複雑・ファジー小説
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- 多分それはタメにならない話。
- 日時: 2017/07/03 17:54
- 名前: 玉子焼き ◆RI0R5QxsSU (ID: T0oUPdRb)
大体1話、長くて3話で完結する話をたくさん書いていきます。
登場人物は毎回変わります。
同じ話ような話はないように頑張らせていただきます。
- Re: 多分それはタメにならない話。 ( No.1 )
- 日時: 2017/07/03 17:56
- 名前: 玉子焼き ◆RI0R5QxsSU (ID: T0oUPdRb)
【君がそれを望むなら】
僕は君のために出来ることはなんだってする。
君が教科書を忘れたら貸してあげるし、
君がお腹が空いたらご飯を作ってあげる。
寂しくなったら傍にいるし、泣いたら慰めてあげる。
なのに君は愛してくれない。
何で?
死んでほしいって言ったから死んだのに、どうして君は僕を愛してくれないの?
今までの人生愛すべき人が望むことを必死にやってきた。そして愛されてきた。
なのにどうして
僕を見向きもしない、無視もする
僕をすり抜けていく。
ああ、そうかそうか、
「もう死んだから君は愛してくれないのか」
「アイツ……本当に死んだんだ…」
私が愛したアイツは死んだ。
どうすればいいか分からない。
生きてた頃はうざったいって思ってたけど
死んでしまった今、私はアイツが好きだったことに気づいた。
今までごめんって
好きだよって
アイツに伝えたい
「アイツ……生き返らないかなぁ…」
ポツリと呟いたとき、風がビュウっと吹いた。
『君がそれを望むなら……』
風の音に乗せてアイツの声が小さく聞こえた気がした。
- Re: 多分それはタメにならない話。 ( No.2 )
- 日時: 2017/07/03 18:10
- 名前: 玉子焼き ◆RI0R5QxsSU (ID: T0oUPdRb)
【ちょっと怖い】
「文字って怖くないですか?」
お昼ご飯を食べている時、後輩の春ちゃんが真面目な顔をして言ってきた
え?あの……え?
春ちゃんが変な……不思議な子だってことは知っていた。
でも今まではストラップの人形可哀想とか、水の渦は小さくても可愛いとかだったはずだ。記憶が正しければ
「春ちゃん……それマジで言ってる?」
「私はいつもの真面目です先輩!」
真面目らしい。彼女の真面目は一体何なのだ。真顔になることか。
「だって……知らない人からこんなラブレター来たら怖くないですか?」
〈春ちゃんへ
君のこといつもの見てます。
好きすぎて正直吐きそうです。
吐き気を抑えるためにも付き合って下さい
太郎〉
「まぁ…ちょっと怖い」
「ですよね!?」
だが、これは文字が怖いとは繋がらなくないか?
ただこの太郎っていう奴のラブレターが気持ち悪いってだけで(そもそも吐き気抑えるためってなんだよ)文字は全然怖くない。
「ねぇ春ちゃん、このラブレターは文字が怖いと繋がらなくない?」
「え?私文字が怖いなんて言いました?」
はい?春ちゃんなんなの。ほんの少し前に言ってたじゃないですかい。
「ほんとに覚えてないの?」
「覚えてないも何も、言ってないですもん。もぉ先輩怖いです!」
ごめん、私は春ちゃんがちょっと……いや、かなり怖いんだけど。
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