複雑・ファジー小説
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- 因果応報〜後悔の足跡〜
- 日時: 2023/09/23 02:02
- 名前: T.Y (ID: dUayo3W.)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13808
〈キャラ紹介〉
・私(田中) 中3、吹奏楽部員、性格が悪いと自覚した、ネガティブ思考をすることもあれば、自身の頭の良さ、才能に自信溢れたナルシスト的思考もするカオスな人
・ゆみ 私と今年初めて同じクラスになった、私の現在の彼女。
・辻本さん 中3、吹奏楽部部長、優等生。みんなからさん付けで呼ばれている。
密かに私に恋心を寄せるも、私にはとある一件が起きるまで気づかれていなかった。
・かいせい 私とゆみと仲が良い。陽キャだと思う。吹奏楽部員。
・めい 私の一個下の後輩。吹奏楽部員。私を盛大に振った、2人目の彼女
・廊下組 吹奏楽部室が狭く、全員でその部屋で練習していると色々ご時世的に危険なので、廊下で練習している(させられている)人たち。私とめいもこの部類に入る。仲が良い。
・ひな 中3、アイドルをやっている。過去に恋愛のトラウマを抱えていて、それが原因で私を振った、私の1人目の彼女。
追記があればプロフィールの方に書き足していきます。
- 因果応報〜後悔の足跡〜 ( No.1 )
- 日時: 2023/09/23 02:02
- 名前: T.Y (ID: dUayo3W.)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
私は恋をしていた。受験期なのにも関わらず、危機感が足りないのではないだろうかとは思ってはいたが、その理性が私の本能を抑えられるほど強くはなかった。
塾から帰ってきて、癒しを求めて、当時私が片思いをしていた、ゆみにLINEを送った。
私「ゆみってさ、好きな人いるの〜?恋バナしよーぜ」
ゆみ「いきなりなんだよwいるよ〜」
私は希望が出てきたかのような、もしくは断たれたかのような、なんとも言えない心境に陥った。だが,そんな葛藤に暮れる暇もなく、
ゆき「田中は〜?」私はこの展開は想定していなかった。私はクラス内では、恋愛感情を抱くことのない、性格の悪い奴という認識をされていると思っていたからだ。本来だったら「いない」と答えるべきだし、私が冷静であったのなら、絶対そう答えていた、しかし、心の整理ができていない状態に追い討ちをするように、想定外の展開が続き、私は冷静とは程遠い状態になっていた。
私「いー、まー、す」焦らすようにゆっくりと返した。いや、身体が勝手にそうさせた。含ませるような言い方をしたので、好きバレしてないか若干不安だったが、杞憂であったことが後にわかった。ゆっくりと返信したことによって、私の心は落ち着きを取り戻しつつあった。そして、「会話の主導権を早く握らないと質問攻めされて終わる!」と、即座に判断した私は、
私「好きな人だれ〜?」と聞いた。ここで私のことが好きだと言ってくれることを期待はしたが、予想はしていなかった。もちろん、私の質問に答えてくれるわけがなかった。そこから私は、クラスメートの名前を適当に挙げていった。一応担任の先生の名前も挙げておいたが、それら全てはずれていた。調子に乗ってしまった愚かな陰キャこと私は、
私「ワンチャン俺か(((」と、送った。刹那、私は後悔した。まず私のことが好きであったとしてもここで言ってくれるわけがない。私のことが別に好きでもなかったなら、少し引かれる、最悪のパターンは好きバレしてフラれるという、どう転んでもプラスにならない質問をしてしまったからだ。「終 わ っ た」そう確信していた。だが、彼女の明るい性格によって、私の精神は延命処置を施された。
ゆみ「wwwwwwwww腹筋死ぬwwwwwww」うーんいい感じにはぐらかされたなぁ〜と思いつつも、その返事をもらう恐怖に打ち勝つ勇気など持ち合わせているはずもなく、この後他愛もない会話を展開して、安心からか、緊張から解放されたからなのかは分からないが、死んだように眠った。
- 因果応報〜後悔の足跡〜 ( No.2 )
- 日時: 2023/09/24 01:44
- 名前: T.Y (ID: dUayo3W.)
翌朝、私は志望校の過去問演習をしていた。「やっべ、むっず。英語の長文長すぎんだろク◯が。」声に出して言ってやりたいところだったが、親も同じ部屋にいたため、怒られたらめんどくさいと思い、心の中に留めておくことにした。「まだ7月とはいえここまで志望校の合格点と離れてると自信無くすなぁ〜」そう凹んでいた私を見かねたかのように、かの天使がLINEしてきた。
ゆみ「田中ってさ〜、好きな人いるって言ってたじゃん?その人に告白する気はないの〜?」私(告白、、ねぇ、、)LINEが来たからと言って、先ほどまでの気分が完全にいい方向に向かったわけではないので、私の自己肯定感は下がったままだった。
私「告ってもフラれる未来しか見えないのでしない!」と、LINEを返したが、私は知っている。相手のことを考えるあまり、自分を押し殺して気持ちを伝えなかったら、それは後悔になってしまうということを。知っていた。経験だってしていた。分かっていたはずなのに、、、 私は自分の思いを正直に伝えることのできない私に嫌気がさした。
ゆみ「そんなことないよ!田中にだってモテる要素はあるよ!多分w」私(“モテる”じゃだめなんだよ、、俺は別にゆみ以外から好かれても、、)感情がズブズブと深い深い沼の中に沈んでいくような感覚だった。もっと私の普段の感情表現が堪能だったなら、もし、もう少し自分に自信が持てたなら、、
深く深く沈んでいった私の感情は、もう自分自身では救えない、制御出来ないところまで堕ちてしまっていた。そう、制御出来ない状態になってしまったのだ。そのことにより、私は思わぬ言葉が手から、指先から溢れ、スマホに投下される。私「そんなわけねぇじゃんw例えばさ、俺がゆみに告ったとして、OKするのかい?」やってしまった。私としたことが(?)だが、正気ではなかったとはいえ、これを聞くことが出来たのはでかい。さぁ、どう来る、、ゆみ「んーっと、えーっと、変なふうに思われそうだから、言わない!」迷い方可愛いなぁ((おっと危ない危ない取り乱すとこだった。まぁ流石にここで返事はもらえないよな〜、、しかし明確な否定はされなかったからまだ希望はある!問い詰めるピース、告白の展開まで持ってきやすくなるピースは揃ってきた。私(さぁ、この手札をどう使おうか)希望が少しこもった、邪悪な笑みを、私は心の中でそっと浮かべた。
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