複雑・ファジー小説
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- 不幸な女の子は、狼の獣人に愛される (完結)
- 日時: 2020/07/23 16:01
- 名前: はな (ID: obDW75wI)
この小説には虐待シーンなどがあるので、苦手な方はご遠慮ください。最後はハッピーエンドにするつもりです。
登場人物 ネタバレ注意
リディア・セハミネシ(主人公)
セハミネシ公爵家の長女。好きな食べ物は、林檎。
シトリー・セハミネシ
セハミネシ公爵家の次女。リディアの義母との子供。性格は最悪。
スカーレット・セハミネシ
ナティーア侯爵家の次女で、リディアの父とは政略結婚。リディアが、2歳の時亡くなる。
ヘラ・セハミネシ
マスウェド伯爵家の三女。リディアの義母。ローゼとベリアルは付き合っていたが、スカーレットの結婚で別れた。
ベリアル・セハミネシ
セハミネシ公爵家の長男。表では、清潔で笑顔が似合う人だか裏では、リディアを虐めている。
フィンレー・アディ・ウィリアム
ウィリアム王国の第三王子で、狼の獣人。
ウィリアム王国について
ウィリアム王国は獣人と人間が住んでいる国。獣人との差別はほとんど無い。
王族は、獣人と人間どちらともいる。
- Re: 不幸な女の子は、狼の獣人に愛される ( No.1 )
- 日時: 2020/05/18 11:49
- 名前: はな (ID: obDW75wI)
私の名前は、リディア・セハミネシ。セハミネシ公爵家の長女。だけど私は悪い子なんだって、義母が言っていたからそうなんだと思う。だから義母、お父さん、妹、使用人達は私の事を叩いたり、殴ったり蹴ったりする。
義母が言っていたけど、義母と父は付き合っていたけど、父は私の母と結婚しないといけなくなった。せいりゃくけっこんって言ってた。そして、母は私が2歳の時亡くなって、義母と再婚したみたい。義母は私の事を「あの女とあんた似てるのよ。死ねばいいのに」って言ってる。
お腹すいた。お水飲みたい。
最近は、ご飯をくれなくなった。最後に食べたのは、二日前。ご飯は、残り物のスープとパン。パンはなんか硬かった。パンって硬いのに皆、あんなの食べれるのは凄いと思う。
そういえば、今日はなんだかぎゃーぎゃーと騒がしい。どうしたんだろう?でも、この牢から出られない。一回出ようとしたら鉄の棒で思いっきり殴られた。あれは、痛かったし、口から血が出てきたからびっくりした。
お腹すいたなぁ。ご飯、、、、。
ガラガラガタン
扉の開く音。誰か来た。義母?お父さん?妹?使用人?隅っこに速く移動しよう。
「ここなんだか血生臭いですね。」
「そうだね。」
誰?聞いたこともない声。ていうか、血生臭いかな?私には分かんない。
「本当に人がいるんですか?」
「いると思うんだけど。」
「で、殿下。お持ちください。そ、そこは」
「そうです殿下!そこは入ったらキャア触らないでよ!!やめて頂戴!!」
うるさい。けど、喋ったら怒られるから言わない。
足音が止まった。
「本当に居ましたね。」
「あぁ。」
ガシャン
「?」
なんの音?
「君。名前は?」
私に言っているの?でも、顔を上げたら駄目。
「なんもしないから。名前教えて?」
「....リ..ディア」
喉がガラガラでうまく喋れない。
「リディアここから出よう。おいで。」
「行..か.ない。殴られるか..ら」
「大丈夫。もう殴る人なんて居ないから。出よう?」
「わ..かった。」
私の手を握られたまま、連れていかれた。
眩しい。外に出た記憶なんて覚えてないから外に出てみたかった。こんな感じなんだ。
変な乗り物に乗らされた。なんか凄い。
歩いたから疲れた。なんかウトウトする。夢だった外に出られたし、変な乗り物に乗れたからもう死んでも悔いはないや。
- Re: 不幸な女の子は、狼の獣人に愛される ( No.2 )
- 日時: 2020/05/19 00:28
- 名前: はな (ID: obDW75wI)
フィンレー殿下視点
あんな所に本当にいると思わなかった。何故こうなったかというと、半刻前の時、
「殿下。何処にいくのですか?」
「クリストファーも聞いたことがあるだろう。セハミネシ公爵の所の噂。」
「あぁ、あの何やら変な薬を買っているとか、人身売買をしているのですか?」
「そう。証拠が掴めたから行こうと思って。」
「成程。わかりました。」
そして、セハミネシ公爵家まで着いた。
ん?
