複雑・ファジー小説

Re: お暇な時にご覧ください ( No.2 )
日時: 2017/02/20 23:28
名前: めいりる (ID: XL6hbgia)



第1のおはなし

【廊下掃除のあの子】

☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆

アタシは単刀直入に言うといじめっ子。
気に入らないやつは徹底的に無視して、酷い時は暴力にも訴えたりする。

悪いこととは思ってないよ?
だって、あの人達のこと嫌いなんだもん。あの人達醜いんだもん。

笑って当然でしょ?

アタシ、【供】達いっぱい居るし。何も怖いことなんてないわ。

そんなアタシの最近の玩具は、いつも廊下掃除をしているあの子。

不気味な子。空き時間はずっと廊下掃除をしているし、服は何年前の?って聞きたくなるようなお下がりみたいに汚いし、雑巾は雑菌だらけみたいに汚ったない。

オマケに成人女性みたいに豊満な体型をしてる。アタシは派手な普通の女子高生だから、体格差が嫌になる。

だから、廊下を渡る時に雑巾ごとあの子の手を踏みつけた。

「廊下掃除、お似合いね」

笑って言ったら、あの子は驚いたように見上げてアタシに微笑みかけた。

(気持ち悪いっての)

気味が悪くなって、その場から離れた。
アタシの取り巻きは、あの子の傍に行って、次々とあの子を突き飛ばしていた。

(ざまぁみろ)

私は心の中であの子に微笑んだ。

☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆

「ねぇ、廊下掃除のあの子、いじめない?

アタシ、あの子見てると気分悪いんだよね〜」

「流石に酷いよ………」

アタシは仲間にそう伝えた。

(あの子をかばった罰よ)

さっきアタシのことを酷いって言ったアイツも、一緒にいじめよう。

これから起こる、【新しい遊び】に、アタシは笑顔になった。

☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆

あの子を何回も踏みつけて、アザがあちこちに出来るように殴ったりした。
あの子はその度に微笑んで、毎日学校に来た。

あの子に関する根も葉もない噂を流した。
あの子は抵抗しながらも男子トイレに入らされた。

中で何があったのかは知らない。

中で何かあったとしても、それはアタシのせいじゃない。

あの子のせいだから

☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆

翌日、ある男子が【しんでいる】のが発見されたそうだ。

アタシは、好都合だと思って、男子生徒を【ころした】のはあの子だって訴えた。

「女子トイレに入ってたら、誰かと男子が揉み合ってるのが聞こえて………。

気になってこっそり見たら、〇〇君が倒れてて、あの子がそばにいて。。。

怖くて逃げ出しました」

あの子は退学させられた。

☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆

あれから数日経った。

はぁ〜〜〜。廊下に邪魔なのがいなくてスッキリ!!

今日だけ、今日だけはあの子の代わりに廊下を掃除してやらんでも無かろう!!

掃除時間にアタシはあの子が拭いていた廊下を丹念に掃除し始めた。

(あの子よりも綺麗にやって、あの子を見下そう)

アタシはいつの間にか必死に廊下を掃除していた。

学校の空き時間を使ってずっと。

(おかしいな………どうして手が止まらないんだろ………)

気がついたら、大人になってもやっていた。

☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆

体つきは大人で、古い制服を着ていて。
雑巾は汚れきってるし、空き時間はずっと廊下を掃除している。

彼女を不気味がって、ほとんどの生徒は近づかない。
彼女は、誰かに話しかけられ、自分が居なくなるのを待っている。

「アンタ邪魔なのよ。気味悪い。」

「きもーいwww」

彼女はその言葉に微笑んだ。

(あ り が と う 。次 の 廊 下 掃 除 当 番 は)










(あ な た だ ね)

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第1のおはなし

おしまい