複雑・ファジー小説
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- 拝啓、もうすぐ死ぬ僕へ
- 日時: 2018/11/15 22:26
- 名前: とろべー (ID: AwgGnLCM)
初投稿。
文才はないが書きたいので少しずつ書いていく。
感想とか頂けたらめっちゃ嬉しいです。
泣いて喜びます。
まぁほかの作品の更新を待つ時なんかに暇つぶしで見てやってくださいm(*_ _)m
それではどうぞー
- Re: 拝啓、もうすぐ死ぬ僕へ ( No.1 )
- 日時: 2018/11/15 22:57
- 名前: とろべー (ID: AwgGnLCM)
僕はもうすぐ死ぬだろう。
医者や看護師の目が物語っている。
何より、僕のことは1番僕が知っている。
もう長くはないだろう。
家族もいない。彼女も、友達も。
きっとこのまま独りで死ぬんだ。
なんで僕が、僕だけが。
周りの人間は幸せで何故、僕だけが。
この世界の全てを憎んだ。全てを呪った。
僕以外の人間なんて死んでしまえばいい。
神様、もしいるのなら。
答えてください。
「何故、僕は死ぬのか。」
6月7日。
病室のベッドの上。
病弱な僕の体を刺すように照らす太陽。
もうすぐ死ぬ僕を嘲笑うような青空。
何も知らない顔の雲。
「何故、僕は死ぬんだろう。」
神なんて信じちゃいない。
だけど、信じたい。それだけが救いだから。
妄想だけが何も無い僕の唯一の救いだ。
ふと自分の左手首を見る。
数え切れないほどの傷。
死ぬ勇気はなかった。だけど、切った。
ただただ独りで、家族も、恋人も、友達もいない僕は、苦しかった。
切ることで少しだけ楽になった。
「・・・はぁ。いるなら出てこいよ、アホ神様」
何となく、口に出した。
「誰がアホだって?」
「てめぇだよアホ神様」
・・・え?
今、誰と話してる?
ここは個室だ。俺以外誰もいない。
どこから声が?
慌てて周りを見渡すと、白いワンピースを着た、髪も、肌も、漂ってくる雰囲気でさえも白い少女がいた。
腰あたりまである髪。
白い髪、白い肌。アルビノのような見た目。
その頭には麦わら帽子がのっている。
「君が私を呼んだの?」
「・・・え、誰?お母さんとかとはぐれたの?」
どう考えても迷子なんかじゃない。
雰囲気で分かる。こいつは人ではない。
だけど、目を逸らしたかった。
「あははっ、分かってるくせに。私は君が散々アホって罵った神様だよ」
透き通るような声でそう言う彼女。
人間で言うなら12、13歳くらいだろうか。
その目は僕の全てを見透かしているようだ。
「君は死にたくないんだよね?」
「・・・まぁ、そうだね。健康に生きたいかな。」
「君を健康にするための方法が一つだけあると言ったら?」
「・・・もしもそんな夢のようなことがあるなら、僕はなんだってやりますよ。」
冗談交じりに言う。
あるわけが無い。本当に神だとしても、僕を生かすメリットなんてあるわけが無い。
「じゃあ、君を健康にしてあげるよ。その代わり条件があるんだ」
「条件、とは?」
神の出した、あまりにも非現実的すぎる条件に、僕は耳を疑った。
「一日に1人、人を殺すこと。」
- Re: 拝啓、もうすぐ死ぬ僕へ ( No.2 )
- 日時: 2018/11/15 23:16
- 名前: とろべー (ID: AwgGnLCM)
『一日に1人、人を殺すこと。』
・・・唖然。
頑張って言葉をひねり出す。
「・・・今、なんて・・・言った?」
「だーかーらー!人を一日に1回殺すの!1回でちゃんと聞いてよね!ぷんぷん!」
神(?)は腰に手を当て、怒る素振りを見せる。
見た目は可愛らしい。
・・・が、言っている内容の意味がわからない。
「何故そんなことを・・・?」
「ふふん、よくぞ聞いた!実は今、地球の人口が増えすぎているんだ。このままじゃいずれ私の世界が壊れちゃう。・・・だから、世界中の人間の願いを聞く代わりに、同じことを頼んでいるのさっ!」
・・・馬鹿げている。
そんな事のために人を殺させるなんて。
狂ってる。
「僕には・・・出来ません・・・」
「あれれぇ〜なんでもするんじゃなかったのかなぁ〜??・・・別に今すぐ殺してもいいんだよっ?」
ニコッと笑いながら言う。
その姿は神なんかではなく、悪魔そのもの。
「・・・やらせて、ください。」
そして僕は健康な体を手に入れた。
・・・と同時に人の命を奪うことになった。
「まぁ、今日は初日だし殺さなくてもいいよっ。せっかく健康になったんだ、街にでも出かけておいでよ!」
そんなの行けるはずがない。
とてもそんな気分にはなれない。
「・・・明日からはしっかりと働いてもらうからねっ」
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どうも、作者です。
「拝啓、もうすぐ死ぬ僕へ」は、いかがでしょうか。
読みにくくはないでしょうか。
もっとこうした方が良い!っていう意見やアドバイスや感想など頂けたら嬉しいです。
続きもお楽しみくださいませ〜(`・ω・´)
- Re: 拝啓、もうすぐ死ぬ僕へ ( No.3 )
- 日時: 2018/11/16 18:12
- 名前: とろべー (ID: YohzdPX5)
6月8日。
すこぶる体調は良い。
だが、動きたくない。
人を殺すなんて出来ない。
だけど、死ぬのも怖い。
「ねぇねぇ、まだやらないの??」
悪魔が囁く。
出来るわけがないだろう。
「やらないなら君のことを殺しちゃうからねっ」
僕の家の僕の部屋でゴロゴロとくつろぎながら、悪魔のようなセリフを言う彼女。
何故、僕がこんな目に。
いつもそうだ。僕だけが不幸になる。
誰も助けてくれない。
・・・なら、殺してもいいんじゃないか・・・?
いつも僕の不幸を笑うヤツらを。
・・・そうだ、良いんだ。
「殺しても、いいんだ」
つい口角が上がってしまう。
でも、捕まるのは面白くない。
しっかりと作戦をねらないとな。
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