き世界』のスピンオフになります。私の投稿したオリキャラ(全員ではありませんが)でストーリーを進めていくつもりです。
『名も無き世界』を知らない方にも、
知っている方にも、
勿論翌檜さんにも、
楽しんで頂けるような小説を書いていきたいと思っております。
しかし私はネットで現実逃避してはいけないはずの人間ですので、更新は余り出来ないと思います……
暖かい目で見守って頂けると嬉しいです。
お知らせ
2016年6月19日 執筆開始
*──*──*──*──*
製作者ことレイル=ペッグ。
彼は天才であり、謎である。
とある国で生まれたレイル=ペッグ。育ち方は普通だった。
ある時までは。
そして彼は幼い頃からアンドロイドの設計図を書いたり、ガラクタで小型ロボットを作ったりしていた。
その頭脳を認めた国は、彼を国の科学者として働かせる事にした。
年齢は、16歳。
「この姿になって、何年が経ったのだろう」
これは、かつて日本と呼ばれていたであろう国にやって来たばかりの科学者、レイル=ペッグの話である。
- Re: 暴走した愛は何を見る?【名も無き世界】 ( No.5 )
- 日時: 2016/06/23 07:02
- 名前: バラバラ ◆wD3p6RHHU6 (ID: ySW5EIo2)
翌檜さん
教えて頂きありがとうございます!
これからの執筆に役立てていきます。
- Re: 暴走した愛は何を見る?【名も無き世界】 ( No.6 )
- 日時: 2016/06/25 22:41
- 名前: バラバラ ◆wD3p6RHHU6 (ID: MXjP8emX)
「初めまして、モルド・ホワイトハートです。
月丘……さん?よろしくお願いします」
モルドは呼び方に迷ったのか、首を傾げる。この挨拶の動作は人間以上のしなやかさがあり、どこか見惚れてしまうものがあった。
「白い心……ペッグ、お前黒い心か?『ロンギヌス』だろ?聖槍が黒くていいのかよ……」
「ただのユーザー名さ。気にする事はない〝黒獅子〟君」
負けじと月丘をユーザー名で呼ぶ。
この『ユーザー名』と言うのは、ネームレスが出来る前の世界──すなわち地球を舞台にしたゲーム、
【今無き青い星】の事である。
このゲームは後に世界を大混乱させるのだがまだ先の話だ。
一方モルドは男達の熱いゲームの話に呆れ、「チッ」と舌打ちをしてアパートの探検を始めた。
しばらく時間が経ち、ペッグはモルドがいない事に気付く。
「モルド、私達の話には興味がないようだ。
彼女がいないうちに話しておこう。
彼女は人を殺せない。一応武器は持っているが護身用だ。
決して悪用しないで欲しい。
それと……見た目は完全に人間だが中身は機械だ。警察に言うなよ?私が捕まってしまう。
詳しい事は取扱説明書を読んどいてくれ」
かなり適当に説明をしたペッグ。取扱説明書を月丘に放った。しかしその説明書も適当な物だったのは言うまでも無いだろう。
月丘は説明書を一瞥してからじっとペッグを見つめる。
「その容姿で、〝私〟って一人称は……違和感が……。せめて伊達眼鏡を掛けてくれないか?
