複雑・ファジー小説

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クラスのあの子を推してます。
日時: 2021/06/20 19:50
名前: チーズケーキ (ID: pyK84o2R)

私の恋愛対象は男の人。
女の子は、絶対恋愛対象として見れない。

でも、クラスにはわたしの推してるあの子がいるの。
きちんと話したことも無いのに、美しくてしょうがなくて…
気づいたら視線を奪われちゃう。

Re: クラスのあの子を推してます。 ( No.1 )
日時: 2021/06/20 19:39
名前: チーズケーキ (ID: pyK84o2R)

中学2年生の春。
私はたまたまカバンに入ってた、途中で読み飽きてしまった本のページをめくっていた。
この学校は私も含めて人見知りが多い気がする。だから今日みたいなクラス替えの日は、意外とみんな静かに自分の席に座ってるものだ。猫を被っている、のかもしれない。
ページをめくる作業にも飽き飽きして来た頃、20代後半くらいかの幸の薄そうな男の担任が教室に入ってきた。
「みなさん、はじめまして。とりあえず挨拶を、起立…」

Re: クラスのあの子を推してます。 ( No.2 )
日時: 2021/06/20 19:50
名前: チーズケーキ (ID: pyK84o2R)

「遅れました、すみません」
最後列、廊下側の席に座っていた私の後ろを、1人の女の子が通りすぎた。
彼女のその声はどちらかといえば低めで小さく、椅子を動かす音に紛れて私の耳にしか聞こえていなかったと思う。でもその声は美しかった。
遅れました、すみません_
低めで透き通った声が頭の中で反復していた。
『おはようございます』
彼女は私の隣の席に腰かけた。まあ隣の席以外は埋まってたのだから当然だろうけど…その事実に私はどうしようもなく昂った。いま、私の脳の全てを占めているその声の持ち主が私の隣にいる!私と彼女の間にはなんの隔たりもなく、私は今彼女の存在を全身で感じている。
…だが重要な問題があった。それは彼女の見た目をまだ私は知らない、ということ。この数秒の間に彼女の見た目に大きな期待を抱いてしまっている、彼女の姿を確認するという行為に恐怖すら感じている。

「…ねえ」
彼女から声をかけてきた。
私は反射的に彼女の方へ振り向いてしまった。
彼女は美しかった。


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