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複雑・ファジー小説
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- 記憶喪失の暗殺者
- 日時: 2020/01/01 19:02
- 名前: 白夜 (ID: m3TMUfpp)
街中の交差点を歩いていると、急に衝撃が起きる。
視界が回転して空が見える。血の独特なにおいが鼻を衝く。
周りがザワザワして救急車のサイレンが聞こえて、そこからの記憶が途絶えてしまった。
目を開けると見慣れぬ天井が上にあった。
「・・・ここは・・・」
体を起こそうとするが体中に激痛が走る。なにがあったのか、全く覚えていない。
部屋のドアが開いた音がして誰かが部屋の中に入ってきた。
「気が付いたようですね。よかったです・・・」
誰だろうか。女性が聞きなれない声で誰かが話し掛けてくる。
「ここは市立中央病院です。あなたは事故にあってここに運ばれてきて一命をとりとめたんです。覚えていないんですか?」
「ええ。」
「それでは一つ訪ねます。あなたの名前は何ですか?」
「私の・・・名前?いえ、わかりません。」
「では、小沢 拓斗さんという人を知っていすか?」
「いえ、知りません。初めて聞きました。」
「そうですか・・・」
看護師の女性は少し悲しみの意を込めた表情でこちらを見てくる。
「誰なんです?その、小沢なんちゃらっていう人は。」
「本当に身に覚えがないんですか?小沢 拓斗というのは、あなたの名前です。」
そういわれてもなにもひらめかない。でも、ひとつだけ覚えていることがある。私は何か大事なことをしていたような気がするのに。でもその記憶さえも正しいかわからない。
私は・・・誰だ・・・?
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