複雑・ファジー小説
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- 戻りたくて、戻れなくて。
- 日時: 2017/10/15 12:13
- 名前: 川瀬梨穂子 (ID: 344/XKJR)
時間が戻せるなら、あの頃に戻りたい。ごめんね。私のせい。だけどね、もっともっとそばに居たかった。
小学4年生の頃の私は、叶わないことがわかっていながらも幼馴染の凜に想いを寄せていた。私の名前は青葉真里。青葉真里と赤坂凜だから、出席番号はいつも1こ違い。その上、クラスもいつも同じ・・・まあ、いわゆる腐れ縁というやつだ。4年生の始業式、クラス名簿を見て凜は言った。
「うっわ〜!また真里と同クラかよー!」
「まーたそんなこと言っちゃってー!ほんとは嬉しいくせにー!」
「まあ、そうだな。お前といると楽しいし。これから10年、20年経っても俺の隣で笑ってろよ!」
凜が、顔を赤く染めて言った。
「もう!からかわないでよね!」
私はその時知らなかった。それはからかっているわけではないということを。
- Re: 戻りたくて、戻れなくて。 ( No.1 )
- 日時: 2017/10/15 12:51
- 名前: 川瀬梨穂子 (ID: 344/XKJR)
その日の帰り道、私はいつも通り親友の広瀬由佳と一緒に帰っていた。
「またクラス違うとか・・・先生ひどくないっ?」
「だよねー!」
会話の通り、私と由佳はまたクラスが別れた。1年生の時からの親友なのに、2年生からずーっとクラスが一緒になっていない。凜と由佳がかわってくれたらいいのに。凜を好きになる前の私はいつもそう思っていた。
「ただ、クラス違うから話のネタは困らないよねー。」
「確かに!じゃあさっそく、今日は何か宿題が出ましたか!?」
「うん。3年生の復習算プリ。」
「えっ!うそー!由佳のクラス、もう算プリ出たの?うちのクラスは・・・なんにもありませーん!」
「いいなー。」
「えへっ!でしょでしょー。」
そんなくだらない会話を2人でいつもしている。
「あ、もう家だ!真里、じゃあねー。」
「うん、バイバーイ。」
由佳と一緒に帰るのは楽しいけど、途中から私が1人になるというのが少しさびしい。
「はあ、誰か来ないかなー。」
その時だった。
「よう!真里!お前ぼっちかよー。」
「ぼっちですが何か!?ってかそっちもぼっちじゃん!」
「まあ、親友の優斗と途中でわかれるからな。」
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