複雑・ファジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- それはまるで、胡蝶。 〜Midnight Sword〜
- 日時: 2022/11/20 21:25
- 名前: イナ (ID: 8GPKKkoN)
※感想・アドバイスなどお待ちしております。
- Re: それはまるで、胡蝶。 〜Midnight Sword〜 ( No.1 )
- 日時: 2022/11/20 21:55
- 名前: イナ (ID: 8GPKKkoN)
〜PROLOGUE〜
この、剣と魔法の世界には、とある制度がある。
―――《冒険者制度》
剣士や魔法師…色々な者たちが集い、戦い、時にはぶつかってゆく…冒険者によって国が左右されることも、あるかもしれない。
そんな中…一人の少女が、扉を開いた。
黒髪に赤いメッシュ。赤い瞳、白い肌。漆黒の服をまとった姿。冒険者の中では見覚えのない彼女。
やがて、その美しい姿から彼女は、《胡蝶》と呼ばれることになる。
- Re: それはまるで、胡蝶。 〜Midnight Sword〜 ( No.2 )
- 日時: 2022/11/21 21:16
- 名前: イナ (ID: 8GPKKkoN)
〜羽ばたく胡蝶、光となる恩師 1〜
【ルゥ Side】
「―――おはよう、ルゥ。いい天気ね。」
「そうですね。お洗濯日和です。」
にこやかな笑顔で返事して、私は洗濯物を干した。
私はルゥ・アルテミア。人間となにかの種族のハーフ。
……ハーフだってことはわかってるんだけど…肝心な、何のハーフであるのかがまだわかっていない。
そもそも、私には親の記憶がない。私を育てたのは親代わりの庶民だし、物心ついたときからいつも養子として育ってきたから。
そんな私にも…とある秘密があった。
「―――おはよう、アリストネ。」
「おはよう、ルゥ。今日も始めましょうか。」
…アリストネという人外種族の女性から、戦う術を教えてもらっているのだ。
アリストネは、自分の種族のみんなに冤罪で裏切り者認定されたらしい。そして、追放されたんだと。そこを、私が助けたのだ。ただ、連れて帰ると怪しいかもしれないから、別のところで暮らしてもらって、そこで教えてもらっている。
今まで、アリストネにはいっぱい助けてもらってたから、生活保障くらいするよね。
「はあっ!」
アリストネと剣を交えながら、今までを振り返る。
アリストネは、もともとその種族の中で変人とされていたらしい。
魔法が得意な種族でありながら、魔法だけではなく剣も極めた者。その実力は剣聖以上とされており、私もその実力を最初に見たときは、本当に舌を巻いた。
そんなアリストネは、知識もあって。
とある一件から、私の恩師となっているのだ。
「もうちょっと水平のほうが貫きやすいわ。」
「OK、はあッ!」
「そう!で、次はなぎ払い!」
「はあっ!」
アリストネとの訓練は毎回楽しい。尽くしてくれてる感じがするのだ。
だからこそ……心配。
私とアリストネは、お互いのことをよく知らない。
だから、アリストネが……突然、消えちゃうんじゃないかな、って…。
Page:1