PR
複雑・ファジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 溶けない雪はない
- 日時: 2023/03/25 06:51
- 名前: 文月 (ID: wsTJH6tA)
孤独を感じる日常
それが当たり前
馴染めない環境
ぎこちない関係
言葉のない空間
全てが疎外感を生む
信用、信頼、愛情
全てに欠けていて
全てに飢えている
無欲ではない
ほんの少しの気が
少しの心の傾きが
こちらに向くこと
些細な願いを胸に秘める
自分の存在に気づいてほしい
誰かを信じられる心が欲しい
孤独にまみれた日々の中
成長と変化を求める少女の物語
全ては自分次第──?
- Re: 溶けない雪はない ( No.1 )
- 日時: 2023/03/25 07:19
- 名前: 文月 (ID: wsTJH6tA)
朦朧とした意識の中、重いまぶたを押し上げて、目の前の見慣れた景色をただ眺める。
ぼんやりとかすんだ視界がとらえたその光景は、変わり映えしないただの自分の日常だった。
真っ白な壁にはカレンダーがひとつ。
家具ひとつない空間は空虚に映る。
フローリングの床は光を反射して眩しい。
その奥、突き当たりまで目を向けると、鍵のかかった重い玄関扉がある。
眩しい光はその玄関扉のすりガラスから差す正午の陽光である。
日差しに目を細め、片手をかざして瞳を隠し、陽光を遮る。
部屋中に光が差し込んだせいか、全体の室温が上がった気がする。
地べたに座り込んだ状態だった私は、フローリングの床に手をつき温度を確かめる。
確かに暑い。
首もとや額、脇や背中などあちこち触って確認する。
幸い汗はかいていないようだけど、空気が暑い。
真っすぐに伸ばした両足の膝あたりまで日差しが到達していることに気づき、慌てて足を引っ込める。
後ろの壁にもたれた背中は、服の内側がじんわりと汗ばんでいた。
そういえばその後ろの壁にも窓がついていた。
見上げると、ちょうど頭上に
Page:1
PR