複雑・ファジー小説
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- 俺の家に友達がメイドで来たんですけど!
- 日時: 2020/06/22 19:14
- 名前: Angel/God (ID: HBvApUx3)
プロローグ
「カリロス!! 起きなさーい!!」
母のとんでもない爆声で目を覚ました
「今何時ー?」
「もう八時よ!! 今日で遅刻は何回目よ!」
「小魔術校から二千七百四十五回目だけど」
「自慢げに言わないでちょうだい! バカ息子!」
いつも通りのやりとりをすると俺は一回に降り身支度をした
「早く行きなさい! もう八時半よ!」
「はいはい」
そう軽い返事すると俺は扉開け外へ出た
***
ガラガラガラ
「遅刻しましたー」
「カリロス! また遅刻か! いつになったらまともな生徒になるんだ!」
「五億年後じゃないですかぁ?」
「ふざけるのもいい加減にすれ! 今日も居残りだ!」
「はいはい」
日に日に変わるトークでクラスを笑わせる
そして居残りして帰って好きなことして寝る
それが俺のルーティーンだった
それが今崩れ去ったーー
「ただいまー」
「お帰りなさい」
「お帰りなさい! カリロス様!」
「……は?」
カリロス様?
明らかに誰かがそう言った
すると奥からメイド服を来た女の子がトコトコ出てきた
するとそこにいたのは見覚えのある人物だった
「セラリア!?」
彼女はきょとんとした顔で見つめてくると次第に驚いた表情になってきた
「カリロス!? なんであんたがここに!」
「なんでって、ここ俺の家だぞ!? お前こそ、なんでここに!」
「私はネリアさんに頼まれてやってるだけだけど!?」
「なんでメイドなんかつけたんだよ! 母さん!」
「あなた達同級生だったの? まぁいいじゃない。
そっちの方が気分上がるでしょ?」
「あがんねーよ! だだ下がりだよ!」
「女の子の前でそんなこと言うとは失礼ね! 私もやだわよ!」
少しの間セラリアとにらみあった後母が言った
「そうだ! 夕食後には帰っていいって言ったけれど、
どのせなら住み込みでメイドやってもらえる?」
「それはちょっと……」
「ずっととは言わないわ。朝の六時から夕方の六時まででどう?
お給料もあげるわよ!」
「本当ですか!? 大体どのくらいの額でしょうか?」
「時給10000オエロよ(10オエロ=1円)」
セラリアは暫く下を見つめ考えた後納得した
「よし! これからよろしくね!」
「よろしくお願いします」
「……って、なんで勝手に決めたんだよぉーー!!」
俺の虚しい声が家全体に響いた
目次
第一章:カリロスとメイドの一日 >>1
第二章:イリーン・コーラスの観察眼 一ノ巻 >>2
イリーン・コーラスの観察眼 二ノ巻 >>3
イリーン・コーラスの観察眼 三ノ巻 >>4
主な登場人物
【カリロス・アージュレー】
年齢:16歳
身長:167cm
体重:49kg
出身:ムーンライト国 シーラクト州 ケルディ街
趣味:睡眠
好物:セラリア・レッシュの料理全般
【セラリア・レッシュ】
年齢:15歳
身長165cm
体重:45kg
出身:ムーンライト国 シーラクト州 コーリアス街
趣味:料理
好物:ピザ
【ネリア・アージュレー】
年齢:42歳
身長166cm
体重48kg
出身:ムーンライト国 シーラクト州 ケルディ街
趣味:読書
好物:パンケーキ
【イリーン・コーラス】
年齢:16歳
身長:166cm
体重:43kg
出身:ムーンライト国 シーラクト州 サーホロム街
趣味:観察
好物:チョコレート
【マーティス・スーベリー】
年齢:16歳
身長:169cm
体重:49kg
出身:フレコルト国 ホォース州 タッシュ街
趣味:魔法
好物:フォアグラ
主なあらすじ
俺の学校の同級生、セラリアが俺の家のメイドになった!
