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複雑・ファジー小説
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- ゴミ魔
- 日時: 2020/07/15 17:18
- 名前: t (ID: KWBx0YkA)
海辺を、仲間たちと後にした。秋、寒さがこたえ始めた頃、僕たちは道を歩いた。
「明日どっか行かない?」
僕がみんなに言う。
「じゃあ、カラオケ行っちゃう?」
佐藤がそう言うと、他の4人が行こうぜ、というノリになった。
「そういえば、佐藤は昨年引っ越してきたばかりだから、この辺の都市伝説って知ってる?」
奥野が言う。僕は高校1年になった昨年から、この土地に引っ越してきた。
「いや、知らないな。都市伝説?」
僕が言うと、みんなはマジで、と顔を合わせた。
「ゴミを道とかにポイ捨てするだろ、そうしたら、その人は何者かに消されるって話。だから、ポイ捨てすんなよ」
「何だその都市伝説は。マジ?そんなのあるのか」
3日後、僕は放課後にコンビニに寄った。1人なのは珍しい。数分後に、パンなどを買い家に帰る道を歩いた。歩きながらパンを食べる。曇り空が広がる目の前の景色が続く。そして強い風が吹くと、持っていたコンビニの袋が後ろに飛ばされた。5メートルほど後ろた。十分拾える位置にあった。しかし面倒なので、拾わずにそのまま前へ進んだ。
あの都市伝説など、すっかり忘れていた。
そのあと、家に着く前に、僕は日本から消えた。
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