複雑・ファジー小説
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- 血を吸う悪魔と空想に生きる乙女
- 日時: 2017/02/10 23:02
- 名前: 緑夢 (ID: cASJvb5A)
「お母さん、今日は何でお兄ちゃんが家にいるの?」
「今日はね、1年に1度の吸血鬼来る日だからだよ。」
「吸血鬼〜??」
「うん、吸血鬼。人の血を吸って生きているものだよ」
「悪い奴なの?」
「ううん、むしろ優しいよ。人間の勘違いのせいで」
「吸血鬼は好い人なんだね」
「うん」
「皆の家にはお父さんが居るのになんで家にはお父さんがいないの?」
「遠い旅に行ってるの。ね?他のひとにお父さんのお話しちゃダメよ?
吸血鬼の話もね?」
「うん!」
幼い頃、私は小さな村で皆に育ててきてもらった。
村の皆は仲がよくって、皆で子育てのお手伝いをしあっていた。
親友のリリ〜と一緒に走った浜辺とか、お兄ちゃんと競争した "幽霊の館" とか。
村で一番喧嘩が強い私と隣の村で一番喧嘩が強い男の子と戦って見事に勝った
"恋の丘"。
幼い頃の記憶がよみがえって、また消える。
楽しかったあの頃は
- Re: 血を吸う悪魔と空想に生きる乙女 ( No.1 )
- 日時: 2017/02/10 23:12
- 名前: 緑夢 (ID: cASJvb5A)
「ルミアン!!!!」
リリ〜が私を探しているのを横目に私はアーディおばさんの庭園にある
林檎に手を伸ばしていた。
「ねぇ、リリ〜!いい林檎見っけた!!!!」
「ここにいたの?!返事くらいしてよね」
「ゴメン、ゴメン」
私達は林檎で作るスイーツをちょぴっとだけ考えていた。
「ムースがいいな〜!」
「いや、王道アップルパイだな」
お菓子作りを趣味とする私達はお菓子を作りたくてウズウズしていた。
「ちびっこども〜!もう帰んなさぁーい!」
「まだ3時だよ〜?」
「今日は、吸血鬼が来る日だから」
「はーい」
死んだお母さんは吸血鬼は好い人って言ってたけど、もうイマイチ
よく分かんない。
第一、会ったことさえ無いし。
「もう、帰ろ!」
「うん....」
吸血鬼、興味があるんだけどなぁ〜
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