メイドになってから二日目早速同級生、イリーンに奴隷にされてると誤解される
それを同級生、マーティスが記憶操作魔術を教えてイリーンにメイドとして、
働いているセラリアを見せるという計画をたてた
- 第一章:カリロスとメイドの一日 ( No.1 )
- 日時: 2020/06/19 00:39
- 名前: Angel/God (ID: HBvApUx3)
「ところで部屋はどうすんだよ! 母さん!」
「うちには空き部屋はないから、カリロスとセラちゃんは同じ部屋で生活したら?」
「「お、同じ部屋〜!?」」
セラリアと声がかぶってまたにらみあった
「わ、私、やっぱいいです!」
「いいじゃないの。別にカリロスは床に布団ひいて寝かせるから
「なんで俺が床で寝なきゃいけないんだよ!」
「もう決まったの!」
そう母が言いきって仕方なく俺達は納得した
「とりあえずカリロスに勉強を教えてくれない?」
「……わかりました。ほら、早くつれてってよカリロス」
「こっちだよ」
俺はセラリアを部屋に連れていった
「ほら。とりあえずノートと教科書と鉛筆だして」
「はいはい」
そう言って俺は鞄から筆記用具とノートと教科書を取り出した
「教科書貸して」
「はい」
「じゃあ読むね。魔術を作ったシー・アリムラルは……」
「こりゃ長くなりそうだ」
***
「全部ノートに書いた?」
「……ふぅー。書いたぞ」
「ご苦労様。ていうかもう五時じゃないの。ご飯作ってくるね」
「メシも作るのか?」
「一応メイドだから」
「そっか」
そう言ってセラリアは下へ降りた
「あいつ以外と教えるのうまいな……」
***
「できたよー」
「まじか。降りよ」
こうして俺は下へ降り食卓へと向かった
「みてーカリロス。セラちゃんこんなに料理が上手なのよ」
確かにいかにも旨そうなやつばかりだ
「じゃあもう食べますか? ネリアさん」
「そうね。ほらカリロスも早く座って」
「お、おう」
「「「いただきます」」」
俺は早速汁でテカテカになっている肉を口の中へ入れた
「モグモグモグ……うめぇ」
「でしょ? 私以外と料理はできる方だから」
「ほんと美味しいはね〜! セラちゃんの料理は!
一流シェフが作ったみたいな味だわ!」
「母さん一流シェフが作った料理なんて食ったことないだろ」
「そのくらいの味がするのよ」
「変だな」
こうして俺達は料理を次々と口の中へ放り込むとあっと言う間に食べ終わった
「うまかったぁー……明日も料理作ってよ」
「うん。あ、お皿洗いしますね」
「え? けどもう六時過ぎてるわよ?」
「私が使ったものなので」
「偉いわね〜。カリロスとは大違い」
「俺と比べんなよ」
***
「もう十時か……」
「もう寝ないと」
「はぁ? 俺は十二時まで起きるぞ?」
「いいから下に布団ひいて寝なさい!」
「母さんかよ……」
そして俺達はお互い布団に入った
セラリアは俺のベットだが
「(このベット……カリロスの匂いがする)」
「(俺のベットであいつが寝てんのか……
やべぇ、そんなこと考えてたら寝れなくなる!
早く寝ない……と……)ZZZZZZZZ………」
***
「起きて!」
「今何時……?」
「六時だけど」
「はっ、はや!」
「当たり前でしょ。これで習慣づけないと」
「てかお前、目の下にクマができてるぞ?」
「え? あぁこれは、そういう体質なのよ!
