複雑・ファジー小説
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- 吹部で全国目指します。
- 日時: 2023/06/03 12:34
- 名前: みるく (ID: 2MYnw2hS)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
ーあの頃の私には夢でもなかったことが
今夢見るのはあるですか?ー
4月 部活動体験期間にて
紗彩
「今日吹部見学行かない!?」
真奈
「いいね!行こ!」
咲希
「私今日ピアノが…」
紗彩
「大丈夫!私も今日ダンス!」
真奈
「ダメじゃん!」
紗彩
「行ってみないとわからない!ほら!行こ!」
咲希
「紗彩…恥ずかしい…」
紗彩
「そう?とりあえず早く行かないと!」
吹部の先輩①
「あ、体験!?」
紗彩
「は、はい…」
(あれ、割と恥ずかしいぞ…?)
吹部の先輩②
「嬉しい!入って!こっち!」
吹部の先輩③
「今日は合奏の日だけどみんな見れる?」
咲希
「私は無理かもしれません…」
紗彩
「私は全然大丈夫!」
真奈
「ダンスは!?」
吹部の先輩③
「ははは!とりあえず見れる人は見てって!」
数時間後 合奏の時間
咲希
「みんな音出た?」
紗彩
「なんも出なかった…」
真奈
「私はほとんど出た!」
咲希&紗彩
「真奈すご!」
そして合奏が始まったら心地よい音楽を奏でてる吹奏楽部員。その音楽はきれいだけどどことなく悲しそうな演奏だった。
紗彩
「私そろそろダンスの時間だ…」
咲希
「私もそろそろピアノが…」
紗彩
「あの…私達そろそろ習い事の時間で…」
吹部の先輩④
「あ、オッケー!気をつけて帰ってね!」
紗彩&咲希
「はい!」
- Re: 吹部で全国目指します。 ( No.15 )
- 日時: 2023/08/10 21:59
- 名前: みるく (ID: 2MYnw2hS)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
紗彩
「…莉菜先輩嘘ついてますか?」
莉菜
「ついてないよ!」
紗彩
「嘘でしょ…マジで…?」
玲香先輩が…
死んだ…?
莉菜
「紗彩…」
今の私には”涙”ではなく”無の感情”が攻めてきた。
紗彩
「嘘!嘘だよ!こんなの!もう、目を覚ましてよ、私ー!」
莉菜
「紗彩…?」
紗彩
「莉菜先輩!ところで話ってなんですか?」
莉菜
「…ううん、なんでもないよ」
紗彩
「?はい…」
Side莉菜
紗彩…無理してる!
でもきっと”先輩”の前では泣きたくないんだな…
紗彩
「ぐすっ…」
莉菜
「紗彩!ちょっといい?」
紗彩
「はい?」
ー玲香Homeー
Side紗彩
玲香先輩の部屋には敷布団の上に玲香先輩の遺体がおいてあってその上には布団がかけてあった。
玲香母
「きれいな顔してるよね?まだ13歳なのに早すぎるよね…」
紗彩
「……」
玲香先輩は”事故”で死んだんだから…
紗彩
「玲香先輩は…っ…何も…悪くない…ですよ…っ!
玲香母
「紗彩ちゃん、玲香の顔を触ってあげて。」
紗彩
「はい…」
玲香先輩をいつものように触って見たら…
ただ”眠っている”だけなのに体は冷たかった。
紗彩
「玲香先輩!」
チュッ
莉菜
「!?紗彩やりすぎ…」
紗彩
「玲香先輩、私の”初キス”受け取ってください!」
莉菜
「え…?」
紗彩
「前も言ったじゃないですか!私は…
ー玲香先輩のことが好きです!ー
- Re: 吹部で全国目指します。 ( No.16 )
- 日時: 2023/08/11 08:37
- 名前: みるく (ID: 2MYnw2hS)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
Side紗彩
玲香先輩が事故に遭った日は私はダンスで部活を早退していた。
しかも不幸なことに玲香先輩と仲がいい咲良先輩も部活を休んでいたから帰る人がいなかったらしい。
もしその日、私にダンスさえなければ玲香先輩と一緒に帰って事故に遭いそうになった玲香先輩を助けられてたのに…
紗彩
「玲香先輩…ごめんなさい…!」
神様さえいれば…
”あの時”に戻れたかもしれないのに…
莉菜
「玲香!1年生泣かすのは許さないよ!あとで…西階段に来てね…っ」
もう玲香先輩は”この世”にはいないのに…
紗彩
「またあの明るい声を聞かせてくださいよ!また、私の悩みを聞いてください!」
なんでこんなにも自分が惨めだと言うことを今更気づいたんだろう…
玲香
「紗彩!2人で帰るんでしょ!」
紗彩
「!?玲香先輩!?」
莉菜
「紗彩何言ってるの?玲香はもうこの世にいないんだよ…?」
紗彩
「そうですよね…」
もう私と玲香先輩は”一生”会えない存在になったんだね…
普通に一昨日までは元気だったじゃん…
紗彩
「どうしてなの…?」
- Re: 吹部で全国目指します。 ( No.17 )
- 日時: 2023/08/11 22:42
- 名前: みるく (ID: 2MYnw2hS)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
紗彩
「はぁ〜っ…」
私は”大切な人”を失って…
なんのために生きてるのかな…?
