二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 【パンダが】ボカロ系で小説書いてみる。……かな【ヒーロー】 ( No.27 )
日時: 2011/06/14 20:32
名前: ゆn ◆/ouM5WC8CY (ID: XLtAKk9M)

メグは溜め息をついて、首を傾げる。

「んで?誰を殺せばいいの?」
目の前の売人に少し睨みを聞かせて尋ねる。
「コイツ。ヨロシクな」
売人はそれに気付いているのか気付いていないのか判らなかったが、
明らかに気にはしていない様子で、メグに一枚の紙切れを渡した。

売人は紙切れを渡すと何処かへといなくなってしまった。
その紙には、ある女性の写真と、その女性の詳細が書いてあった。
メグはその紙を右手に、丁度近くにあった金属バッドを持って歩いて行った。

目的地は夜の街。
ネオンが輝く眩しい街だ。

メグは人殺しなんて自分がするものではないと思っていた。
多分、この世界で生きている私以外の人間全てがそう思っているだろう……。
でもそれは、きっと違うのだ。
ブラウン管の向こうで視た映像も“現実”なのだ。
殺すとか殺される。生きる死ぬ、それとはいつも背中合わせの関係なんだ。

夜の街はネオンで眩しくて、人の声は耳障りなほど煩い。
メグは金属バットを黒くて細長いバックに入れ、フラフラと歩いているが、自分のことしか考えていない人々は気にせずに歩いて行く。
売人から貰った紙に書いてあった、とあるホテルに行くと、
その女は丁度仕事を終えて店を出るところだったらしい。

彼女の職業は売女だ。

今も昔も無くなる事は皆無と言っても良いこの職業。
まぁ、世の中で一番簡単に、それも高く売れるのは体だし、意外と売女をしている人は多い。
この女は、麻薬を買ってその買った倍の値段で他の人に売っているらしい。
それも、自分の体とともに。
メグは女だから、彼女に簡単に声をかけれない。
どうやって彼女に声をかけようかと考えている時、その女の持っている高級そうなハンドバッグが目に入った。

(決めた……)

心の中で呟き、にやりと笑う。彼女の元へ、徐々に歩くスピードを速くして近づく。
そして、通りすがりに彼女のハンドバッグを掴み、ひったくる。

「あ! 待ちなさいっ!」

りの人たちは彼女の声すらも無視する。
自分の事のほうが忙しい。相手にしてる暇はない。といったように。
まぁ、彼女も他の人に声をかけようとするわけもないのだが……。
予想通り、女は1人でメグを追いかけてくる。
相手を翻弄するように走り続けて、薄暗い路地に誘い込む。
近くにあったゴミの山にそのハンドバッグを投げ入れて、金属バッドを取り出して彼女を待ちかまえる。
彼女は赤いヒールに黒い露出度の高いワンピースという恰好だっ。
その点から考えるとメグに追い付くには少々時間がかかりそうだ。
一応、彼女が自分のことを見失わない程度にスピードを落としたつもりだが……見失っていないだろうか?

女は数分後に息を切らしながらやってきた。