「なんか匂いがする。なんの匂いかな?」
「匂いですか?私にはしないのですが、、。もしかしたら、番がいるのかもしれないですね。」
番とは、獣人たちの運命の相手みたいなものだ。見たら本能でわかるらしい。番を見つけた獣人達はかなり嫉妬深くなる。番の人にちょっかいをすると死にも当然なくらい。だからあまり関わっては、駄目なのだ。
ただこのセハミネシ公爵家の中に入れば入るほど、だんだん匂いが強くなってきた。
「殿下。ようこそ、ここまで来てくださってありがとうございます。それで、話とはなんでしょうか?」
「あぁ。今日こちらに来たのは、理由がありまして。騎士達よろしくね。」
「「「はっ」」」
「きゃっ、触らないで。なにすんのよ!!」
「で、殿下?なにするのだ!?こんな事していいのか?!」
「ベリアル公爵が、法律で禁止されている薬を売買している証拠が出ているのですよ?」
「そんな。何故それを」
「じゃ連れてって。ほらクリストファーついてきて」
「はい。」
「ここら辺からするんだよね。あ、あった。ここみたいだね。」
ガラガラガタン
「ここなんだか血生臭いですね。」
「そうだね。」
「本当に人がいるんですか?」
「いると思うんだけど。」
「で、殿下。お待ちください。そ、そこは」
「そうです殿下!そこは入ったらキャア触らないでよ!!やめて頂戴!!」
怪しいな。ん?
「本当に居ましたね。」
「あぁ」
クリストファーが鍵を開けた。
そこには、俯いている少女がいた。着ている服はボロボロ。ところどころ見える肌には痣と傷だらけだった。
その後は、なんとか連れ出した。
馬車に乗せた後、
「殿下。その子は大丈夫なんですか?さっきから反応しないんですけど。」
「っっ、クリストファー脈がない!」
「わわかりました。」
その後は、王宮の医者に診てもらった。
かなり危なかったらしい。間に合って良かった。
「殿下。その子から事情を聴くには難しいかもしれないので、記憶を見てみます」
「あぁ」
そこから見た記憶はかなり酷かった。部屋にいたメイドも泣くくらいだった。王宮のメイドだから鍛えられているのに泣いてしまうくらいだ。
どっかから攫ってきた子供では無かったので、一緒に暮らせそうだ。たとえ、攫ってきた子供でも一緒に暮らせるつもりだった。まぁリディアは私の番だからいいだろう。それくらいね。
さて、あいつらどうしようかな?
- Re: 不幸な女の子は、狼の獣人に愛される ( No.3 )
- 日時: 2020/05/24 13:28
- 名前: はな (ID: obDW75wI)
なんか柔らかくて、ふわふわしてる。
どこなの?
しかも、うごけない。どうなってるの?
「あ。起きた?」
私を助けてくれた人だ。
「ほら水。飲んで」
喉がガラガラで、喋れないから首を縦にふる。
美味しい。これは、水なのかな?
私が、知っている水は、こんな透明じゃなくて、濁ってるし、味も泥っぽい感じだったのにそれがない。水じゃなくて、怪しい飲み物かもしれない。
私に怪しい飲み物を飲ませて、なにかするのかもしれない。
「こ、これは、水なの?」
怪しい。
「うん水だよ。水ってこんな感じなんだよ。」
そうなの?知らなかった。
「殿下失礼します。初めまして、わたくし、今日から、リディア様の治療をさせていただきますセリナ・マツニアです。」
ちりょう?ちりょうってなんなんだろう。
「ちりょうってなに?」
「治療は、今リディア様はかろうじて生きているところなんです。リディア様は栄養などが足りてないのとそれと、怪我を治す為にするのです。」
そうなんだ。
でも、なんで私を治療するのかわからない。私は、生きてはいけないのに。わからない不思議な人。
「まずは、栄養をとる為に、こちらを食べてくださいね。」
なにこれ?スープみたいなのに、いろいろなものが入ってる。スープってなにも入ってないんじゃないの?
よく、わからないけどお腹空いたから食べる。
いつも食べてるのと味が濃い気がする。飲み込もうとすると、
「ゲホ、ゲホ。」
やっぱり食べれないものなんだ。
「大丈夫ですか!?味が濃っかったみたいですね。すいません。こちらの方を食べてください。」
さっきのとは、色が薄めのスープだ。
ん、美味しい。
でも、量が多かったから、お腹がいっぱいになった。全部食べた方がいいよね?
「無理して食べなくていいですよ。」
じゃあ、お腹いっぱいだからいいかな?
