複雑・ファジー小説
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- 気づくこと
- 日時: 2016/08/15 18:44
- 名前: ユウリン& ◆2108xPiFiQ (ID: kKmRLwWa)
- 参照: http://atari
中編アニメーション映画のハルをもとにした作品です。
わかりにくいかもしれませんが、頑張って書きたいと思います。
- Re: 気づくこと ( No.1 )
- 日時: 2016/08/15 18:55
- 名前: ユウリン& ◆2108xPiFiQ (ID: kKmRLwWa)
- 参照: http://atari
姉のしずくが死んだ。
たった1人の家族だった。
恋人のタスクさんは今も、しずくを思っている。
私は、そんなタスクさんのことが好き。
でも、この気持ちは伝えちゃいけない…
伝えちゃいけなかったんだ…
- Re: 気づくこと ( No.2 )
- 日時: 2016/08/16 09:19
- 名前: ユウリン& ◆2108xPiFiQ (ID: kKmRLwWa)
- 参照: http://atari
第1話『彼女』
〜〜〜〜〜〜〜〜
スタスタ……
「……しずく」
(彼女は今どうしているだろう……
せめて、もう1度だけあの子に逢わせてあげたい…)
「いいから帰って!!」
ガラガラ
「…はぁ」
(あれは……)
「大野さん?」
「ん?
あ!タスク君!!」
「大野さん!お久しぶりです。」
「タスク君こそ!高校以来ね!!」
「はい、お元気そうで、
ところで、今家から出てきたってことは……」
「うん、あの子に会いに来たの…
でも、やっぱりダメだったよ。」
「やっぱり…」
「まだ、ショックが癒えてないんだわ。
しょうがないわよね、たった1人の家族だったんだもの……」
「そうですね…」
「やっぱり、タスク君じゃないとダメか」ボソッ
「え?」
「ううん!なんでも……いや、やっぱりそうだよね…」
「どうしたんですか?」
「タスク君」
「はい?」
「あの子を……助けてあげて!!」
「!?」
「あの子、小さい時にご両親を亡くして
親戚のおねいさんに引き取られたの。
でも、ご両親を亡くしてからは、姉妹揃って塞ぎ込んじゃったの。」
「……」
「それからは、姉妹2人だけで過ごしてたわ。
学校でも、2人だけでいて、
笑わなくなったし、泣かなくなった…でも、中学に上がってからは
少しづつだけど、笑ってくれるようになったわ。
でも、どこか寂しそうだった…」
「そんなあの子を助けてくれたのはあなただったわ、タスク君。」
「僕ですか?」
「ええ、あれから1度だって本当の笑顔を見せなかったあの子が
あなたにだけ、本当の、心からの笑顔を見せたわ。」
「私でも見せてくれなかったのに…」ポロッ
「大野さん!?」
「あれ?あたし泣いて…… あぁもうやだなあ!!」
「大野さん…」
ゴシゴシ…
「とにかく!!あの子を助けられるのはあなただけなのよ!
……だから…お願い……」
「あの子を助けてあげて!!」
「……」
「ごめんなさい。泣いたりして…」
「…大野さんは本当に優しいんですね。」
「え?」
「大丈夫です!任せてください!!」ニコッ
「タスク君……」
「うん、あの子をよろしくね…」
「はい、それじゃ」
「うん」
ガチャッバタン……ブオオオオ
「さて、行くか!!」
続く
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