複雑・ファジー小説

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

能力者だって人間
日時: 2018/05/05 00:22
名前: えだまめ (ID: rd7NbV2E)


ぼくらは人間だった。
夜遅くに孤児院に投げ入れられた容器から出た煙を吸ってしまったボクらは超上的な力を使えるようになってしまった。

Re: 能力者だって人間 ( No.1 )
日時: 2018/05/05 10:08
名前: えだまめ (ID: rd7NbV2E)


この孤児院は年老いたおじいちゃん先生と、その年の離れた若妻が二人で経営している。多くは親から見捨てられた子供や虐待を受けていた子供、親を失くした子が居る場所。建物自体は大きな造りで敷地面積も広いことから一見孤児院には見えない、いうなれば豪邸の造りと同じ。

中では子供たちが共有スペースで走り回ったりカードゲームをしたりと子供には必要な自由時間が与えられている。昼になれば若妻の美奈子ミナコさんが運んできてくれるご飯を食べる。夜になれば20時までの就寝(これは強制のルールだ)。

おじいちゃん先生のことは皆「園長」と呼んだ。優しくて笑顔で話を聞いてくれて、庭の掃除をしたり僕らの服を洗濯したりしてくれる。

園長は人の名前を覚えるのが苦手で美奈子さん以外は番号で呼ばれた。数字なら覚えられると。誰から言い出したのかは忘れたけど、僕らは呼ばれた数字の読み方を変えて僕らだけで呼び合うようになった。例えば1番なら「アイ」とか「イチ」とかね。

反対に美奈子さんは少し厳しい人で調理場へ入ったらダメと怒るし周りの子と喧嘩をしたら仲直りするまで二人で寝なさいと寝る部屋を別部屋にさせられたり、怪我をして泣いたら「泣いても済むことじゃないでしょう、血が出た場所洗って来なさい」と言ったり、冷静なんだろうけど怖かった。

Re: 能力者だって人間 ( No.2 )
日時: 2018/05/05 10:24
名前: えだまめ (ID: rd7NbV2E)


美奈子さんは実験が好きで僕らに突発的な力が現れだした頃、実験室を作って僕らの力を引き出した。時々辛い事もあったし体が一日中痛い時だってあった。けど、園長が止めてくれたり優しくしてくれたから乗り越えられた。美奈子さんも園長のことが好きで、園長に止められればそれ以上のことはしなかった。

庭で遊ぶ時に僕らは能力を使って遊び回ることもあった。

ただ、能力を使えない他者から見れば僕らは危険な目に遭ってしまうと園長は庭と外との境界に20m程の高さの石壁を作った。

他者が孤児院に入ってくる時は能力を使ってはいけないルールも作った。

僕らに危機感はなかったけれど僕らの事を利用して人殺しを考える人も居るんだよと教わった。外には悪いことを考える人がたくさんいるから秘密事を話してはいけないと。


Page:1



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。