(昨日緊張しすぎて寝れなかった……)」
「お前も変だな」
「と、とりあえずご飯作るから!」
「おおう! 早く作ってよ!」
***
「じゃあいってらっしゃい! 二人とも!」
「「行ってきまーす」」
「てか初めてじゃない? 遅刻しないで登校できたの」
「そうだな」
そんなことを話している時影から様子を見張っている者がいた
「セラとカリロスが、カリロスの家から登校している!?」
- 第二章:イリーン・コーラスの観察眼 一ノ巻 ( No.2 )
- 日時: 2020/06/20 00:09
- 名前: Angel/God (ID: HBvApUx3)
「おっはよー。みんなー」
「おはよ……って、えー!?」
「どした?」
「あ、あのカリロスが遅刻しないで来てる!!」
「あ、あぁ。そう言う魔術があってな」
「まじで!? 俺にも教えろよ!」
「いやに決まってんだろ!」
「ひどいなぁー……」
そんなカリロスを影から見ている人物がいた
「セラリアがカリロスの家から出てきていた……
つまりセラリアがカリロスの家に泊まっていた?」
「なにブツブツ言ってるんだ?」
「マーティス!?」
「よ。イリーン。てかなにやってんだ?」
「もしかしたらセラがカリロスの家に泊まっていたかもしれないのよ!」
「で? 別にいいだろ」
「よくないわよ! ミスィがはカリロスが好きなのよ!」
「え! そうなの!? なんで今日初めて遅刻しないでこれて、
成績もいっちばん下のやつを好きになんの!?」
「ミスィいわくカッコいいらしいわよ」
「確かにカッコいいけど俺が女だったら嫌だな……」
「私も不思議よ」
キーンコーンカーンコーン
「はーい。みんなー。席について」
「とりあえず後で詳しく聞かせてくれ」
「ええ」
こうしてカリロスとセラリアの観察が始まった
***
「弁当うっまそー!」
昼頃にも彼女達はカリロス達を観察していた
「確かにお弁当美味しそうね……
って、セラとお弁当が一緒じゃない!」
放課後
「帰るか」
「うん」
放課後もじっとカリロス達を観察していた
「なんかわかったか? イリーン」
「ええ。お弁当を食べている時、カリロスとセラのお弁当が一緒だったわ」
「つまりどっちかが作ってよあげたってことか」
「とりあえずついて行きましょ」
「ああ」
***
「今日はなんの勉強するんだ?」
「今日は魔術棒の種類よ」
「めんどー……(てかさっきから後ろに気配が……)」
「めんどーとか言わないの! 私が教えてあげるから」
「はいはい」
てかなんか学校に忘れたようなけがする……
「俺、なんか学校に忘れたかも」
「ええ? じゃあ早く取りに行きなよ。私はさきに帰ってるから」
「おけ。じゃあ取りに行くわ」
「うん」
「私はカリロスの後をつけるから、マーティスはセラリアの後をつけて」
「了解」
***
「あれ? どこだっけ……あった!
よし、帰るか」
「まって」
「イリーン? どした?」
「貴方、セラと恋人なの?」
「……え?」
「だって今日、貴方の家からセラが出てきてたじゃない。
お弁当も一緒たったし、帰るか方向も一緒だったわよ?」
「別に恋人じゃないけど?」
「じゃあ一体どんな関係なの?」
「あいつはメイドだよ」
「メ、メイド!?」
「うん。メイド」
「あ、あなた、セラをこき扱っているということ!?」
「いや別にそんなんじゃないけど」
「いいえ。絶対そうだわ! こうなったらセラ本人に聞くわよ!」
タタタタ
行った……一体なんだったんだ?
