複雑・ファジー小説
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- タイムスリップしたら、推しアイドルのセンター(!?)だった!
- 日時: 2025/06/18 17:05
- 名前: 聖 華月 (ID: gobBUkxM)
アイドルが好きだった。
いじめにあっても。どんな嫌なことがあったって、アイドルがいたら笑っていられた。
「ちょっと白ー!!!」
無理やりカーテンを開けられ、日差しが眩しい。
「あんた、またこんなにちらかして....」
その中には、沢山の推しグッズが山のように広がっていた。
「また夜中まで、ライブ映像みてたんでしょ!!」
「んー....」
「とにかく!!はやく片付けて、降りてきなさい」
バンッ
扉が強く締められたと同時に、ため息を付いた。
(なんで、お母さんには、アイドルの良さがわかんないかなー....)
あ。申し遅れました。私は、中野白。超がつく、アイドルオタク。
特に好きなのは.....
白は、つけっぱなしのテレビに流れる映像を見る
すると、「みいぴゆ」という、テロップが出る
みいぴゆ。10代前半に人気の、女の子二人が組む、ユニット。
メンバー1。ユウナ。
ダンスが、めっちゃきれてて、かっこいいし、超絶美人!格闘も強い、黒髪美少女!!
二人目は、いろは。色素の薄い、2つ結びで、透き通った歌声。
「は〜二人ともまじ、目の保養.....」
二人はね。いつも心の支えで。いつだって、二人だけ追いかけてきた。
それでね....
「とうとう!あたっちゃったんですよ!!ライブチケット」
この三年間。ずっと映像で我慢してたけど、とうとう生で会える。それに、あとから、握手会もあるんだ!!
想像しただけでも.....
「ドキドキが止まりませんわ〜!!」
「白ー!!!!」
自分の世界に浸っていたとき、お母さんの怒声が響いた
(ちぇっ。お母さんも、見たら絶対ハマるのになー....こうなったら、ライブ力ずくでも連れて行っちゃおうかな)
スマホをいじりながら、ゆっくり階段を降りていたとき
「あ!!」
みいぴゆのヨーチューブチャンネルに通知が付いてる!!
(えー!なんだろ。生配信とか!?)
そういい、軽い気持ちで通知を開いた
「....は?」
思考が停止する。
「うそ....い、い、いやあああああ!!!!」
スマホが落ち、画面が割れる。
その画面には....
『7時50分。みいぴゆ、ユウナ、テレビ取材後、忍び込んだ、謎の男に、腹部を刺され、死亡しました。そして、その2時間後。ユウナの死をくいてか、自宅で、首を吊り、いろはが死亡しました。犯人はー...逃走中です』
それから。何ヶ月がっただろう
「白。今日こそ学校に行きなさい!!」
ドアから、お母さんの声が聞こえる。ただ、私は、聞こえないふりをした。
しばらくすると、お母さんは諦め、「ご飯置いとくから」と、去っていった。
.......私は、あの事件の日から。不登校になった。
そんなことでっていうかもしれない。でも、私にとって、二人は、生きがいだったのだ。
(.....ああ。二人の声が聞きたいな。)
あの事件から。二人のヨーチューブアカウントは消され、テレビも出なくなった。
もう、諦め、またいつものように、寝ようとしたとき、あるものが目に入る。
(DVD!)
そうだ!これがある。
私は、息もまともにせず、DVDを入れた。
再生される。
2人が、この画面には生きてる。
「うっ....」
あと少しで、会えるはずだった。触れれるはずだった。
「みいぴゆっ」
白は、思わず、テレビに映る2人に手を伸ばす。
そうしたら、2人に会える気がして-
「あはは。何やってんだろ」
手を引っ込めようとしたとき。体の身動きが聞かず、テレビに引き寄せられる
「はっは!?」
叫びを上げようとする時間もなく.....白は、その場から消えた。
その時。
聞こえた気がした。
『私達を助けて』