複雑・ファジー小説
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- flower princes
- 日時: 2017/03/28 23:21
- 名前: のんたん (ID: CWo1/r7X)
こんにちは〜。コメライルビで「ぷわぷわーお!」を書いているのんたんです〜。今回はみなさん知っているシンデレラをパロディー化しちゃいます。結構シンデレラって終わり方が残酷ですよね...。
まぁ、気ままに更新します。短めに終わるつもり。10いけばいいほうかも?
- Re: シンデレラ ( No.4 )
- 日時: 2017/03/25 11:44
- 名前: のんたん (ID: KT01wHai)
1.シンデレラ
昔、昔。あるところに「エマ」という美少女がいました。彼女は事故で母親を亡くし、父親も病気で亡くしてしまいます。父親は別の女性と再婚していたので、エマはその女性の娘となります。
しかし、その女性は他の姉二人とともにエマをこき使います。朝から晩まで掃除、洗濯、買い物、料理......。休んでいる暇などありません。家族からは「シンデレラ」と呼ばれていました。そんなある日、お城から舞踏会のご案内が! エマは行きたいと言いますが、母親と姉二人に猛反対を食らい、家に一人でいることになります。
悲しくて泣いていると、魔女が現れてネズミやカボチャを馬車へと変身させ、エマも綺麗なドレスに変身。ガラスの靴を履き、舞踏会へと行きます。魔女は
「いいかい? 夜中の十二時に魔法がとける。それまでに絶対帰ってくるんだよ」と言いました。
王子さまは舞踏会へとやってきた美少女のエマに一目惚れ。一緒にダンスをし、楽しく過ごしていました。しかし、夜中の十二時を告げる鐘がなり、エマは慌ててガラスの靴が脱げたことにも気づかず、家に戻ります。
その後、王子さまはあの娘と結婚したいと言い、エマを探しに町までやってきました。一つのガラスの靴を頼りに、ついにエマの家またできました。母親は大喜びして、姉二人にはかせますが、小さすぎて入らず。そのときエマがもう1つのガラスの靴をだし、両方に足をいれるとぴったりとあいました。
その後、王子さま、フランクとエマは結婚し、エマはプリンセスとなりました。めでたし、めでたし。
じゃあ、その後、母親と姉二人はどうなったのでしょうか?
- Re: flower princes ( No.5 )
- 日時: 2017/03/28 23:38
- 名前: のんたん (ID: CWo1/r7X)
題名変えました〜。
2.その後
まず、シンデレラ......いいえ、エマの母親は処刑されました。次のプリンセスとなるエマをこき使い、いじめた罪を償うこととなり、死刑が言いわたされた。首を横にふる者は誰もいませんでした。
そして、エマの義理の姉、アナスタシアとドリゼアはこちらも罪を償うこととなり、お城でメイドとして働かされることになりました。しかし、プライドの高いドリゼアはアナスタシアを連れて逃亡。国中にドリゼアが指名手配され、逃げられない状況になったのです。
- Re: flower princes ( No.6 )
- 日時: 2017/04/07 23:15
- 名前: のんたん (ID: 1T0V/L.3)
3.その後の彼女たち
「姉さんっ待って姉さんっ痛いっ!!!」
「うるさいっさっさと走りなさいっ!!!」
アナスタシアとドリゼアは深い森の奥を走っていた。ドリゼアはアナスタシアの腕を強く引っ張り、アナスタシアはただ走らされていた。深く、深く、どんどん深くへ。無闇にただひたすら走る。
「姉さん! 帰りましょう! 逃げたっていずれ捕まりますっ」
「うるさいっ!!! 黙れ黙れっ! どうせそろそろ指名手配が出される。私はここで捕まるわけにはいかないのよっ」
「なぜ!?」
「あんな安っちいメイドなんか高貴な私には似合わないのよっ シンデレラ一人だけ贅沢に暮らすなんて許せないっ そしていつかシンデレラを」
「待って姉さん! もうあの子はシンデレラじゃないっ"プリンセス・エマ"よ!!!」
「......エマ?」
いきなりアナスタシアの腕を振り捨てた。勢いよく地面に叩きつけられ、アナスタシアは小声で、
「............痛い......」
と小さく呟いた。
- Re: flower princes ( No.7 )
- 日時: 2017/04/09 19:51
- 名前: のんたん (ID: OKTNOssT)
4.どうすればいいの?
「あんな薄汚い娘がプリンセスになったのよ? 悔しくないの? 私はムカつくし悔しいし......だからこんな生活はもう嫌なのよっ」
そう言い残してドリゼアは走り去っていった。一人残されたアナスタシアはとりあえず城まで戻ろうとしたが、どの方向から来たのかわからなかった。無理矢理、腕を引っ張られて走ってきたので疲れていた。
「......腕もげるかと思った」
それほど痛かった。引きちぎられるかと思うぐらいグイグイ引っ張られた。よほどこの生活がみじめで嫌なのだろう。もしかしたら私にも指名手配がでているかもしれない。もしかしたら母さんのように処刑されるかもしれない。考えるだけでゾッとし寒気がした。
川の水を飲み、しばらく休んでからドリゼアが走って逃げた方向とは逆向きに歩き始めた。きっとこっちから逃げたのだろう。だが、歩いても歩いても草むらからでることはなかった。靴はボロボロで足が痛い。靴擦れしている。靴からは血がにじみでている。じわっと真っ赤な染みは靴全体に広まっていった。疲れた、もう疲れたよ。
「せめて近くに村があればなぁ......」
そんなささやかな呟きも水、風、動物の声で全てかきけされた。
ぱたり、と倒れてそのまま動かなかった。いや動けなかった。このまま死ぬのかな......
「......大丈夫かい?」
小さな光が視界に入る。あなたは一体......誰?
- Re: flower princes ( No.8 )
- 日時: 2017/04/21 18:12
- 名前: のんたん (ID: SsVmP61.)
5.少年ルナシー
アナスタシアの目の前に現れた少年は同い年ぐらいの少年だった。顔立ちはまぁまぁ良い。服はアナスタシアよりもぼろぼろだった。
「立てる?」
「......」
「よいしょっ」
ふわっとアナスタシアを軽く持ち上げたかと思うと、そのままお姫様抱っこをし、歩き始めた。
「ちょっ何してるのよっ!!!」
「いや、立てなさそうだったし......」
そのまま、顔をぷいっと横に向けた。いや、目をそらした。アナスタシアはムッとして
「......何?」
と不満そうに聞いた。少年は顔を赤くしてぼそぼそとなにかを呟いた。
「なにかある!?」
「あ、名前......」
「なっ名前? アナスタシアよ」
「そうか、僕はルナシー。よろしくね」
「私をどうするつもり? 私を捕まえにきたの!?」
「捕まえに......? 僕の村に連れていくよ」
「え? 村? この近くに村があるの?」
半信半疑だった。嘘をついて、私を捕まえにきたのかもしれない。今は誰も信じられなくなっていた。
「僕の大好きな村さ。ほら、ついたよ」
目の前には緑の広がる小さな村があった。この瞬間、ルナシーは嘘をついていないとアナスタシアは少しホッとした。
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