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複雑・ファジー小説
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- 星降る夜に祝福を
- 日時: 2017/01/15 00:47
- 名前: 空 (ID: aOp/uujw)
星が降る夜、僕は魔女にさらわれた。魔女は僕に微笑みかけ、こう言った。
「私はエネル。あなたは?」
特に嘘をつく理由も見つからなかったので僕は素直に答えた。
「キノ。…ねえ、僕は殺されるの?それなら痛くしないで。痛いのは嫌だ。」
魔女は…エネルは、星みたいにキラキラした目を満月みたいにまん丸くさせた。
「そんなことしないわ。私はただ、この夜に誰かと一緒にいたかっただけ。」
エネルは空を見上げた。
無数の星が雨のように地面に降り注いでいる。実際、地面に落ちてはいないが。
……とても綺麗だった。
おじいちゃんに話は聞いていたけど、こんなに綺麗なものだとは知らなかった。
この星降る夜はいつ起こるか分からない。前に起きたのは50年も前だ。
だからこそ、星降る夜は特別なのだ。
「キノは見るの初めてでしょう?私は何回も見たけれど。
今年は誰かと一緒に見れて良かった。前は1人で見たから。」
親から魔女はとても怖いものだと教えられてきた。
でも、目の前の魔女は僕より6歳くらい上の12歳くらいの少女だ。
なにも怖くない。むしろエネルの隣にいると安心できた。
……エネルともっと一緒にいたいと思った。
その翌日。
いつの間にかベットで寝ていた。エネルが運んでくれたのだろう。
「…また会いたい。」
そう思った。その日から僕はエネルを探し始めた。
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