複雑・ファジー小説
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- 知らないふりして
- 日時: 2022/01/28 23:26
- 名前: 暁@Morte (ID: NtGSvE4l)
ただそこにうずくまっていた
寂しくて辛くて怖くて逃げだしたくてたまらない
だけどそんなことをできるほど自分は強くない
人間は心の中にもう一人の自分を作る
ソイツは素直で自分が隠している本性をさらけ出して
とてもとても自由なんだ
小さいころから親に虐待されて同級生、年上、年下にいじめられハブられ自分の生きる意味なんて存在するのかなんて思っていた
多分誰かのストレス解消の道具でしかないんじゃないのかって思っている
だから自分はうずくまることでなんでも解決しようとしていた
ある日
また自分はうずくまっていた
その日はいつもと違い急に2日たっていた
その日は誰にもいじめられなかった
みんな自分を見るとおびえていた
何かがあったんだと嫌でもわかる
多分自分の心の人間がでたんだと
好き勝手に暴れ欲したんだと自分は思う
またある日うずくまったら今度は5日がたっていた
前回より暴れたのだろうか汚くてすべてが足りなかった自分のものが新しく綺麗なものになっていた
うずくまれば心の中の自分が出てきて自分にとっていい方向になる
なんてすばらしいのだろ
ランドセルが壊れたからうずくまった
机に傷がついたからうずくまった
ほしいゲームがあったからうずくまった
恋人がほしくなったからうずくまった
テストで100点取りたかったからうずくまった
成績が良くなりたかったからうずくまった
劇で主役をやりたかったからうずくまった
何度も何度もほしいものがあればすぐにうずくまって手に入れた
ほぼ毎日を心の自分で過ごした
自分に思い出はなかった
何も面白くない
何も楽しくない
何も感じない
気づけば心の自分が何か月も何年も出続けるようになっていた
心の自分が出られるようになってもう10年が経過した
だんだん心の自分に体を取られて行ってる気がする
でも知らない
気づかない
そうやってすべてに目を背けた
ふと気が付くと自分の前に血だらけの人が倒れている
自分は血に汚れ包丁を握っている
多分やってしまったんだろうな
でもバレないように自分は死体を土の中に埋める
それから自分はうずくまらなくなった
心の自分を出せばまた人を殺す
また殺せば自分が困る
今までどんなことにも他人に押し付けて自分が楽なように生きてきた
それが自分の幸せだから
だから今日も自分は知らないふり
【了】
- Re: 知らないふりして ( No.1 )
- 日時: 2022/02/09 20:29
- 名前: クレア (ID: cJYcwzou)
すごくいい作品だと思います!
奥が深くて、何回も見てすごく私が好きなタイプの小説で、こういう短いけど、ものすごく考えさせられる小説すごく好きです!私は、あまり気持ちを文字にするのが苦手ですが、今頑張ってことばにしようとしています!w次の小説も楽しみにしています。がんばってください!
