複雑・ファジー小説

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吹奏楽のレオ
日時: 2023/09/11 17:30
名前: れいはな (ID: tvMScVC8)

吹奏楽コンクール
それは、吹奏楽部員にとって自分たちの実力、練習の成果を見せる日。
レオは三年生。このコンクールで引退だ。彼女の担当楽器はアルトサックス。
今年のコンクール曲は「リップ・ヴァン・ウィンクル」を選択した。この曲にはアルトサックスソロがある。
そのほかにも、フルートソロ・ホルンソロがある。このソロを担当するのも三年だ。
チューニング、リハーサルを終えいよいよレオたちの学校、神代中学校の番になった
曲はいい感じにすすんだ。そしてレオのソロになった。今までで一番いいソロだった。だがそこで悲劇が起こる。
レオのソロで最後の音になったとき、その音で〝リードミスをしてしまったのだ″
リードミスは減点対象にはならないミスだ。だがこのコンクールはレオにとって、三年生にとっては
〝最後の大会だ"
演奏が終わってからレオの同級生の部員たちがレオに駆け寄った。
「大丈夫だよ!」「今までで一番いいソロだったよ!」「頑張ったね!」「よくやったよ」
と声をかけてくれた。
そして時間は進み、結果発表の時間が来た。
「神代中学校 〝銀賞"」
と言われた。レオの目から涙が流れた。
終わってしまったのだと、私たちの演奏は金には届かなかったのだと。
するとレオの隣の席に座っていたフルート三年の真矢がこう言って泣いていた
〝金賞取りたかった"
その言葉を聞いてレオの目からは今までに流したこともない量が溢れた。
もし私のソロがうまくいっていたら金賞だったかもしれないのにとレオは思いながら涙を流し続けた
その涙は結果発表が終わってからも流れ続けた。
彼女の同級生は「あれだけ頑張ってくれて私たちは感謝しているよ!」「僕たちもカバーできなくてごめん!」といった
実は彼女、リードミスをしてしまってすぐアンブシュアを変えて音を正そうとしてくれたのだ。
だがその行動をしてもリードミスは続いてしまったのだ。彼女の同級生は演奏しながらそのことに気づいてくれていたのだ。そのことを知ったレオは余計に涙が止まらなくなった。
彼らがカバーしようとしていたのをレオは知っていたから余計にだ。
そして彼女たちの、コンクールは幕を閉じた。


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