複雑・ファジー小説

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観衆なんていらない!
日時: 2019/07/25 16:40
名前: 威風 (ID: HuynY/aq)


ドキドキして迎えた入学式。小学校の時の友達とはクラスが違うけど
新しい友達を作ろうとわくわくしていた。しかし......
いじめのある学級はもう嫌。それをスポーツのように見る観衆もいらない!

Re: 観衆なんていらない! ( No.1 )
日時: 2019/07/25 16:47
名前: 威風 (ID: HuynY/aq)

第一章 この学級は荒れている?

4月8日月曜日。私は、青葉西中学校に入学した。呼名は大きな声で返事した。

 担任は、月山怜子という30代くらいの女性だ。数学の先生らしい。見る限り悪い人には見えない。
私は、友達の晴海とは同じクラスになれて嬉しかったが...
早速、とある男子が 「怜子さんは結婚してますか?」 と月山先生にたずねた。
私はびっくりした。先生を下の名前で呼んで結婚してますか?と聞くなんて.......
もちろん、月山先生はその男子に注意してたけど、そいつはへらへらしている。

 ほかにもそいつの名前は持田というらしい。他にも先生に失礼な言葉遣いをしていたり、私のことを突然ブスって言ってきたりした。私はびっくりし、入学初日ながらも持田が嫌になった。 
「あのね! 突然ひとのことをブスって言うなんて頭どうなってんの!? 言葉遣いも。月山先生に失礼でしょ!」
と私は帰り際、持田に怒った。すると、持田も反論してきた。
「先生なんて敬語を使う意味ねーだろ、うるせぇーぞブス!」

私はまだ、コイツが悪魔とは知らなかった......

入学してから1週間ほど経った。新しい友達は数人出来て楽しい中学生活が待っているかと思った......
ただ、イジメが起こっていた。いや、イジメなのか。犯罪というべきだと思う。
まだ、あの悪魔がいじめっこと知る人はまだ、いなかった.....

 「おい! てめぇー俺の言うこと聞かねえなら屋上から突き落とすぞ!」
放課後、私が忘れ物を取りに行くとこのような声が聞こえてきた。
何となく、いや〜な声。そーっと教室を覗くと持田と吹上君がいた。
「よぉ〜ブス! なにしてんのか〜」 と呑気に声をかけてくる持田。
「私は、平野麻衣よ! 持田こそ何してんの!? 吹上君に何してたの!?」
「あ、俺? 今なあ吹上と遊んでんだよ、突き落とし遊び」
突き落とし遊び...... これってイジメじゃないの? 吹上君楽しんでないよね......

【登場人物まとめ】

私(平野麻衣 ひらのまい) 主人公。正義感の強い中1。持田に対して嫌なイメージを持っている。

持田もちだ 平野麻衣が悪魔と言う男子。吹上君をいじめている。

吹上君ふきあげくん 持田にいじめられている男子。少々気が弱い。

晴海はるみ 麻衣の親友。イジメはよくないと考えており持田に反抗していく。

月山怜子つきやまれいこ 平野麻衣たち1年B組の担任。数学教師。

登場人物が増えたら、またまとめます!


 「本当に遊んでる? 吹上君血がでてるよね?」
私は、吹上君にたずねた。すると、直ぐ様持田が答えた。
「吹上のやつー、さっき転んだんだよ、な?」と持田は必死に吹上君が転んだことにしたがっている。
「いや、違うよ平野さん......」
吹上君が小さくて弱い声で言った。そよ風のような静かな声。私にはその声がしっかりと聞こえてきた。
「持田! 吹上君転んでないって言ってるよ! イジメならやめなよ!」
持田は私と吹上君を睨み付けてきた。時計の針は5時丁度を指していた。
 
 私も塾の時間があるので帰った。姉がテレビを見ていた。
「おかえり〜、中学も慣れてきた?」 姉が私にきいてくる。
「うん、新しい友達も出来たし、男子がうざいけどねー」
「男子うざいよねー、まあ頑張れ!」
うざいというか嫌なやつが1人だけいる。テレビの夕方のニュースが目についた。
 
 「最近、中学生のイジメが増加 SNS等が原因か」
中学生の......イジメ? やっぱりあれもかな。
このままじゃダメだ。イジメを見ているだけの「観衆」はダメなんだ!

Re: 観衆なんていらない! ( No.2 )
日時: 2019/07/25 17:10
名前: 威風 (ID: HuynY/aq)

と思ったものの私にはなにもできない。そもそも絶対いじめと断定できない。

「はい、平野さん」
塾の先生の声。数学の授業だった。

「えっ、あ、はいっ、−8です」
色々考えていて授業に集中出来ない。そもそも絶対にいじめと断定できない。
持田と吹上君が突き落とし遊びって言うのしてたけど、それがイジメとはわからない。
吹上君が怪我してたのは嘘らしいけどイジメが起きているって訳じゃないかもしれない。
ホントにイジメだったら無くさなきゃいけない.....
 
 「はい、正解です」
よかった。あまり授業に集中できなかったけど問題は正解できたようだ。

 授業の終了チャイムが鳴る。眠そう顔をした私。多分、今日は色々考えて頭を使ったからか、
いつもより急に眠く感じる。
「それでさ先輩がね....」
「えー、ほんと? すごいね!」 
でも、晴海と喋って帰ると眠気も疲れも忘れてしまう。
普段遠慮とかしない晴海に私の思いを伝えてみようと思った。
ただ、なんとなく言いづらかった。

私はなんでこんな事で考え続けているのだろうか。イジメだと分かっていないのに....
持田が嫌だからなのか。なんとなく気に入らないのか。
ずっと考え続けているのは気が休まらない。ベッドへ行くと、好きなことを考えながら寝た。


 水曜日。この日は平日の中で一番好き。なぜなら五時間授業で塾も部活もなく遊べるからだ。
「おはよー!」 私は晴海や友達に声をかける。
ふと見るとあいつがいる。もう嫌だって、考えたくない。
持田の周りにはいつも人がいる。人気者なのかな。

——屋上から突き落とすぞ!

この言葉が蘇る。あいつが吹上君に言った言葉の意味ってどうなんだろう。
イジメだとは思うけど何かあるのかもしれない—

 一時間目の授業が始まる。今日から授業らしい授業が始まる。
入学してから今まで午前授業で学活とか総合しかしてない。姉から聞いただけじゃ分からない事もあるだろう。
一時間目は数学。数学の授業はレベル別に別れていて私は上のクラスにいった。
先生は月山先生だった。まずは小学校の復習からだ。

 「はい、皆さんおはようございます。数学は私、月山が担当しますのでよろしくお願いします!」
このクラスはB組以外にA組の生徒も混じっている。A組は綾香とか深雪とかいる。
「まずは席は出席番号順ね」
「B組は、藍沢さん、塩田さん、高岡さん、寺村さん、平野さん」
「男子は、大田君、坂倉君、田中君、吹上君、持田君」
藍沢さんと大田君、塩田さんと坂倉君、高岡さんと田中君、寺村さんと吹上君、そして.....

 持田と私 席隣り合うのかよ!


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