複雑・ファジー小説

Re: すばる【完結】 ( No.18 )
日時: 2020/10/17 15:53
名前: 厳島やよい (ID: l/xDenkt)

※本編の内容が含まれるため、未読の場合は閲覧非推奨
 記録がわりに書いたようなものですが、興味のある方は、ぜひ。

■ あとがき(2) ■


内容
□ 親記事>>0の注釈について □
□ 物語自体について □
□ 登場人物について、好きな要素など □
□ 登場人物について、裏設定など □
□ その他、おわりに □



□ 親記事>>0の注釈について □

 冬までには書き終わるかなと考えていたものが、一ヶ月もかからずに完結してしまいました。……とはいえ、じつは以前二回書き直しているのです。
 この作品は今年の春頃原型が生まれたもので、ちょっぴりファンタジーなお話になる予定でした。『土曜だけのバカンス』が当時の題名案です(由来は宇多田さんの曲)。そのイメージソングが『Time Forgotten』だったので、執筆中はよく聴きながら作業していました。
 登場人物の名前や話の大筋は大体がそのまま。ただしいまよりもっと短い短編か、SSにする予定で、チカも六年前の事故で本当に死んでいる設定でした。スバルとアオイがある日からふしぎな海辺の夢を見るようになり、その中で死んだ兄と出会い一悶着を起こす……というあらすじです。スバルの父も虐待の加害者側設定、ミドリも殺されず生きていました。
 が、執筆も序盤で一度目の断念。ここでまず、ファンタジー要素を諦めて、チカを生き返らせます。
 二度目の断念は、それから約二ヶ月ほどたった頃の話。
 ……これまでの完結作品では、あらかじめ、ある程度細かく物語の流れを決めてから執筆に取りかかってきました。しかし『土曜だけのバカンス』でも書き直し一回目の『スバル(旧)』でもその作業をすっ飛ばし「書きながら考える」スタイルで挑戦しようとしたのです。
 案の定、失敗。いまの自分には難しい方法でした。ここで、ミドリが殺され、アオイはさらわれます。
 ようやく書き上げた三度目の正直が、この『すばる(改)』というわけなのでした。執筆開始日はきちんと記録していたわけではないため、実際より数日~一週間程度遅くなっている可能性が高いです。

 EDには似合うかなと考え、『Time Forgotten』はイメージEDとなりました。イメージソングとともに作業の助けになった、大好きな一曲です。


□ 物語自体について □

 テーマは『過去を背負って生きること』。ここでいう「過去」が主に何を指すか。
 スバルは、兄と母にいじめられていたこと・家族では唯一の味方でいてくれた父を亡くしたこと・そして、兄が受けていた性的虐待を黙っていたこと。
 アオイは、父の死の前後に寂しい思いをしたこと・世界から取り残された経験・大好きな母を殺されたこと・誘拐された三日間・チカを手にかけようとしたこと。
 ミドリは、子供の頃にいじめられていた経験・愛する夫を亡くしたこと。
 チカは、母から受けていた精神的、性的な虐待。
 無理に乗り越えていくのではなく、あくまでも背負って生きていくものとして。これらを、幸福や不幸と絡めました。

 全体的な構成としては、二周目が初読よりちょっぴり楽しくなることを目標に組み立ててあります。すこし考察ができるようにしてみたり、皮肉っぽいフラグを立ててみたり。(登場人物について、裏設定など と合わせて読んでみても面白いかもしれません)
 細部には、仲の悪い兄弟や、微妙な年の差の関係、それに対しての大きめな年の差、登場人物のことをもっと知りたくなるような日常描写、食べ物の登場場面など、好きな要素を意識して盛り込んであります。だれかに刺さるとうれしい。

 今回は時間軸が、幼少期、高校時、現在とに大きく分かれていて、登場人物の過去編が二段階あるという若干面倒なつくりでした。なるべく冗長にならないよう、不要な箇所は思いきって捨ててみたり、簡略化してみたのですが、それでもまだまだだなあと思います。書いていて疲れたところもありました。


□ 登場人物について、好きな要素など □

・仲の悪い兄弟
  小説の中できょうだい(ふたりの場合)を書くとき、大抵好きなパターンに乗っ取って書くことが多いです。
  兄弟、姉弟は、本気でも照れ隠しでも仲が悪いのが好き。兄妹、姉妹は、友達みたいなノリでも溺愛系でも仲がいいのが好き。
  でも基本はなんでもいいし、双子になるとこのパターンじゃないこともあります。

・微妙な年の差の関係
  大人になれば誤差でしかないけれど、子供のときの一~五歳差ってとても大きい。
  「自分のほうがおにいさん/おねえさんだから」って頑張ったり多少背伸びしちゃうところ、そんな歳上さんを頼りにしている歳下さん、両方かわいいです。(男女の組み合わせはどれでもいい)

