複雑・ファジー小説
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- 星の帝
- 日時: 2019/06/11 21:40
- 名前: クリスタル (ID: Xr//JkA7)
この物語はフィクションです。
いつも星が輝いていた空には星がなかった。
その空には雨が降っていた。強き風の中、歩く人々。その人々の中、ポツンと立っていた僕。その元に彼女
がやって来た。あの’女''が…
第1章 第1話
時は大昔の中国・清の時代1722年(康熙61年)康熙帝の治世、朱一貴の阿里港(現在の里港郷)での反乱が起きるが、総兵を派遣し、平定するのだった。
宴会を開き、笑いながら酒を飲む康熙帝
董破「皇帝陛下。狩りへ行くのは反対でございます。」
康熙帝は笑っていたが、顔色を変えて臣下に言う。
「何だと!何故反対するのだ!」
董破は杯を置き、言う。
「陛下。陛下は68歳であられます。」
反対側に座る陳解梅は言う。
「何と言うことだ!陛下に仕える臣下がそのような事を言うとは!董破殿は陛下が狩りをお好きであられる事を知らぬか?」
董破「私は狩りが陛下のお体に触るのではないかと…」
康熙帝は机を叩き、机をひっくり返して言う。
「そなたたち!私が開いた宴会をよくも…このような宴会の時くらい党争をやめてはどうだ!」
康熙帝は拳を握って立ち上がり、立ち去る。
その日の夜 董破の心には怒りの様子が見えた。
董破の心の中には 陛下を想って言った言葉なのに…陛下の宴会を台無しにしてしまった…そう言った怒りと後悔があった。
そう思っていた時、董破の部屋にノックがかかる。董破は振り向く。部屋に董破の妻が入ってくる。
董破の妻・丘鐘は涙を瞳に溜めて、言う。
「旦那様…」
董破はその丘鐘の瞳に溜まった涙を見て、驚き、立ち上がって言う。
「どうしたんだ。妻よ。」
丘鐘は溜まった涙を流し、董破に言う。
「医師から私が懐妊したと。」
董破は笑みを浮かべながら言う。
「良かった。私たちに子供が生まれる。」
董破は笑って、丘鐘を抱く。
2ヶ月後…
赤ん坊を連れ、皇宮にやって来た董破と丘鐘。
「この子がそなたたちの息子か?」
「はい。」
赤ん坊を抱く康熙帝。
「可愛いではないか。」
「陛下。ひとつお願いしても?」
「あぁ。何だ?」
「その子に名前をつけて頂いても?」
「あぁ。もちろんだ。つけてやろう。そうだな。」
悩む康熙帝。
「董塵はどうだ?そなたの名前の董破から''董''と龍の意味を持つ''塵''董塵だ。」
笑う康熙帝。
「変な名前か?」
「いえ、そのような事は。」
そこに息を荒くしてやって来る宦官
「大変です!陛下!」
息を荒くする宦官の姿を見る康熙帝は驚く。
「どうした?」
「皇宮の門へ。お越しに。」
皇宮の門には首に大きな傷がある陳解梅の姿があった。
「これは…内閣大学士様じゃないか?」
「そのようだな…」