複雑・ファジー小説
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- -7日間の契約-
- 日時: 2016/10/09 22:09
- 名前: 雫夕 (ID: 6ASHZzNt)
______その身体を最後まで守ることが出来たら契約は成立となる。
______もし、その身体を守ることが出来なければ。
______契約の代償として命を頂く。
☆。.:*・゜☆。.:*・゜☆。.:*・゜☆。.:*・゜
こんにちは!
雫夕-なゆ-と申します!
誤字.脱字等があることが多いかもしれませんが、
よろしくお願いします(*´ω`*)
☆。.:*・゜☆。.:*・゜☆。.:*・゜☆。.:*・゜
登場人物 >>1
☆。.:*・゜☆。.:*・゜☆。.:*・゜☆。.:*・゜
story.
Sign a contract >>2 >>3 >>4
first day >>5
- Re: -7日間の契約- ( No.1 )
- 日時: 2016/10/09 13:47
- 名前: 雫夕 (ID: 6ASHZzNt)
=登場人物=
1.神野 桜 (カンノ サクラ)
学校の帰り道でトラックに跳ねられて意識不明の重体。
クロと契約を結び、その契約を成立させる為に頑張っている。
2. クロ
本名など自分の正体をあまり明らかにしようとしない。
何故生きているのか、
何の為に契約を結ぼうとするのかは不明。
…随時更新
- Re: -7日間の契約- ( No.2 )
- 日時: 2016/10/09 14:11
- 名前: 雫夕 (ID: 6ASHZzNt)
Sign a contract #1
______________
自分が何故ここにいるかはわからない。
そもそもここはどこ……?
殺風景な部屋…。
いや、殺風景というより…
真っ白な部屋。
ある物は目の前の机1つ。
「……誰か。」
呼びかけても返事はない。
ふと、机の上をみると何枚かの紙とカッターが置いてあった。
その紙を手に取ってみる。
「神野桜の……記録?これって私の名前……」
神野桜とは自分のことである。
___________________________
神野 桜 16歳
生年月日:2000年 9月1日
死因:事故死(尚、犯人は捕まっていない)
__________________________
……どういうこと?
この紙にはまるで私が死んだみたいに書かれている。
紙をめくって、2枚目の紙を見てみる。
__________________________
もし、契約を結んでくれたら、
その身体を7日間貸し出すことにする。
7日間君がその身体を守れれば契約は成立。
元の世界の君を助けてあげよう。
もし、守りきれなければ…。
契約の代償として元の世界の君の命を貰うこととする。
私と契約を結んでみないか?
___________________________
……これはどういうこと?
……ここはどこ?
……これは何?
事が進んでいくうちに、
余計に私の頭は混乱していく。
『やっぱり、そんな紙切れだけじゃわからなかったか』
どこからか声が聞こえてくる。
ここに来て始めて人の声が聞こえたかもしれない……。
『まだ君は自分のことを何も知れてない』
…
「全て教えてあげよう」
- Re: -7日間の契約- ( No.3 )
- 日時: 2016/10/09 14:29
- 名前: 雫夕 (ID: 6ASHZzNt)
Sign a contract #2
____________
「……誰。」
目の前に現れたのは、
仮面をかぶった男の人。
身長は意外に高く……
低い声をしていた。
「……誰、か。 クロとでも言っておこうか」
クロ、と名乗るこの男。
私が聞きたかったのはそういうことではなくて、
私との繋がりを聞きたかった。
「……君は本当に自分のことを何も知らないんだな」
自分のことで知らないことがあるはずがない。
だって、自分の体は自分が管理しているのだから。
「単刀直入にいうと、君は死んだんだよ。ついさっき、トラックに跳ねられて……な。」
「……何を言ってるの」
冗談にしてもこの状況では笑えない。
「もし、私が嘘をついてたとしたら、何故君はここにいる?今まで君が読んだ紙もこの嘘の為だけに作ったとでも?」
責めるように私に言葉をぶつけてくるクロさん。
「……死んだとしても何故私はここにいるの」
「……あぁ、正確に言えばまだ死んではいない。まぁそのうち死ぬだろう」
質問の答えになっていない。
何故私はここにいるか聞きたいのに……。
「私が君と契約を結びたかったからだ」
「…契約?」
「あぁ、その契約とは紙のとおりだ。もういちいち説明させないでくれ」
勝手に自分の私欲で私を呼び出して、
説明がめんどくさいと……。
身勝手な人。
紙に書いてあったこと……
______7日間その身体を守れれば契約は成立。
「……どういうこと」
「つまり、その身体は君のではない。容姿や体型等は君だが、君の体は現実の世界で病院のベッドで横になっているよ」
「……」
「7日間、君にはこの世界にいてもらう。その身体でな。……ただ、この世界には君を殺したい人がいっぱいいる。そんな中、君が身体を守りきれれば、君を現実世界で生かしてやろう」
「どうだ、契約を結んでみないか?」
- Re: -7日間の契約- ( No.4 )
- 日時: 2016/10/09 14:45
- 名前: 雫夕 (ID: 6ASHZzNt)
Sign a contract #4
____________
「その契約を……結ばなければ私の体はどうなるの?」
「90%で死に至る。10%で生存」
……10%。
どちらにしろ死ぬ可能性が高いなら、契約を結んだ方が……。
……いや、
何故相手に利はないのに、
私にだけ利益を与えようとしてる?
