複雑・ファジー小説

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私の蝶
日時: 2016/07/01 22:58
名前: 啄木鳥 ◆57362z9CxY (ID: 5prxPZ/h)  

空を飛ぶのが夢でした。
それは叶わぬ夢でした。

Re: 私の蝶 ( No.1 )
日時: 2016/07/01 23:09
名前: 啄木鳥 ◆57362z9CxY (ID: 5prxPZ/h)  

「君のことが好きなんだ。」

在り来たりな告白。何度この状況を観ただろう。...わからない。『これで見た!』という確かな記憶がない。
漫画や小説、ドラマや映画。あらゆるものに使われたこの台詞は男である僕にとっても馴染み深い物だった。
ただ、知っているそれと違う点が二つある。

一つはこれは作り物なんかじゃない。空想でも妄想でもなく、現実の話だということ。
もうひとつは、
この言葉が、他でもない自分に向けて発されていると云うことだ。

Re: 私の蝶 ( No.2 )
日時: 2016/07/02 23:58
名前: 啄木鳥 ◆57362z9CxY (ID: 5prxPZ/h)  

ちなみに相手は同級生の女の子。自分の初恋の人であり、今も尚謙虚に純粋にガクセーらしく『片思い』していた女の子。
それはそれはもう...。嬉しくないわけがない。
浮かれていたんです。ものすごく。有頂天でした。だから
「それでも言っておかないといけないの。」なんて言葉なんかろくに聞かず、よろこんで!なんて返事してしまったのだ。

Re: 私の蝶 ( No.3 )
日時: 2016/07/03 00:04
名前: 啄木鳥 ◆57362z9CxY (ID: 5prxPZ/h)  

...LGBTって知ってる?私は、トランスジェンダーなんだ。
つまり、その....




ー...君のことが“男として”好きなんだ。

Re: 私の蝶 ( No.4 )
日時: 2016/07/03 23:24
名前: 啄木鳥 ◆57362z9CxY (ID: 5prxPZ/h)  

「ー....で、この有り様って訳?」
幼なじみであり、自分の親友であるカズはため息混じりに僕を見て苦笑いを浮かべた。

「この有り様ってどの有り様だよォ....」

“例の件”が起こったのが金曜日の放課後。
彼女は返事を聞くや否や曖昧に笑って足早に去ってしまった。
連絡先も教えてもらっていない。いきなり家を訪ねるのも


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