複雑・ファジー小説

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理想
日時: 2022/02/28 03:14
名前: わたくし (ID: wq7vXSlU)

深夜、はねが生える。白くて、ふわふわの天使のはね。いつ頃からか忘れてしまったけど突然生える。前が暗くなったと思ったら、突然。
今日はどこに行こうかな。窓を開けて外に出る。昼間の学校のように、重苦しい辛い空気もなく、家のような冷たい空気も感じない。ただ、やわらかい。あたしを真っ暗な空が包み込んで、隠す。夜に解けていく。この時間が一番好きだ。誰もいない、この田舎の夜に合わない天使のはねで飛ぶ時が。
そういえばもう夏か。世間一般ではこんな時に青春ってするんだろうな。特に仲のいい友達も、恋人もいないあたしの辞書に青春なんて言葉は載ってない。でも、気分を味わいに海に行くか。2時。丑三つ時に青春を感じる学生なんていないだろうな。特別感があっていい。いい気分だ。この家の屋根の向こうは海だ。ひとまず、屋根に乗って海をみて見た。汐風が頬を撫でて通り過ぎていく。海の波の音はは私の心に寄り添って安心させてくれた。このまま、海と一緒になれないかな。夜と友達で、海と一緒で。幸せだな。

Re: 理想 ( No.1 )
日時: 2022/02/28 04:43
名前: わたくし (ID: wq7vXSlU)

思い出したくない。現実なんて。聞きたくても耳に無理やり入ってくるクラスメイトの話とか、山のような提出物とか。先生からの信用出さないと失うんだよなぁ。なんで変なとこで真面目なんだろ。こんなこと、綺麗な海で思い出すんじゃなかった。
そういえば、学校の屋上って行ったことないな。行くこともないだろうし、この機会に行ってみるか。海とお別れをして、また、飛んでいく。もうそろそろ2時半頃か。羽が生える前はこの頃寝てただろうか。この姿になることが出来てからも、睡眠は必要だ。羽は自由にしまえるみたいだし、一日おきにしっかり寝ている。今日も、1時間しかこの癒しの時間を開けてない。自分以外に羽が生えてくる人がいたのなら、その人の話を聞きたいな。この羽をどんな風に有効活用してんだろ。
色んなことが頭にゆっくり流れてくる中で、学校に着いた。屋上に静かに止まる。その時、見つけた。あの子を。
「え……?」
私は思わず声を出してしまった。まずい。気づいてるか。


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