「でも、それだと貴方に利益はない……」
「もしダメだったら、自分の手で君の現実の身体を潰すことが出来る。それが私にとっての利益だな」
……正直、自分が死んだ事はまだ認められない。
認めたくもない。
だけど、もしかしたらこれが夢かもしれない。
夢なら楽しんだほうが得。
これが本当だとしても、契約を結んだ方がよっぽど得だろう。
「……契約を…結ぶ」
「やっと、その気になってくれたか。」
クロさんは、
私の手を取った。
そして、その瞬間……
私の指の先をカッターで切った。
「いっ…」
「……血印だ。」
そういって、私の指を紙にぺたっとくっつけた。
「これで契約は結ばれた。まだ不完全だがな……。契約の完全な成立は、君がその身体を守りきれた時。契約が不成立となった場合、代償に君の体を頂く」
「君にはこの世界で7日間過ごしてもらう。この世界には君を殺したい人がいっぱいだ。ただ……心を入れ替えされることも出来なくはないとでも言っておこう。自分の命に危機を感じたら人を殺しても構わない。匿って生きるか、人を殺しても生き延びるかは君の自由だ」
「とりあえず、拳銃だけは渡しておこう。7日間、頑張ってくれ」
- Re: -7日間の契約- ( No.5 )
- 日時: 2016/10/09 22:08
- 名前: 雫夕 (ID: 6ASHZzNt)
first day #1
______
「……ん」
また目が覚めたら知らない場所にいた。
だけど記憶はある。
私はクロと契約を結んだ________
今いる場所は殺風景……ではない。
ここは……現実の世界?
もしかして、さっきのは全て夢……。
そう考えるのには無理があるか。
ここも私の知らない場所。
クロが言ってた私が7日間いる場所はきっとここ……。
…バンッ
そんなことを考えてたら、
急に銃声が聞こえた。
まさか、もう狙われてる……?
いや、でも少しだけ銃声は遠かった。
「……あの有名な飛龍さんじゃないですかぁ」
遠くから微かに声が聞こえる。
「あぁ」
「ここで俺がアンタ殺せば、俺の名はこの世界で知れ渡る……。だから、この場でアンタを殺してやるよぉ」
……バンバンッ
続けて聞こえる銃声。
……この世界は、
私を殺したい人いっぱいいるのではなくて、
殺し合いが普通の世界なのかもしれない。
声の聞こえる方に近づいていってみる。
「……っく!当たらねぇ。だけど、アンタは今ナイフ1本しかない!そんなんで俺に勝てると思っ……ぐぁ!!」
これ以上近づくのは危険かもしれない……。
「無駄なこと喋ってる暇があったらさっさと俺を殺してみろよ」
ザクッ
ナイフの突き刺さる音が聞こえる。
現場を直接この目で見ることはできないが音だけでもわかる……。
さきに銃ではふっかけた方は負けた。
「こ……この野郎!」
ザクッグチャ
生々しい音が聞こえてくる。
「……あ。ぁあぁあぁああ!!」
この場から離れなきゃ……
あの人に見つかったらきっと大変な目に遭う。
その瞬間、
「次はお前の番だ。野次馬サン」
と、あっちの方から聞こえた。
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