- ココロ ( No.2 )
- 日時: 2022/03/09 17:28
- 名前: 暁@Morte (ID: IWueDQqG)
笑えてくる
きっと私の心もどこかで悲しんでいるのだと思う
でも、気が付かない、いや気づこうとしない
私の笑顔はいつもニセモノで本物なんて当の昔になくなった
いつからかニセモノの笑顔、感情しか出てこなくなって心はどこかに沈んだ
知らない
わかりたくない
わたしには関係ないもの
ココロなんてなくたって生きていけるし
逆にココロがあった方が生きにくくてたまらない
誰かが言った「心を大切にするといい」は私にとっては
「こころなんて信用しなくていい」
そんなものあったって意味がないから
あったって意味のない人生の副産物
神はなぜ人間に心を与えたのだろう
わたしには理解ができなかった
泣けばなんでも許されて
笑えば人より優位の位置に立てて
感情を使えば自由自在に人を動かすこともできる
でもその感情で他人に迷惑をかけるやつがいる
それが理解できない理由だった
きっと私は変だとたくさんの人が言うだろう
でも私は関係ない
誰にも好かれなくてもインターネットという世界では可愛いくていい子を演じてるから
皆に好かれているんだ
ココロなんて気にしない
ココロなんてなくても構わない
私は今日もココロのない生活をおくりつづける
- 兄貴の為に ( No.3 )
- 日時: 2022/04/24 16:38
- 名前: 暁@Morte (ID: sjVsaouH)
きっと世界を変えるためにはこの方法しかなかったんだ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
何度も俺は世界を変えようと努力をした
きっと自分のためっていう艇で兄貴の為に動いていた
俺の人生で兄貴って存在は大きくて昔からずっとマネして生きてきた
だから兄貴がしないことはしないし、窃盗も賭博も薬も殺人もしなかった
だけど、ある日兄貴はオレの手下に、、、、下僕に殺された
そいつは言った
“このままだとアンタはトップになれない、一生兄貴についてる弱虫なカスだ”
そう、そいつはオレをトップに、、、日本の世界のトップにさせようと兄貴を殺した
オレは思った
なんでこんなかすのちっぽけな欲望の為に兄貴は死ななきゃいけなかったんだろう
なんでこんなかすが兄貴を殺してんだろう
オレはすぐにそいつを嬲り殺した
何度も殴って蹴って暴言を吐いて
それでも俺の気は晴れなかった
そして俺は思いついた
“この世界からいらない人間を殺せばいいんだと”
そうすればきっとオレの大切な人はオレ元からいなくならない
いつしかそう考えるようになって、俺は人を殺し始めた
最初に殺したのはいつもオレにがみがみ行ってくる両親
次にいっつもオレの横に立とうとしない弱虫の幼馴染
いっつもケンカ売ってくるクズとも
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
そうやって俺はいつの間にか何百、何千、何万の人に手をかけ殺した
そして俺はある人に殺された
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俺は兄貴の為に殺したんだよ
兄貴みたいな人が出ないようにたくさんのクソを殺したんだ
いいだろ、こんな未来
素晴らしいだろ
“バッカじゃねーの、こんなことしても俺はうれしくねえよ”
薄れゆく意識の中でそううっすらと聞こえた
その声はどことなく兄貴に似ていて、兄貴とおんなじ優しい言い方をする
兄貴はいつもオレが間違ったことすると子供をあやすみたいに優しく教えてくれる
例えば、包丁を持った時
自転車でがけを登ろうとしたとき
喧嘩してぼこぼこにしていた時
全部全部兄貴がいてくれた
兄貴が止めてくれた
そっか、俺は兄貴が消えたからこんなになっちまったんだ
なあ兄貴、なんであんな奴に殺されたんだよ
兄貴なら絶対に勝てるだろ?
兄貴なら止められただろ?
オレはずっと兄貴にしがみついて生きてきた
それがその代償なのかな?
今から、そっちに行くよ兄貴
あ、でも俺はたくさん人を殺しちまったから兄貴んとこに行けないや
“バカ、またお前が間違えないように一緒に地獄に行ってやるよ暁”
ほんと?じゃあいっぱい頑張るから甘えていい?
“しょうがねえな、俺がいっぱいお前を育てるよ”
オレは意識をこの世から消した
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男の子が言った
「ねえ兄ちゃん、なんでオレを守ってくれんの?」
「それはな、お前が唯一の家族だから」
「え?パパもママも家族じゃねーの?」
「えっとな、パパもママも本当は俺たちと血がつながってないんだ、だから本当の家族はお前だけなんだよ暁」
「てことはオレの家族も兄ちゃんだけってこと?」
「そうだな、なあ暁
何があっても兄ちゃんがオマエんとこ守るから」
「じゃあオレは何があっても兄ちゃんが幸せな世界を作る!」
「じゃあ期待して待ってるよ、ずっとずーっと俺たちは一緒だ」
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