複雑・ファジー小説
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- 皆の敵だった、僕 ①
- 日時: 2025/12/10 09:27
- 名前: さき@夢 (ID: TdwH/e73)
※注意!
・キャラ設定を少し変えています。
・誤字/脱字があるかも。
・キャラ口調がおかしいです。
・オリキャラが(けっこう、たくさん)出てきます。
➡それでもOK!という方はどうそ!⸜(●˙꒳˙●)⸝
——————————————————————————————————————————————————————————————————————————————————————————「皆の敵だった、僕 ①」
ここは、忍者のたまごが忍術を学び、育つ学園——忍術学園だ。
学園の裏山では、四五年生合同の実技授業が行われていた。
皆が周囲を警戒し、実戦さながらの緊張感が漂う中、僕は一人、落とし穴を掘っていた。
(こんなもんでいいかな...)
穴から出て、穴の形を多方向から確認する。うん。今回のは上手に出来た方だと思う。
(他にいい土質の場所はないかな...)
そう思いながらキョロキョロと辺りを見回すと、視界の端に見慣れない暗赤色の忍び装束姿の忍者が入り込んだ。
(あの忍者...なんでここに...?)
普段、ここらでは見かけないその忍者に違和感を覚える。しかも、明らかに偵察じゃなくて、僕に用事があるようだった。
「面倒くさいなぁ...」(小声)
小さく溜息をついて、その忍者に近づく。――よく見ると、その忍者の右頬にバツ型の傷跡が見えた。
(もしかして...)
「藤内さん...!?」
「正解!よくわかったね~」
藤内さんがニコ、と笑って手を広げる。藤内さんは僕の父上の城、〝ツキヨタケ城〟の忍者で、いつもは温厚な性格だけど、怒ると怖い人だ。
「どうしてここに?」
「実は、御屋形様から文を預かっていてね~...」
父上が...? 滅多に文をよこさないのに、一体どういう風の吹き回しだろう。
文を受け取って、封を開けると、角ばった文字で簡素に書かれていた。
「カエンタケ城と戦...?」
読み進めていくと、嗚呼。そういうことか、と分かってきた。
要するに、犬猿の仲だったカエンタケ城との関係が最近、さらに悪化して戦に至った。そして、その戦に僕も参加しろ、ということか...
「それで、続きが——」
「わかっています。僕に忍術学園を辞めろ、ということでしょう?」
藤内さんは、驚いたような顔をして言った。
「そう...だよ」
三年生の頃には、もう既にわかっていたことだ。忍術学園の友好関係と、父上の城の敵対関係。敵方に息子を送り込む真意など、わかりきっている。
(僕は、きっと忍術学園の内通者としてのためだけに入学させられたんだ)
嗚呼。父上は本当に息子でもなんでも、使えるものは使うんだな、と感じてしまう。
「わかりました。...忍術学園は、いつ辞めればいいんですか?」
「...明日の朝に発ってくれればいいよ。その後は迎えが来るから」
そう言って藤内さんは辛そうに笑った。――本当に、この人は優し過ぎるなぁ。
(本当は...辞めたくない。けど...)
父上の命令は絶対だ。逆らったら、下手したら斬首にもなりうる。そのぐらい、父上は厳しくて、恐ろしい人。
(もう、会えないのかぁ...)
次に脳裏に浮かんだのは、滝たち、先輩方。それに後輩たちの顔だった。
僕は愛具の踏み鋤、<踏子ちゃん>を握りしめる手に力を込めた。