なんだか、視界がぼんやりする。眠たくなった。私は、目を閉じた。
- Re: 不幸な女の子は、狼の獣人に愛される ( No.4 )
- 日時: 2020/05/29 16:28
- 名前: はな (ID: obDW75wI)
どこだっけここ?あ、今おうきゅうってとこにいるんだった。私あの後寝ちゃったんだ。
そういえば、腕に細いチューブがついてる。中に液体?が入ってる。外さない方がいいのかな?まぁいっか外しちゃえ。
改めて部屋を見渡すと、豪華だ。
私の顔とか身体が映るものがあるし、壁紙が花柄で可愛い。
私が住んでいた部屋と全然違う。私がいた部屋は、殺風景だったし、パカパカ開く木の箱?なんてなかった。
今気づいたけど、私がここに来る前に着ていた灰色のぼろぼろで丈が短めの服じゃなくて、フリルが沢山あるピンクの可愛い服を着ている。、、、こんな服私が着てもいいのかな?勿体ない気がする。
ここどこなんだろ。私が寝る前にいた部屋でもないし。あ、なんか木の板に銀色の光ってる丸いのがついているのがある。どうやって使うのかな?引っ張ってみよ。うーんはぁはぁ。開かない。
そうだ、ひねってみよう。ガチャ。あ、開いた。
ん?誰か人が立ってる。
「リ、リディア様!?どうされたのですか?」
「?」
なんか焦ってる。どうしたの?
「リディア様その。その部屋から今は出てはいけないのです。」
「、、、分かった。」
よく、わからないけど部屋にいたらいいのかな?
部屋で何しようかな。する事ないし、また寝ようっと。
おやすみ。
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一応書いときます
顔とか身体が映るもの→鏡
パカパカ開く木の箱→クローゼット
木の板に銀色の光ってる丸いのがついているもの→ドア
学校が再開されたので、私が今書いている小説の投稿が一週間に2回くらいになります。すみません。
- Re: 不幸な女の子は、狼の獣人に愛される ( No.5 )
- 日時: 2020/07/23 16:00
- 名前: はな (ID: obDW75wI)
久し振りの投稿です
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「ふぁ」
んーん、こんなに眠れたのいつからだろ?
「おはようございます。リディア様」
びくっ
人がいるからびっくりした。
私は、ベッドから降りて部屋の隅に急いで行く。
私が、あのところにいた時は、隅にいなかったら、蹴飛ばされて壁に勢いよくぶつかって、すごい痛かったから。でも、隅にいくとそんな事は起きないし。
後、隅が落ち着くしね。
その後、殿下?という私を助けてくれた人が来て、私を隅から出して女の人に私を渡して帰っていった。
帰っていった後は、服を変えられたり、
お風呂?という場所で洗われた。
そしてまたその後は、治療をされた。
そんな生活が繰り返されたある日、私は、体にあった傷やら痣は治って、殿下、フィンレーというらしいと仲良くなった。他の人も仲良くなった。
だけど、私の周りに人が居なくなった瞬間、女の人が現れた。その女の人は、義母みたいに濃い化粧して、香水がきつい。
怖い。
私が、震えている時、女の人は
「貴方、いつまでここにいるつもり?さっさと出ていってくれる?」
「え?」
「だから!速く出て行けって言ってるの!殿下が言ってたわ。速く出ていって欲しいって。殿下は、優しいから貴方みたいな汚らしいのを嫌々、住ましているのよ。」
そ、そうなの?なんだろ?眼から涙が。
「速く出て行けっていってるでしょ!」
「きゃ」
思いっきり、女の人が持っていた、扇子で殴られた。
痛い、痛い。また、こんな事されるの?
速く出て行かなくっちゃ。
出ていってから、かなりの時間がたった。
けど、ここどこ?
よくわからないところに来てしまった。
どうしよ?
そう考えていると、
「どうしたの?」
「え?」
男の人が後ろにいた。
思わず後ずさると、
「怪しいひとじゃないよ。
あっ、君、リディアって言う名前じゃない?」
「そうだけど、、、?」
「やっぱり?どうしてここにいるの?
フィンレー探してるんじゃないの?」
「その、女の人に出て行けって言われたから。」
「そういうことなのか。
速く、フィンレーのとこまで戻った方が、あっ」
どうしたんだろ?
「リディア!」
「!?」
いつの間にか、フィンレーがいた。
「リディア、探したんだよ」
探す?なんで?
疑問に思っていると、さっきまで私と喋っていた人が、フィンレーに耳打ちをした。
「そっか。兄さん、ありがとう」
「いや、いいよー」
兄さん?そうなの!?
「リディア。戻るよ」
「えっ」
その後、あの女の人が言ってたことは、嘘だったらしい。
あの女の人は、罰を受けているらしい。
で、私とフィンレーは、パーティで番ってことを発表して、婚約した。
でも、最近フィンレーの愛が重い。
不幸だった私は今では、狼の獣人に愛されすぎて困っています。
完結
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これで、完結しました。
読んで下さった方、ありがとうこざいました。
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