言いたい事は言えるうちに言わないと……正直具合が悪い。折角だからマルチプレイをしたかったんだがな……」
そう苦々しげに告げた。
『具合が悪い』というのはペッグをアパートに泊まらせるための口実だったのだがペッグ本人はニヤリと不敵な笑みを浮かべ、
「月丘君?いくら私と過ごしたくても嘘は通じないよ?モルドは看護スキルを持っているから君が具合が悪いかどうかは分かるはずだよ?」
とやや冷たい口調で返した。
月丘は諦めたような顔で「はは……バレたか……」と言うとフッと倒れた。
ペッグとモルドは月丘を寝かせる。ペッグがボロアパート──【姿無き虎】の拠点を後にしたのはそれからすぐの事だった。
- Re: 暴走した愛は何を見る?【名も無き世界】 ( No.7 )
- 日時: 2016/07/02 17:40
- 名前: バラバラ ◆wD3p6RHHU6 (ID: MXjP8emX)
ペッグはスマホで地図を見ていた。
するとモルドから電話がかかってくる。ひどく取り乱していた。
『ペ、ペッグさん!月丘さんが……月丘さんが……虎に……!』
「大丈夫だモルド。これは彼の能力だ問題は無い。危害は与えないはずだ、側にいればいい」
ペッグは電話を切り、立ち止まり目を閉じる。
道の真ん中で立ち止まると言うのも不自然だがそもそも歩いている人がいなかった。
(月丘のように人が虎になる話、地球で読んだな……確か高校生の時だ……月丘が発狂して此処まで飛び出して来るんじゃ無いかと思ってしまう)
再び目を開いたペッグは小さく笑い──
──翼を広げた。
翼と言っても羽毛の生えた翼では無い。ノイズのような、ホログラムの翼だった。
「流石に、この一人称は変か。『僕』と言うのも面倒臭いし、月丘に言われた通り、伊達眼鏡を買うか」
と言ったものの、ある光景を見て買い物をする気は無くなってしまったのであった……。
- Re: 暴走した愛は何を見る?【名も無き世界】 ( No.8 )
- 日時: 2016/07/09 19:26
- 名前: バラバラ ◆wD3p6RHHU6 (ID: ak9ikTR3)
富裕層街に降り立ったペッグ。
そこに二人の女性の姿を見つける。ペッグが目にとめたのは包帯を巻いた十歳くらいの金髪の少女だった。
その少女には見覚えがあった。何故なら、地球での最初で最後の大研究によって創られた【ハズネット・ブライテ・オブ・レイル=ペッグ】、通称「ハズ」その人だったからだ。
創った当時とは違う、人間らしい楽しそうな表情を見た。
──彼女の、「ハズ」の近くにいたい。自分のものにしたい──
何かに取り付かれたようにペッグは歩き始めた。
知らぬ間に移住の手続きをし、家を買って研究室風に改装していた(何故か家が動くようになっている)。
気付いた頃にはベッドに横たわり、今にも寝そうになっていた。今日の記憶を手繰り寄せる暇も無いままに、深い、無機質な夢の世界に落ちていった。
*
「──クルーンか?」
「残念。私は貴様の相棒では無い。『黒帽子』と名乗っておこう」
その人物は名前の通り黒い帽子を被っていた。
どことなくペッグのパートナーに似ているが彼は全く違うと否定した。
そして唐突に質問する。
「突然だが、貴様が思う大切なモノとはなんだ?
具体的でも抽象的でも良い。答えてみろ」
「愛だ」
悪びれる事無く、即答した。
その後で変な事を言ってしまった、と自嘲的な笑みを浮かべた。
「ふふ……愛か。面白い」と黒帽子は言う。
ぱちん。
黒帽子が指を鳴らすと無機質な部屋は消え去り、一瞬だけ地球が見えた。
ペッグは目を覚ました。なんだあの夢はと周りを見回すと、紙に包まれた重そうな物体と床に突き刺さった槍が目に入った。
早速重そうな物体の紙を開くと、金色の「愛」の文字がでかでかと付いている兜が出てきた。
続いてエクスカリバーの様に突き刺さった槍を抜く。この槍にも「愛」の文字が踊っていた。
普段のペッグなら「馬鹿にしているだろ」と怒るのだが今日のペッグにはその表情は無い。
ふと、鏡を見た。
そこには、人間らしさを無くし、不気味に笑っている自分の姿があった。
第一話*空っぽの心は何を見る end
ペッグのパートナーを使わせて頂きました。どうだったでしょうか?
これから投稿していないキャラクターを登場させるかも知れません。許可を貰えると嬉しいです。
- Re: 暴走した愛は何を見る?【名も無き世界】 ( No.9 )
- 日時: 2016/07/11 13:21
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
どうも、翌檜です。
とても面白かったです。ペッグのパートナーであるクルーンもとても良かったです!
投稿していないキャラクターを出すのは勿論大丈夫です!
本当に楽しく読ませて頂いたので今後も更新楽しみにしています!
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