複雑・ファジー小説

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隣の人は狂っている。
日時: 2017/07/03 18:53
名前: 泡凪 今際人 (ID: BL8fZ.Pl)

 ダイジョウブ。ダイジョブ。必死で自分に言い聞かせつつ、心を込めてナイフで肉を抉った。
 もう動かない肉片は、ほんの数分前までは、可愛らしくにゃあにゃあ鳴いていたのに。愛らしく擦り寄ってきてくれたのに。僕の事、嫌いになってしまったのだろうか。
 どろどろと溢れる赤色に手を浸しながら、僕は小さく広角を上げた。
 ダイジョウブ。だ。僕は、ダイジョウブ。
 不安に震える両手を、もう一度赤色の中に浸す。それだけで、心が満たされて、不安が紛れるのだ。
 ああ、僕は大丈夫そうだ。きっと、普通に振る舞える。

「ありがとう。僕に勇気をくれて!」

 精一杯の感謝の気持ちを込めて、肉片を優しく抱き締めた。まだ温もりを秘めていて、ふわりと柔らかい毛皮が肌に当たってくすぐったい。

「僕、頑張るよ。きっと、大丈夫だから!」




*・*・*

こんにちは、観覧有難う御座います。
泡凪 今際人(あわなぎ いまわびと)です。
時折息抜きに書く程度ですので、ヌルヌルのろのろ更新です。


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