複雑・ファジー小説

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Gazania Fate Aspiration《日本語です》
日時: 2023/07/06 22:34
名前: イナ (ID: 8GPKKkoN)

読む前に

・超亀更新
・ときどき視点迷子
・ときどき口調も迷子
・女主人公、恋愛予定

それでもよろしければどうぞ!


―――運命ってなんだろう。

人間の心理が行き着く必然的未来?
誰かが定めた理想的環境?
個人が願うこじつけの願望?
それとも―――

神が焦がれる希望?


さあ、扉を開け。
旅の始まりだ。

Re: Gazania Fate Aspiration《日本語です》 ( No.1 )
日時: 2023/07/07 19:45
名前: イナ (ID: 8GPKKkoN)

「姫様、おはようございます」
「おはよう、スフィル。」

剣と魔法が飛び交う世界に存在する、天朧てんろう朝廷ちょうていガザニア。
その天朧朝廷ガザニアの皇家唯一の皇女にして最年少、アイリス・ハルゲベル・ガザニアは、この日、自分の専属メイドであるスフィルと微笑みを交わし合って皇城を歩き、皇帝の執務室に向かった。
父でありこの国の皇帝、セムルク・ハルゲベル・ガザニアに呼び出されたからである。
キラキラと輝く承和色の金髪を腰まで垂らし、一房まとめて紺のリボンで留めてある。
その白藍色の瞳でまっすぐ前を見て歩いていく。

「ああ、アイリス。おはよう。アイリスも父上に呼び出されたのかな?」

柔和な微笑みでそう言ってきた、レモン色の金髪に空色の瞳の美男子は、兄である第二皇子、ユースティクト・ハルゲベル・ガザニア。
将来は優秀な宰相になると言われており、その頭脳は皇族屈指だ。

「ごきげんよう、ユースお兄様。ええ、そうです。ユースお兄様ものようですね。」
「じゃあ、一緒に行こうか。」

その皇族屈指の頭脳派皇子、現在皇女にデレデレである。


「あれ。アイリスにユース兄上。父上の執務室行きなのか?」

2人のもとに現れた、淡黄の金髪に碧眼の美男子は、驚いたような顔をした。
第三皇子、ティルクルス・ハルゲベル・ガザニアだ。
ティルクルスの指揮力は天朧朝廷直属の騎士団団長でも舌を巻くほどで、将来軍将としての役割を期待されている。
そしてアイリスにデレデレである。

「ティルお兄様もですか?ということは…」
「ゼリア兄上も、か?」

アイリスとティルクルスのつぶやきとともに、三人が横を向く。
すると案の定、一人の男性が歩いてきていた。

「せーかい。みんな揃って呼び出すなんて、父上は何のつもりなんだろうな」

梔子色の金髪に紺碧の瞳の1番背が高い美男子。
皇太子にして長男のゼリアクス・ハルゲベル・ガザニアである。
文武両道、才色兼備、現実的な思考で国を引っ張ることができる、臣民に認められた皇太子だ。
そしてこちらもアイリスにデレデレだが、3人がそうであるのはデレられている本人が気付いていないのでノーカンらしい。

「じゃあ、全員で行くか。」
「はい。」

そして、アイリスは眉目秀麗、完全無欠。
数々の決裁政務をこなしつつ商会の運営をして景気も保っているなど、天朧朝廷を裏で支えており、12歳で隣国との戦争を防ぎつつ友好を築いたために臣民にも絶大な人気を誇る天才皇女だ。
皇太子、未来の宰相、未来の軍将、天才皇女…
国を担う4人の皇族がニコニコしながら皇城を歩く姿はなんとも美しい。
彼らの後ろに控える彼らの従者が涙ぐんでいた。

ゼリアクスが執務室の扉をノックすると、「入れ」というバスボイスが響いた。

「失礼します」

執務室には、彼らが父、皇帝と…
月色の髪に氷色の瞳の美しい彼らが母、シャーロット・ディルフィオ・ガザニアがいた。

「お前たちを呼んだのは、他でもない―――」

皇帝が口を開く。

「誰か一人に、《フェイト》に何食わぬ顔で入ってほしいのだ」

これが、最初だった。


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