蓮斗
「霧島さん!」
紗彩
「えっ…?あなたは…」
蓮斗
「俺は上島蓮斗!霧島さんと一緒の中1だよ!」
紗彩
「それで何か用?」
蓮斗
「謝罪させて」
紗彩
「なんのこと?」
蓮斗
「この度はうちの父親が玲香さんを車でひいてしまってすみませんでした!」
紗彩
「え…?」
蓮斗
「……いいよ、どうせ許してくれないよね」
紗彩
「待って!それ、どういうこと?」
蓮斗
「実は…」
玲香交通事故に遭う日
モブ①
「今日は久々に仕事も早く終わったし蓮斗を迎えに行くぞー!」
モブ①
「にしても久々に親子のふれあいだな…」
モブ①
「蓮斗が中学生になってから…バスケ部に入ってから全然交流なくなったからな…」
モブ①
「待ってろよ!蓮斗!今日はお父さん気合い入ってるから美味しい唐揚げ作るぞー!」
その頃…
玲香
「ふう…今日も部活疲れた…おまけに帰る人もいないし今日はぼっちかぁー…」
モブ男①
「!?危なーい!!」
玲香
「えっ?」
ドンっ!
モブ①
「人ひいちゃった…ま、いっか!」
ー今に至るー
紗彩
「…わかった」
蓮斗
「…本当にごめんなさi…」
紗彩
「それで、お父さんはどうなったの?」
蓮斗
「もう逮捕されたよ。」
紗彩
「そう…」
蓮斗
「あの…俺なんでもします!どうやったら許してくれますか?」
紗彩
「”なんでも”いいの?」
蓮斗
「!?はい!」
紗彩
「なら私の吹部に入って」
蓮斗
「え?」
紗彩
「玲香先輩の事故で今トロンボーンの1人欠けてるの。だから蓮斗くんが吹部に入って玲香先輩の代わりになって!」
蓮斗
「…わかった!俺、頑張るよ!」
紗彩
「私も…まぁ同じ1年生だけど私は前からやってるからできる限りは教えれるけど…」
蓮斗
「じゃあ少し親に相談してくる!」
紗彩
「うん!」
- Re: 吹部で全国目指します。 ( No.18 )
- 日時: 2023/08/12 15:04
- 名前: みるく (ID: 2MYnw2hS)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
ーということで蓮斗くんが吹部に入ってきてくれました!
紗彩
「蓮斗くん!」
蓮斗
「霧島さん!」
紗彩
「紗彩でいいよ!にしても相変わらずモテモテだね〜」
蓮斗
「え…?」
紗彩
「蓮斗くんがトロンボーンやるんでしょ?」
蓮斗
「うん、これから先生に報告するつもり」
紗彩
「私蓮斗くんのこと待ってる!」
蓮斗
「紗彩…」
紗彩
「それはともかく蓮斗くんは玲香先輩の代わりになるかな〜?」
蓮斗
「な、なるよ!」
紗彩
「まぁ、あなたのお父さんが玲香先輩をひき逃げしたことの罪はしっかり償ってもらうからね?」
蓮斗
「わかってる!でもそのこと他の人には言ってない?」
紗彩
「言ってない言ってない!大丈夫だよ!」
蓮斗
「ならいいんだけど…」
紗彩
「せっかくだから一緒に帰ろー!」
蓮斗
「えっ…\\\」
紗彩
「蓮斗くん顔ゆでタコみたい〜!」
蓮斗
「うるさい!」
Side蓮斗
なんで俺は紗彩に顔が「ゆでタコみたい」って言われてるのか?
莉菜
「……」
- Re: 吹部で全国目指します。 ( No.19 )
- 日時: 2023/08/14 10:31
- 名前: みるく (ID: 2MYnw2hS)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
Side莉菜
私は聞いてしまった…
蓮斗のお父さんが玲香をひき逃げしたってことを…
つまり蓮斗のお父さんが紗彩をあれほど悲しませたの?
紗彩玲香が好きだったんだよ?
告白してたんだよ?
なら…
息子の蓮斗にも責任あるじゃん…
私は見たんだから…
玲香の家に行って遺体を見て…
それを見て紗彩は号泣してて…
それなのになんで容疑者の息子と関わって笑顔を見せているの?
もう少し蓮斗を責めてもいいんだよ?
だって私は紗彩の気持ちがわかるもん
私も”最愛の人”をひき逃げで失ったことがあるからー…