「まあいいや。帰ろ」
今は暢気なカリロスだが、これが後に焦りへと変わるのはまだ誰も気づかなかった……
- 第二章:イリーン・コーラスの観察眼 二ノ巻 ( No.3 )
- 日時: 2020/06/20 19:03
- 名前: Angel/God (ID: HBvApUx3)
「セラ!」
「イーリン? どうしたの?」
「貴女、カリロスにこき扱われてるわよね?」
「え? なに言って……」
「いいから私の家来て!」
そうしてイーリンはセラリアの手をひいて家へと向かった
「待ってよー!」
***
「ただいまー」
「おかえりーって、セラちゃんは?」
「え? 今いないの?」
「そうだけど?」
「先に帰るっていってたんだけどなぁ〜……
とりまあいつの家行ってみるわ」
「気を付けてね」
「ああ」
そして俺は玄関から飛び出した
***
「お邪魔しまーす……」
「あらイリーンの友達?」
「うん。とりあえずセラは私の部屋にきて」
こうしてセラリアはイリーンの部屋へ入った
「セラ。本当のこそ言って」
「本当って……どういうこと?」
「さっきより簡単に説明すると、奴隷として扱われてるでしょ?」
「奴隷? 私はメイドとしてカリロスについてるだけよ」
「カリロスも言ってたわメイドって。貴女、洗脳魔法でも使われてるの?」
「そんなわけないじゃん! もう帰るね!」
少し怒りぎみのセラリアだったがイリーンにとめられた
「本当のこと言うまで帰さないから!」
「帰してよー!!」
***
ピンポーン
「セラリアー。いるー?」
だが俺に返事をする人物はいなかった
「いねーかー……どこに行ったんだ?」
すると俺はある人物に声をかけられた
「セラリアを探してるのか?」
「マーティス!? なんで知ってるんだ!?」
「俺はイリーンとお前らを観察していた」
「それはどういうことだ?」
「お前の家からセラリアが出てきてたろ?
あれをイリーンが見てたんだ。
そして俺とイリーンがコンビでお前らを観察していたという訳だ」
「あいつは俺のメイドだけど……?」
「メイド? そんなことか」
「けどイリーンがセラリアをこき扱っているって疑うんだ」
「あいつ以外としつこいからな。まぁ俺は信じるぜ」
「なんでだ?」
「お前今日で初めて遅刻しないで来れたろ?」
「うん」
「あいつがメイドとしてお前につき、朝にたたき起こしたとすれば辻褄が合う」
「確かにそうだな……」
「それとセラリアと弁当が一緒だったんだろ?
あれもあいつがメイドとして作ってくれたんだろ?」
「ああ」
「とりあえず早くイリーンの家行かないとマズイぞ」
「なんでだ?」
「セラリアは今イリーンの家にいる。
そしてあいつがお前のいいなりになっていることを認めないかぎり、
家には帰さないらしい」
「それはマズイな……教えてくれてありがとな! それじゃ!」
こうして俺はイリーンの家へと猛ダッショで行った
- 第二章:イリーン・コーラスの観察眼 三ノ巻 ( No.4 )
- 日時: 2020/06/21 12:32
- 名前: Angel/God (ID: HBvApUx3)
コンコンコン
「イリーンさんいますかー?」
ガチャ
「はい。イリーンの母ですけど。
もしかして、イリーンのお友達?」
「はいそうです。今日家に呼ばれていたので来ました。
(やべぇ、ウソついちゃった……)」
「そうなの? じゃああがっていいわよ。
イリーンは二階にいるから。確かセラリアって子もいたわね」
「ありがとうございます!」
そして俺はイリーンの部屋のドアを開けた
「はっきり言って! ……って、カリロス!?
なんでここに! まさか不法侵入!?」
「ちげーよ! お前の母さんにいれてもらったんだ」
「私になんの要があるの」
「本当に誤解なんだ。セラリアは俺のメイドでひどいなこともしていない!」
「そうだよイリーン!」
「絶対ウソ! もう帰ってカリロス!」
こうして俺はイリーンに家の外へ連れ出された
「もう家には来ないで!」
バタン!
「くっそぉー……なんとかしないと」
「手を貸してやろうか?」
「マーティス? 本当か?」
「ああ。だがやるのはお前だ」
「やるってなにを?」
「記憶操作魔術をお前が覚えるんだ」
「記憶操作魔術って、高三の授業で習うやつじゃん!」
「そうだ。だがこの魔術を習得すると様々な記憶について操れる」
「例えば?」
「相手に自分の記憶を見せるとかだな」
「それで俺の記憶をイリーンに見せて信じてもらうってことか!」
「そうだ。とりあえずお前に魔術を教えてやる」
「よっしゃ!」
「とりあえず俺の家にこい」
そしてカリロスの魔術習得が始まった
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