複雑・ファジー小説

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

一歩後ろ
日時: 2017/06/20 20:01
名前: 竜胆無雨亜 (ID: YE2jAy65)

これは、私の心の中の物語

Re: 一歩後ろ ( No.1 )
日時: 2017/06/20 20:13
名前: 竜胆無雨亜 (ID: YE2jAy65)

 飛び降りました。
 自宅から歩いて5分の13階建てマンションから。
 空は微妙でした。青空なのに、なぜか、霞んでいて。とても気持ち悪い。
 
 最初は13階でした。
(ここから飛び降りれば……)
 柵に座って足をブラブラさせてみました。
 着てたワンピースの裾が冷たい風で巻き上がりました。
 そしてなぜか思ってしまったのです。
 (やっぱ、ここからは無理だな)
 柵から内側に降りて、エレベータに乗り一個下のボタンを押しました。
一個下のボタンは10階でした。
 また、同じことをしました。
 近くの公園でお父さんらしき人と幼稚園年中くらいの子がブランコで遊んでいました。
 それは、それはとても楽しそうに。
 笑い声が耳に響きました。
 (いいな)
いいな。そう、思ってしまったのです。
 私にはもう、叶いようもない、夢。
 家族と、心から笑い合う。
 ふっ……。
 飛び降りるのが怖くなりました。
だから、4階に行きました。
 ここからなら降りられる。
 降りようと柵に乗って、また、足をブラブラさせてみました。
 (やっぱ……無理なのかな)
その時、メールが来ました。
差出人は【親】。
「どうしたの?不良デビューでもしたの?」
時間は6:38。門限を約40分過ぎている。
このメールが、私の背中を押しました。
目の前には、ブロックコンクリート。
ああ、いつの間に見を捨てたのだろう……

意識はそこで途切れました。

Re: 一歩後ろ ( No.2 )
日時: 2017/06/20 20:24
名前: 竜胆無雨亜 (ID: YE2jAy65)

「……し………すか……………か!」
(ん………声が、聞こえ…る?)
そして体が揺らされる感覚。
目が開く。
目の前には歯が落ちていた。
冷たい地面に頬ずりして、右足に違和感。
「聞こえていますか?」
もっと静かに話しても聞こえるよ。
外はもう暗い。何時かな?
「…………ん」
返事をした。
「家の電話番号わかりますか?あなたの名前は?」
誰だろ。こいつ………。
……、なんで歯が落ちてるの?
「090ー☓☓☓☓ー☓☓☓☓。竜胆……無雨亜」
自然に返事をしてしまった。
そうか。死ねなかったのか。
「…………死なせてください………………おねが……い」
助かってしまったのか。
救急車に乗せられた。
右足に違和感。
服がはさみて切り裂かれる。
(うわ……この服お気に入りなのに。ん?あれ、この服、黒だっけ?白のはずなのに。………ああ、血か………)
すっと、私はそのまま意識を失った。


Page:1



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。