二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 【パンダが】ボカロ系で小説書いてみる。……かな【ヒーロー】 ( No.29 )
日時: 2011/06/22 22:20
名前: ゆn ◆USIWdhRmqk (ID: Qz56zXDk)

「あぅ……っぐ……アンタいった……なんな……の」

ん〜っとメグは少し考えて、金属バッドを再びきつく握りしめ、振り上げる。
そろそろ、飽きてきた。女は短い悲鳴を上げる。
先程の質問に、メグはにっこりと笑って答える。

「私は……なんなのでしょう?」

思いっきり金属バッドを女の頭に叩きつける。
肉の潰れる音と、骨が砕ける音、血の匂いがなぜかとても心地いい。
快楽殺人者の気持ちがわかった気がする。
何度も何度も振り下ろし、彼女のピンクで長い髪は、美しい深紅の色へと染まってしまった。
「あぁ……死んじゃった」
さっきまで痙攣していた彼女はもう動かない。
ねっとりとした血が金属バットにべっとりと付いている。
その血を服で拭うが、服にも血が付いているため逆効果。バットに血が余計ついてしまう。
顔についた血を早く洗い流したい。今度から拭く用の布を持ってこないと……。
「お?殺ってくれたか」
考え事をしてると、路地の闇の中からあの売人がやってきた。
「オピウム頂戴」
言うが早いが、血で染まった手を伸ばすと、彼は溜め息をついて白いタオルを渡してきた。
メグが不思議そうにタオルを見つめていると、再び彼は溜め息をついて、タオルを奪い、強引にメグの顔を拭き始める。
「そんな顔で表歩いてみろ。すぐに警察行きだぞ」
世の中には厄介な犬が沢山いたことを忘れていた。それより……。
「オピウムを早く!」
今は犬の事なんかよりもオピウムの方が大事なのだ。
男のタオルをどけて言う。彼は面倒くさそうにポケットをあさり、白い錠剤を取り出して、メグの口の中に放り込んだ。
「明日も同じ所で待ってるからな」
薬物特有の快感の中で聞いた声。
彼はゴミ箱から女のバッグを取って、闇の中に消えた。
まだ少し理性が残っているうちに、この場所からいなくならないといけない。
金属バッドを黒いバックに入れて歩き出す。
覚束ない足取りで歩く少女も、闇の中に消えた。

そこ残されたのは血のにおいと一人の哀れな女の死体だけだった……。