複雑・ファジー小説
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- 時空を駆ける少年少女〜純黒の宝玉〜
- 日時: 2017/11/13 21:41
- 名前: 青らりP (ID: KwIJCRrJ)
時と空間を制御して管理する"純黒の宝玉"。
人類の平穏や世界のバランスは、その宝玉により守られていた。しかし、それが謎の怪盗Aに強奪される事件が発生。怪盗Aの失踪によりお蔵入りに幕を閉じた…しかし、その500年後、宝玉の再発見により、事件が再び動きだす…!
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1.尾乃 藍理
やや破天荒で豪快な少女。現宮小学校6年生の一人。通称「黄色い問題児」。ずば抜けた行動力と体力で物事を乗り越える。
2.加藤田 華凛
冷静沈着な頭が切れる少女。現宮小学校6年生の一人。通称「紫色の機械」。ハッキリと物を言い常に先頭にたつ。
3.高梁 界人
人当たりが良いマイペースな少年。現宮小学校6年生の一人。通称「赤色の自由人」。かなりふざけるが笑顔と優しさが憎めない。
4.片馬 朱兎
お年頃の自称チートな少年。現宮小学校6年生の一人。通称「水色のカリスマ」。その器用さで性格を使い分けているが、対して意味はない。
5.片馬 奈々美
明るく可愛らしい少女。現宮小学校6年生の一人。通称「桃色の天使」。女子力に磨きがかかっている。少々天然っ子。
6.片馬 友
ちょっと頑固でやんちゃな少年。現宮小学校6年生の一人。通称「白い自信家」。純粋で真っ直ぐな心を持っている。
7.片馬 悠葵
大人しく完璧主義な少女。現宮小学校6年生の一人。通称「橙色の姫君」。優しくも芯が強く、完全な人間になることが目標。
8.抹元 浩樹
頭がよく的確な少年。現宮小学校6年生の一人。通称「緑色の推理人」。ただ割と一般人とは感覚がずれていて、何を考えてるのか不明なときがある。
9.邑神 佑
とても無口で冷徹な少年。現宮小学校6年生の一人。通称「青色の鬱人」。言うことが冷たく、人を痛め付けたりすることが好きなドS。
Sub cast
怪盗.A
正体不明の怪盗。
現宮 佳菜子
現宮小学校創立者兼初代校長。詳細不明。
現宮 健吾
佳菜子の弟。詳細不明。
現宮 美桜
佳菜子の姉。詳細不明。
第一章 タイムスリップの黒い宝玉。
>>1〜
- Re: 時空を駆ける少年少女〜純黒の宝玉〜 ( No.1 )
- 日時: 2017/11/13 22:02
- 名前: 青らりP (ID: KwIJCRrJ)
ジーーーーーン、ジーーーーーン。
セミの声が響く暑い夏の昼、その小学校では社会の授業の真っ最中だった。児童達は、真面目に聞いている人もいれば、鉛筆を回したり、落書きしたり、受け方は様々だった。その中で一人が、席を立って先生にこう言った。友だ。
「先生!社会は飽きました!体育!体育しましょう!」
先生は呆れて苦笑しながら言った。
「全く。授業の途中で席を立つなと何度言えば分かるんだ?体育は次の時間だから、ほら、早く座って。」
友は、ちょっと抜けたはーいという返事をして、席についた。と、その時、
"キーンコーンカーンコーン"
「チャイムだっ!」
ほぼ音と同時、藍理が叫ぶ。誰も気づかないうち、終了時刻が迫っていたらしい。
「はーい、今日の授業は終わりだ。はい、日直は…」
担任教師が迷っていると、
「私です。起立、注目。」
と華凛が入り、挨拶を始める。
「これで、社会の授業を終わります。」
「「「「終わりまーす!」」」」
挨拶の終わりと共に、一部の児童は外へと駆け出していった。
- Re: 時空を駆ける少年少女〜純黒の宝玉〜 ( No.2 )
- 日時: 2017/11/13 22:18
- 名前: 青らりP (ID: KwIJCRrJ)
そのうち、藍理と奈々美が校庭で雑談しながら歩いていた。 今日の給食の話、先生のカツラ疑惑の話、土日にいった遊園地の話、盛り上がりが頂点に達したとき、
「わっ!」
奈々美がなにかにつまずいた。そこには、黒く丸いものがぽこりと地面からはみ出ていた。何やら不思議なオーラを放っている。
「何だこりゃ、石?」
「石にしては黒いよ。変なの…」
「確かめて…みる?」
奈々美が藍理の方を向き、恐る恐る言った。そして、藍理は答える。
「おうよ!」
二人はそのオーラにつられるように、その"何か"を掘り出すことにした。スコップを持ってきて、必死に掘って、ようやく取り出すことができた。
「ふぅ、終わり終わり。と。」
藍理と奈々美が一息ついていると、後ろから、誰かが話しかけてきた。
「へー、面白そ。何してんの?」
- Re: 時空を駆ける少年少女〜純黒の宝玉〜 ( No.3 )
- 日時: 2017/11/13 22:27
- 名前: 青らりP (ID: KwIJCRrJ)
それは、朱兎だった。
「お、朱兎!見ろよこれ一、何だとおもう?」
取れた黒くて丸い物体を、朱兎に見せる。あまり大きくなく、だいたいバスケットボール位の大きさだった上、あまり重くないので、すぐに持ち上げられる。
「へぇ…めっちゃテカってる…。まるで宝石だ。」
「でしょ?私達が偶然見つけたんだ!」
胸を張る奈々美。朱兎がすごいすごいとなだめると、奈々美はもっと誇らしげにした。すると、
「磨けばもっと光沢が出そうだね。」
後ろから誰かの声がした。藍理が振り向くと、浩樹がいた。
「うおぃ!びびったぁ…いつの間におったん?」
あまりに驚いたのか、浩樹に問うが、答えはしなかった。藍理は心に傷を負った。
- Re: 時空を駆ける少年少女〜純黒の宝玉〜 ( No.4 )
- 日時: 2017/11/14 17:27
- 名前: 青らりP (ID: KwIJCRrJ)
改めてその黒い玉を4人でまじまじと見つめる。そして、話し合い、相談し、水で洗ってみたり、ハンカチで拭いてみたりした。すると、黒い玉はますます光沢が増し、まさに宝石そのもののようになった。
「綺麗になった!」
奈々美が満足げに微笑むと、朱兎も頷いた。それも何度も。藍理はわんやわんやと騒ぎ、浩樹はただひたすら観察していた。すると、黒い玉が急に光輝いた。フラッシュのように瞬く間だったが、とても強い光だった。やがて終わると、浩樹が、手で顔を覆い隠していた。
「うわっ…目潰し?」
観察途中だった浩樹が鈍く反応する。他3人はただ呆然としていた。それもそのはずだ、原因は浩樹の姿見にあった。
「浩樹くんが…浩樹くんが…」
奈々美が震えた声でそう言いながら浩樹の方を指差す。
「…どうしたの。特になんもないじゃん。」
「いや…なんもあるぞ…?」
藍理も若干ひきつった顔をして呟いた。そして、朱兎が指摘した。
「お前、なんか5才くらい縮んでるから!」
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