・微妙な年の差、に対しての大きな年の差の関係
  片方の幼さ、もしくは大人らしさを際立たせやすかったり、そのギャップを書きやすかったりで好き。十年後、二十年後、旅館の窓際のあのスペースとかで語り合ってほしい。
  こちらも男女の組み合わせはどれでもいい。

・登場人物のことをもっと知りたくなるような日常描写
  この作品でいうところなら、スバルと岸くんの会話シーンだとか、ミドリとなーちゃんの会話シーンだとか。
  理想を言うならキャラクターのモーニング(ナイト)ルーティーンなんかを組み込んでみたいものの、物語の流れを邪魔せずに取り入れるとなると、この話ではラスト近くのスバルの朝食シーン程度が限界です。

・食べ物の登場シーン
  本気で読者の食欲をそそるような、いわゆる飯テロ的描写にまでする気はさらさらありませんが。
  どんな食べ物なんだろう、見てみたいな、同じものを食べてみたいな、と思わせられるような登場シーンが目標です。


□ 登場人物について、裏設定など □

雨宮あめみや 昴琉すばる
  二十二歳。
  仮案時の名前は、天宮昴。アオイの名前を漢字二文字にしようかと迷っていたのの、どうもしっくり来なくてスバルのほうに。
  本編ではチカと比べられる描写が多いが、幼い頃から地頭がよく、粘り強さも負けない。その代わりに体力がない。甘いものが好き。

相馬そうま あおい
  二十歳。原案では絵描きさんでした。
  ストレスが主に言葉(発声)に現れる体質。冷たすぎるものや辛いものが苦手で、シンプルめな料理が好き。
  チカを刺したとき、スバルを助ける目的だったのか、復讐の意味だったのか、はたまたその両方かはご想像にお任せします。

相馬そうま みどり
  とくに年齢は決めていない。
  常識人枠、そして聖人枠。健康に気をつかって普段は控えているが、辛いものやジャンクフードが好き。お休み中に資格を取り、医療事務に転職。

雨宮あめみや 千嘉ちか
  二十六歳。元ウェブデザイナー。
  自分の名前が嫌い。女の子でも男の子でもいいように、生まれてくる前母親が考えたという設定。コーヒーが大好き。

●雨宮家、父
  建築家。学生時代から趣味で写真をやっていて、ときどき副業として知人からのみ依頼を受けている。インテリアのこだわりは強い。

◯雨宮家、母
  チカが生まれるまではわりとふつうの人だったが、恋人や夫に依存したり、自殺をほのめかすような発言をすることがしばしばあった。

◯なーちゃん(ナナミ)
  ミドリと同い歳の、父方のいとこ。二男一女の母。子供のころからミドリとは仲良し。玉子豆腐が好き。

◯ミドリの母、アオイの祖母
  男の子の孫がほしかった。家では夫の趣味で柴犬を飼っているが、本当は猫派。何だかんだで飼い犬のことも好き。

きしくん
  年齢的にはスバルと同級生。彼の作るカルボナーラが大好き。味付けのしかたなんかが違うらしい。

●店長
  人が良すぎてときどき損をする。子どもはアオイと同い年の双子の姉弟。

如月きさらぎ 琢哉たくや
  文字化けさせた名前の人。アホの子枠。実家が資産家。父親とはもめている。

北野きたのさん
  以前通っていた公立高校で教師に嫌がらせをされたことがきっかけで、一年生の秋に転校してきた。

◯「たまによくいる」女の子
  小学生の頃から不登校で、原因は自分でもわからないらしい。生まれつき明るい茶髪。


□ その他、おわりに □

 タイトルがひらがなであることに深い意味はありません。
 作品一覧のページを見たとき、カタカナ・漢字率が高いな、文字数も多めだな、と感じたのでひらがなのみの短いタイトルにしてみました。

 執筆自体、過去作ほど熱を入れていたわけではないのですが、2.『ミドリ』は「好きで女に生まれたわけじゃない!」「ミニアオイちゃんかわいい!」という感情を燃料がわりにして書いていました。
 男女差別はやめようとか、暴力はいけません、命を大切にしようとか、そんなことをだれかに伝えるつもりで書いているわけじゃありません。笑 しいて言うなら、いろんな人がいるんだなと思ってほしい。

 基本ストレス発散のために小説を書くことが多いので、楽しいけど、一本仕上げるだけでわりと疲れてしまいます。しばらくはカキコ内の作品を読んだりしながら、のんびり新作を書いていきたいです。

 ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。



(追記:2020.10.17 本編をざっと校正しました)